《ひざまずけ、禮》第1章39話 悲劇的なお約束

それから數日して、基地にて。

佐和「これでよし・・・と。」

比影「ふぅ、なんとか様になったね。」

僕達はここ數日で、新しく出來た基地を使いやすくすべく、準備を進めていた。それが、ようやく完了したのだ。

外見は、一見ただの倉庫・・・だった、はず。こう言い淀んでるのは後で説明するが、細部にまでこだわっている。

まず報を盜まれないよう、鍵は電子ダイヤルロック式に。しかも扉にでかでかと、「関係者以外立ち止」の文字をあしらっている。

倉庫の前には、何に使うのか赤ポストが立てられている。また、「基地といえば、パッと見わからないようなカモフラ塗裝でしょ!」という佐和さんの意見のもと、大掛かりな塗裝工事までなされた。

なんてことをしてくれたのでしょう。素樸なうちっぱなしの壁が、全然意味をしてないカモフラ塗裝により、逆に目立ってしまっているではありませんか。

・・・そうなる前に止めればよかったって?はは、何をおっしゃる。1度取り決めたことを変えるのは、佐和さんが1番嫌う事なのですよ。

佐和「結構拘ったからね、なかなか時間はかかっちゃったけど・・・でも、いいのが出來て良かった!」

比影「校長はさぞかし涙目だろうなぁ・・・自分の小屋盜られた上、改裝費用までもたされたときたら・・・」

佐和「失禮ね、私はあくまで提供してもらったの。」

比影「はいはい。」

しばかり校長が不憫に思えるが、同の余地はない。

それはそれとして、とりあえず完した基地の中を見ていこう。

比影「じゃあ、早速中に─」

そう言って、鍵を開けドアを開けて、目の前に広がった景・・・よりも目に飛び込んできたのは。

レア「はーおいし・・・あ、いただいてるで。」

2人「・・・ふぁっ!?」

何故かいた、レア様ことイザレア神だった。

比影「あの・・・レア様?なぜここに?というかいつの間に中へ?鍵がかかってたはずですけど・・・」

レア「うちは神やで?壁のすり抜けぐらい、造作もないわ。」

佐和「あぁ・・・そっすか・・・」

レア様は、佐和さんたっての希で設置したコーヒーメーカーで作ったであろう、コーヒーを優雅に啜すすっていた。

佐和「んで、なんでここに居るんですか?」

レア「いやだって、ここ2人の基地なんやろ?」

比影「まぁ、そうですけど・・・」

レア「私だけひとりぼっちって、寂しいやん?」

2人「可いかよ」

まさかの寂しがり屋という、意外な格が呈したレア様なのだった。・・・いや、本題から逸れすぎな。まぁいいけど。

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