《ひざまずけ、禮》第1章66話 依頼の先の

まず僕たちは、今回の差出人に會うことにした。匿名でもいいとは書いてあるが、前回の子といい今回といい、名前を書いてくれていた。

名前があるということは、話を聞いてもらいたいという醫師の表れだと思い、とりあえずコンタクトを取るのが先決と考えたのだ。

・・・で、今回の差出人なんだけども。

比影「えっと・・・確認ですが、この依頼を出されたのはあなたでお間違えないですか?」

??「ええ、間違いないわ」

佐和「小人現象について・・・ですよね。あの、保健室の先生。」

今回は生徒ではなく先生側、保健室に常駐している先生だった。

保先「先週の土曜日にねぇ、偶然見ちゃったのよ。今噂になってる小人!」

比影「先週の土曜日・・・ですか?」

土曜日に紅き街が現れたという報は耳にしていない・・・もっとも、イザレアが見逃しているだけかもしれないが、とりあえず紅き街の化けという線は遠ざかった。

佐和「的に、どのあたりで見ました?」

保先「場所はぁ~・・・そうねぇ、商店街の裏路地かしらぁ。買いの帰りに偶然、路地裏に影みたいなものが通り過ぎたの。ほんの一瞬だったけど、見間違いじゃないと思うわぁ。」

佐和「そうですか・・・んんっ」チラ

比影「小人・・・大どのくらいの大きさでした?」

保先「そうねぇ、私の膝丈くらいかしらぁ。・・・直接測ってみる?」

佐和「先生っ!!」

比影「いや、結構です。」

保先「そう・・・」

うーん、実際見ないと覚が摑めないな。どんなやつかも分からないし・・・都市伝説の雑誌でも買ってみようかな?何かしら目撃報とか載ってるかもだし・・・

佐和「あの、お言葉ですけど、そういう男子をうような態度とか仕草とか服裝とか、やめた方がいいですよ?」

保先「あら、そんなつもりはないのだけど・・・もしかしてヤキモチ?」

それかネットの掲示板でも漁ってみるか?目撃報が多いなら、そういったところでも騒がれてておかしくないし・・・あーでも、噓の報とかもありそうだからなぁ・・・

佐和「ばっ・・・ち、違いますっ!ただ私は、學級委員長として健全な青年の長を・・・!」

保先「まぁまぁ、落ち著きなさいな、ね?」

うーん・・・よし、まずは現場検証だな。保健室の先生がみた場所に行ってみよう。そのついでに本屋に寄って、雑誌も買うかな。それでいってみよう。

佐和「だぁぁぁからその服裝やめてくださいよ!ブルンブルンのパッツンパッツンでぇ・・・○元開きすぎ&スカート短かすぎなんじゃあ!」

保先「あらら、生徒に怒られちゃった。」

比影「ねぇ佐和さんこの案・・・佐和さん何やってるの?」

佐和「なんでもないですっ!ふんだ!」

比影「えぇ・・・?」

考え事をしていたせいで、2人の話を聞いていなかったが、どうやらなんかあったらしい。佐和さんが明らかに怒っていたけど・・・なんなんだいったい?

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