《ひざまずけ、禮》第1章55話 見出されし希にかけて

比影「さぁ・・・返してもらうぞ、その子の!」

園児?「返すわけねぇだろうが。このは既に俺のもんだ。」

佐和「ふざけたこと言わないで!早くその子から離れなさい!」

園児?「へっ、やなこった。」

やつが簡単に諦めてくれるわけもなく、そのまま1分弱言い爭った。・・・といっても、返せ→やだのやりとりだけだけど。

比影「・・・このままじゃ埒が明かない。佐和さん、例のやつ頼んだ。」

佐和「とっくに準備萬端だよ、任せて!」

園児?「何をするつもりかは知らんが、辭めておくことだな。言っただろう、俺が離れれば、こいつは消滅する。」

比影「敵から聞いたことを、ホイホイと信じるやつがいると思うか?諦めたらお前らは、他の人も巻き込んで犠牲を増やすだけだ!僕たちは、一縷いちるのみにかける!」

園児?「へぇへぇ、大層な信念をお持ちで。そっちがその気なら構わねぇが、そんな簡単に引き剝がされるほど、俺は甘くねぇぞ。」

比影「・・・わかってるさ。」

僕は1歩前へ出る。ヤツも同様に、1歩前へ出た。

また1歩、また1歩・・・そして、目の前まで。お互いが止まり、ニヤッと笑う。これは正々堂々の戦いg

園児?「さっき言ったこと、地獄で後悔しな!」ドゴォ

比影「がっ・・・!」

・・・えぇ、分かってましたとも。アイツらに正々堂々なんて言葉は、これっぽっちも頭にないだろうさ。勝ったほうが正義、そんな考えの奴らなんだから。

園児?「どうしたぁ?昨日となんも変わっちゃいねぇじゃねぇかよ!」バギャッ

比影「っ・・・!」

あの時もそうだったが、こいつは腹や脇腹、首、脛、心臓の辺りといった、急所になりうる所を狙って攻撃してくる。その方が手っ取り早いからなんだろうけど・・・

そこを、利用させてもらう。

園児?「お・・・っらぁ!」ゴッ

比影「く・・・今っ!」

やつが腹の當たりを攻撃した。僕はその隙をつき、手を取ってけなくする。

園児?「な・・・離せ!」

比影「へへ・・・やなこった!佐和さんお願いっ!」

佐和「承知っ!その後から出ていけ化けめぇ!」

佐和さんは、手袋を嵌めた手を奴の背中につけ、両襖を開けるような作をした。

何をしているのかと言うと、奴の魂をこの子から引きずり出そうとしているのだ。

時は昨日まで遡る。どうにかこの子を助ける方法をと畫策していた時に、レア様から助かる方法があるかもと言われた。

そして、佐和さんが教わった方法がこれ。本來は、悪魔に取りつかれた者を悪魔から解放するため、お怖なれることなのだという。実際佐和さんがもらった手袋も、その儀式に使う道のひとつなのだとか。

だから、これでこの子の魂と奴の魂を分離してから奴を倒せば、助かるのではと思ったということだ。

苦労の末、魂の扉は開かれた。活路が見出された瞬間である。

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