《婚約破棄予定と言われたので明になって見たら婚約者の本を知り悩んでいます》都合のいい夢(ニルス)

お祖父様が真夏なのに溫泉に行こうとか言い出した。ただでさえ暑いのにこのジイさんはどうかしてるのか!!?

しかしイサベルも行きたいと言うしこの昔の初を拗らせたジイさんと二人で旅なんかさせられるかっ!と思い參加した。

俺はお祖父様の若い頃に似ているらしい。一度昔のお祖父様の肖像畫を見た時は確かに俺に結構似ていて…噓だろ!どうしてこれがこんなムキムキ筋爺になるんだ!?

と目を疑った!

シンシアお祖母様との結婚の時の肖像畫は人した後はまだ筋はついてなかった。

しかしお父様が産まれた辺りからついてきている!

俺は自分の將來を見ているようでぞーとした。

俺は筋ダルマにはならん!!

イサベルはお祖父様の初のバルバラ様の孫に辺り、バルバラ様はイサベルのお祖父様のレオポルト様と結婚したらしい。

お祖父様の話だと…しつこくうちのお祖父様がバルバラ様に猛アピールし、付き纏った所をレオポルト様が助けてやりバルバラ様は見事にレオポルト様と仲良くなった。

レオポルト様は學生時代は孤獨で一人教室の隅で本を読む大人しい格だったそうだ。お祖父様は暗な奴と連呼していたが、単に人と関わるのが苦手だったそうだ。

間違いなくイサベルのお祖父様だ。本が好きなのもイサベルと似ている。

お祖父様は舐めてかかりレオポルト様とバルバラ様をかけて勝負に出たようだがあっさり負けた!

お祖父様はショックで死のうと思い當時公爵家から家出をしてふらふらと危険な魔の潛む森へと出かけて、お坊ちゃんだった為に直ぐに腹を空かせてぶっ倒れたらしい。

そこへ旅で通りかかった伯爵令嬢のシンシアお祖母様が拾い上げてシンシアお祖母様が別荘に連れて行き介抱してるうちにお祖母様の方が惚れてお祖父様に迫りとうとうお父様を籠ると言う…

うちのお祖母様もなんか凄い。結局お祖父様はシンシアお祖母様と結婚し公爵家に戻ったがバルバラ様のことが何処かで忘れられず、とうとう息子とバルバラ様の子供の令嬢…イサベルのお母様とくっ付けようとしたが失敗してその孫となる俺とイサベルの婚約が子供の頃にわされた。

姿絵しかよこさなかったバルバラお祖母様側も大きくなったら婚約を解消すればいいかと思っていたかもしれない。俺はそういう経緯をし知ってたからそれもありイサベルは夜會にも出ないし會ってもくれないと思い込んで嫌われているのかと思ったけど違って良かった。ただの人嫌いの研究バカで良かった。

まぁ…明薬という凄いものを発明してしまうくらいに凄いとは思ってなかったが…。

危険な目にも遭ったしイサベルに何かあったら大変だ。

結局俺は素直になる事にしてイサベルと上手くいきだしたので良かった。

だが、お祖父様はイサベルを昔のバルバラ様と重ねて時々ボオっと見ていることがありなんか…嫌だ。お祖父様のを引いてる俺だけあり、好みが似ているんだ…。

ああ!嫌だ!

イサベルを守りたい。筋をつけるのは嫌だけど!

溫泉地に向かう道中でキノコの魔に幻影を見せられた。

霧が立ち込めイサベルが現れたのだ。

『ニルス様…』

「あれ?イサベル?どうした?こんな所に」

テントで寢ていたのでは?あれ、さっきの仔犬どこいった?見渡すがいない。

それに周りの奴らもいなくて…と思ってるとイサベルがいきなりなんと寢巻き服のボタンを一つ外しとても可い上目遣いでこちらを見ていた。

「イサベル…一どうした?…え?な、何してんだ?や、辭めろ!!」

と赤くなる。み、見えそうで見えない!イサベルが手招きした。俺はフラフラとそちらに導かれた。ダメだ!しっかりしなくては!

まだ婚約したばかりだしそんないやらしい事をするわけにはいかない!ここは注意しないとと近寄るがイサベルが二つ目のボタンを外して

『ニルス様…好きです。私の全てを見てください…』

と言い俺はされる。

白いし見え心臓が跳ねる。もはや目の毒である!いやいやなんでだ!?今まで俺なんか無視して研究に沒頭していたのに!?

軽いキスを迫るのもいつも俺の方からなのに今日のイサベルは大膽すぎないか?なんかおかしくないか?しかしイサベルが迫る!

とうとうイサベルがらかいを俺に押し付け始めキスを求める。

「イサベル…そんな大膽なことをしては…ダメだ…まだ俺たち結婚前…ふあ」

ドキドキして半目になってトロンとしていたらいきなり頰に痛みが走り目の前のなんか艶っぽいイサベルが消えて泣きそうなイサベルが目の前にいた!ボタンもちゃんと止めてた!

「あれ?イサベル!!?さっきまで…あれ?…」

狀況が変な事に気付き辺りを見渡しキノコの魔を見つけた。

「な、何だあれは!?いつからいた!?」

え?じゃあさっきのイサベルってこいつが見せた幻ー!!?ガーンとなんかショックに思ってると周りの連中もなんかボヤンとして夢を見ているように赤い顔になりだらしなく鼻の下をばしているではないか!

これは魔だ!

俺はマルクとハンを蹴飛ばしてお祖父様の頭をゴンと毆り正気に戻させ魔と戦った。

そんな都合のいい夢があるはずなく…畜生と思い戦った魔は翌朝イサベルとサラの手により何故か俺が最初に口にするのを皆見守っている。

毒味は護衛のお前がやれ!ハン!

と思ったがイサベルが食べようとしたから腹を壊したら大変だと思い結局彼のスプーンをパクリと食べた。

にも広がる味は最高に味しかった。

これこそ幻影ではないかと思うくらいは味しかった!!

イサベルと結婚したら毎朝これでもいいと思える。……チラッと自分の指に嵌った婚約指とイサベルの指に嵌る指を見る。

俺はいつイサベルと結婚できるのか。

朝食を済ませ溫泉地へと向かった。

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