《アイアンクロス》主攻
連邦軍の越境から約1週間、西部戦線の要塞戦、東部戦線の連邦軍。それぞれの戦線は膠著狀態し、目立った戦闘や戦線のきは見られなくなった。
対帝國包囲網の國々として當初の予定とは誤算はあったが、所定通りのなすべき形は出來あがった。
帝國の中央の擔う帝國國防軍第1軍と第2軍が出払い。左右の戦線に展開しきった今、北部ユイタヤを通り抜けた主攻の連合軍10萬が帝國北部より侵攻を開始した。
突如中立國を通過して來た連合軍に対して、北部各地にある帝國軍は目立った反撃をしないまま次々と敗退していった。
しかしこれは帝國軍の計略の一つであった。
事前に北部からの侵攻を予測していた帝國は北部からの侵攻が始まった際には抵抗せずに後退し、第1師団と第7師団が守る野戦陣地にり、守りを固めるように計らっていた。さらに北部には東西両方からの避難民數百萬人が避難民しており、後方からの補給が見込めない連合軍の補給面を圧迫させる算段であった。
だが帝國軍の目論見通りに事はいかなかった。むしろ連合軍は避難民や現地住民からの食糧の調達を始め、逆らう者には暴行を振るう隊もある始末だった。その為一部では暴も起きており、暴を抑えるために連合軍は部隊を一部切り離した。
帝國軍の目立った抵抗もなく連合軍は快進撃を続けたが、帝都まであと半分と迫ったところで帝國軍の守備隊とぶつかった。他でもない帝國軍第1師団と第7師団である。連合軍9萬に対して帝國軍は両師団合わせて2萬弱。さらに作戦通り北部から逃げてきた兵士と急で招集された予備役合わせて1萬の計3萬弱。
総司令は中央から派遣されたブルクハルト上級大將。そこに第1師団長のヒムラー中將、第7師団ハインケル中將が補佐するような形となった。
帝國軍が布陣したのは山脈に挾まれた隘路で、無論両脇は山脈で回り込まれる心配はなく、さらにその隘路を強固に固め、両脇の山脈の一部にも機関銃や砲兵を配置していた。
連合軍は強行突破か迂回かの選択に迫られた。しかし迂回しようにも両側の山脈は長く、東に周りこめばフォートレス要塞からの攻撃からの予想され。西には街道もあったが、1週間程の距離で西部方面軍の管轄下にり、抵抗に合えば今目の前の敵に包囲される危険があった。
「やはり突破するのが最善か、火力と量で押し切るぞ!念りに準備砲撃をし、帝國軍陣地を突破する!」
連合軍を率いていた合衆國軍のポール大將はそう言うと全軍を鼓舞した。
翌日の朝から連合軍による必要以上の砲撃が帝國軍陣地を襲った。
降り注ぐ砲弾の雨により最前線の防衛陣地は破壊され、両脇の山脈も地形が変わる程の威力だった。
「左右の機関銃陣地に警戒しつつ攻撃を開始しろ!」
ポール大將の指示により連合軍は隘路に侵を開始した。
砲撃により破壊された帝國軍陣地に侵するまで帝國軍による抵抗は一切無く、連合軍は無傷のまま帝國軍の最前線を制圧した。
「報告します。帝國軍の最前線陣地は抑えました。こちらの被害は0です」
「よし!次だ!次の敵陣の様子を下見させろ!」
その瞬間だった。無數の砲撃音が戦場に鳴り響くと、連合軍が侵した陣地が見るも無殘に吹き飛んだ。
それと同時に連合軍司令部に伝令が到著した。
「で、伝令です!帝國軍陣地を制圧したマイケル大佐の連隊からです!一時撤退の許可をとの事でしたが…今はもうおそらく…」
先鋒を任されたマイケル大佐の部隊は帝國軍陣地を制圧した時に違和を覚えていた。
「敵のが一切ない…もしかするとこれは罠かも知れない…通信は控えろ。敵に傍されるかもしれん」
結果マイケル大佐の予測は的をえていた。しかし山脈に潛んでいた観測手が伝令が出たのを確認しており。それを合図に砲撃が開始されてしまった。
帝國軍の砲撃により連合軍はマイケル大佐以下數千名が戦死、または戦闘不能になり、辛うじて生き殘った將校が殘存部隊をまとめようとしていたが、將校達は山脈からの狙撃により次々と沈黙した。
酷い部隊に至っては上等兵が指揮をするような事態にまで陥り、3千人の連隊は數百人を殘す程度まで討ち減らされていった。
この時點で帝國軍の損害は0に等しかった。戦死してる者はおらず、砲撃により怪我を負った兵士も若干名いたが、重傷を負った者はおらず、山脈の砲も無傷だった。
実は連合軍が捉えていた山脈の帝國軍陣地は全てデコイであり、山脈の部隊も無傷。さらにその砲は初めから帝國軍最前線陣地を向いており、合図があれば迅速に攻撃を開始出來るように徹底されていた。
出鼻をくじかれた連合軍ではあったが、未だ連合軍の優勢であり、むしろ初日で帝國軍の砲撃箇所を観測、次の日は観測を元に攻撃を帝國軍の山脈にある陣地に定め、これをを徹底的に砲撃した。
さすがに帝國軍も重砲を移させるのには手間がかかり、この砲撃により帝國軍の重砲は大半が破壊されてしまった。
「ハインケル中將、報告です。はっきり言って狀況はあまりよろしくありません。ベルントからの報告も途絶え気味で後方破壊の方もあまり果は期待出來ないと思われます」
「そうか…分かった…」
ミュラーは既にベルントを北部に殘し後方破壊の指示を出していた。しかし連合軍後方の守りは厚く、さすがのベルント隊も苦戦を強いられていた。
「せめて敵の砲撃をなんとか出來れば活路はあるのですが…」
「こちらの重砲は大半が破壊されてしまったのだろう?」
「ええ…一応は…」
「ミュラー、またなにか隠しているな?」
「さて、どうですかね?」
そして帝國軍対連合軍のみどろの戦いがこれから始まろうとしていた。
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