《ひざまずけ、禮》第1章52話 現実は非なりて

園児?「こいつを連れ戻そうったってそうはいかねぇぞ。」

比影「・・・お前、何者だ。この子から離れろ!」

園児?「そう言われて、はいそうですかと引き下がる奴がいるかっての。人間の分際で、俺に指図すんじゃねぇ。」

さっきまでとはうって変わって、さっき丸出しで僕を睨む。いや、られているみたいだから、彼自とは違うか。

比影「その人間のを使ってやがるのは、どこのどいつだ?えぇ?」

園児?「使ってやってるんだよ、有難く思え。それに、俺がいなくなったら・・・」

そいつはニヤニヤと笑って、言った。

園児?「こいつは、跡形もなく消え去るぞぉ・・・?」ニヤァ

比影「なっ・・・!?」

それは、僕にとって・・・何より、彼にとって、絶以外の何でもない言葉だった。

比影「で・・・でたらめを言うな!さっさとお前を倒して、その子を助ける!」

園児?「へへへ・・・でたらめだと思うならやってみればいいじゃねぇかよ。その代わり、噓じゃなかったらお前は、小さい命を自ら消すことになるんだぞ?その覚悟はあんのか?」

比影「・・・ちっ・・・」

何も言い返せなかった。全くもって、こいつの言う通りだからだ。

園児?「甘いんだよ、お前は。お前みてぇなアマちゃんが・・・俺の邪魔すんじゃねぇよ!」ドゴッ

比影「がっ・・・!」

腹をどつかれ、床に倒れる。脇腹を蹴られ、背中を足で踏まれ・・・それが1分以上続いた。

園児?「口ほどにもねぇ雑魚がよ・・・消え失せろっ!!」ゴッ

比影「・・・ぁっ・・・!」

凄まじい力で蹴りあげられ、が浮いたかと思うと、彼は思いっきり僕のことを毆り飛ばした。

床を転がり、境界線をったことで紅き街から抜け出した。

比影「あ・・・あぅ・・・」

佐和「比影くん!!大丈夫!?・・・す、凄い怪我じゃない、今救急・・・は無理よね。とりあえず基地に・・・!」

僕は佐和さんに擔がれ、基地へと戻っていくのであった。化けに飲まれた、あの年を紅き街へと殘して。

なぜ、あの子の中に化けが取り憑いているのか。あいつが消えるとあの子まで消えるというのは、一どういう事なのか。そもそも、それは本當のことなのか。

あの化けは、今までのヤツとは明らかに違う。あの子のを借りてるからというのもあるが、他の奴らよりも異質の存在であることは確か。

そもそも今までのヤツに、誰かにりすますような奴らなんていなかった。

基地へと運ばれている間、そんなことを考えながら、僕の意識は遠のいていくのであった。

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