《ひざまずけ、禮》第1章23話 テスト(避けては通れない道)
次の日。土曜日のため、いつもより遅くに起きた。
結局ドラム缶は、しばらくしてから引き取ってもらうことにした。すぐ持ってくとバレるから、忘れた頃に持っていけばバレへんやろ、という魂膽です。
でもって、近々あるテストのため、今日は勉強しようと機に向かう・・・と、電話が鳴りだした。
まさかと思ってスマホの畫面を見たが、相手はレア様ではなく佐和さんだった。よかった、紅き街じゃなくて。僕は安堵しながら電話を取った。
比影「もしもし」
佐和「あぁ比影くん?私だけど、今電話大丈夫?」
比影「うん、大丈夫だよ。どうしたの?」
佐和「実は・・・學校にワークを置いてきちゃって。學級委員長である私としたことが、久々にやってしまいました。」
比影「あらら、それは災難。」
テスト範囲であるワークを置いてきちゃうのは、なかなか痛い。ワークをテストの日に出すことを強要する先生までいるし。
佐和「でしょ?來週テストなのに。だからさ、比影くんさえよければ、今からそっち行ってワーク貸してもらえないかなって。」
比影「なるほどね、もちろん大丈夫だよ。なんの教科のワーク?」
佐和「社會。」
比影「え・・・社會?」
僕は思わず聞き返してしまった。というのも、うちの社會の先生は、珍しくワークがテストの日を提出日としない人だからだ。ワークをやるにも、まだ猶予ゆうよはある。
しかも、ワークからはあまり出さないことで有名な先生。だからこそ、わざわざワークの話を持ってくる佐和さんに聞き返してしまったのだ。
佐和「そ、社會。いやぁ參った參った。」
比影「うーん・・・社會なら大丈夫じゃない?あの先生、ワークからあんまり出さないし・・・提出ももっと先でしょ?」
佐和「提出ならもうしてるわよ?だから家にないの。帰ってきたのが昨日の帰りの會だったからさ。」
比影「え?」
佐和「え?」
もう・・・してる?いや、早くない?たしかに早く出してもいいぞー的なことを言ってたような気もするけど。
比影「いやいや、そういうのってテスト日までは提出しないでしょ?なんでしちゃったのさ。」
佐和「そうなのよ、うっかりしてたのよねー!だから見せてしいなって!」
比影「だとしても、あんまり出さないって・・・」
佐和「あんまりなら、1問や2もんは出るってことでしょ?高得點取るなら見逃せないのよ。」
比影「あぁ、なるほどね。まぁ、僕はあんまり使わないし、貸してあげるよ。」
佐和さんはどこまでも優等生だなぁ。いやはや、かなう気がしないや。
・・・ん?あれ、返事が返ってこない。
比影「あれ?佐和さん?もしもーし。」
佐和「・・・あ、あのさ、比影くん。」
比影「ん?うん。」
佐和「やっぱり気が変わって・・・あのさ、貸してもらうんじゃなくて、その・・・」
佐和さんはしどろもどろなじになったあと、こう言った。
佐和「・・・い、一緒に勉強しない!?」
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