《2番目の村娘は竜の生贄(嫁)にされる》
休暇明けに、私が両腕に包帯で復帰すると侍長や同僚にフィリス様も驚いていた。全員
「何なにがあった!!?」
と聞いてきた。
「夫の実家の兄夫婦の雙子の子供達に齧られましたー」
と言うと何人かは
「ああ…、子供って制効かないからね…、注意した方がいいわよ?ジュリエット」
と同僚のダリアがアドバイスしてくれたが、やはり捕食者の目だ。
説得力ねえ。
「それより、怪我したとは言え、月はどうだった?うふふふ?私も早く結婚したーい」
とダリアが洗いをしながら話を振る。
「クレイグさんって、普段は優しいけど、ミスしたりすると、かなり怖いじゃない?ベッドでは優しいの?それとも怖いの?うふふ」
とピンクなことを聞かれるが何なんもねえ。
「いや…別に…?怪我してたし、ずっと寢てたわ。看病はし、してもらったかな」
「えっ…!?そ、そうなんだ!?」
とダリアの目が點になった。
「元々私達、王子命令で無理矢理結婚だったし…、別にお互い無いというか…」
するとダリアは
「うーん、そうかもだけど…、普通はお嫁さんなら旦那さんに何なにか労いくらいはするものよ?が無いってのも、寂しくない?そりゃ、事があるのも判るけどさ…、
クレイグ侍従長て、ほんとに仕事人間にんげんで近寄りがたいからさ、あまり人に優しくされたことないんじゃない?」
「そうなの…」
そう言えば、私のことはいろいろと気遣ってくれる。(ペット的立場として?)
私、特に何なにもしてねぇ。ううむ。労い…。菓子でも作るか!
そういえば村のバザーでは、私のお菓子評判だったんだから!!
ポーリーナには、売り上げ負けたけどな!!チックショー!ポーリーナめえええ!!
まぁいいやと何なにも考えずに、私はクッキーを焼き、メッセージを添えて、夫の部屋の機の上にポイと置いて、仕事に戻ったのだった。
*
それから…、フィリス様がご懐妊なさり、結婚式を挙げる準備で使用人達は浮かれ、準備も忙しくなりそうだった。その前に結婚報告の貴族達を招待した夜會が開かれるそうだ。その準備もある。
やれやれと今日の仕事が終わると、クレイグが私の部屋の前にいた。
あれ、珍しい。
「お疲れ様ですー。ちょっといいですか??」
「うん。立ち話もなんだしどうぞ」
と私の部屋にれた。
彼は備え付けのソファーに座ると
「この前、お菓子ありがとうございました!とても甘くて味しかったですよ!」
とにこりと言ったから、私は鼻高はなたかで自慢トークをした。
「そうなのよ!私!菓子づくりも中々なかなか上手いでしょう??ふふふ!村でも2番目に評判だったわ!
竜族はばかり食ってて、あんなスレンダーとか許せないわよねぇ?いつか皆みんなにも食わせてやりたいけど…、皆みんな太るの気にしてるのか斷るし!!」
と言うとクスリとクレイグが笑う。そして懐ふところから箱を出して置いた。
「何?お禮?」
「まぁ、そうです。あげてなかったなーって。急でしたから」
と開けてみると…結婚指だった。
おおお!!まぁ、普通の飾り気のないヤツだけどいいか。婚約指とか、すっ飛ばされたけどまぁいいか。嵌めてみるとガボガボだ。
「ちょっとおおお!サイズううう!」
青くなりクレイグさんは
「わぁ…、すみません…、適當に想像してたんですが、やはりダメですねー。今度お店に直しにいきましょー」
「よろしく頼むわ。話はそれだけ?」
「ええと、もう一つ…」
と改まる。
「何なに?」
「今度の夜會では、王子達のご結婚のお祝いに沢山の金持ちイケメン獨男やらが、わらわらと來ます」
「そりゃ、王子達の結婚報告だもんね、方々ほうぼうから來るくるし、大変よね。私達使用人は」
「まぁ、そうなんですけど…、ええと…、誰か良い人がいたら、ジュリエットさん、浮気してもいいですよ?」
と言われた。
ん?
今、浮気してもいいとか言われた??
はあああんんんんーー!!??
「な…」
「王子に怒られましてね。私とは、2週間何なにも無かったので、休暇の意味が無いって。普通は夫婦は子作りする期間らしいし。
…でも、私達無理矢理結婚でしたし、ジュリエットさんも、金持ちでイケメンな男をんでいましたので…、もし良い方かたがいたら、堂々と浮気なさってもいいんですよ?
あ、ちゃんと餌として見てないかの確認はした方がいいですよ?」
と付け加えられた。
ええ…、ちょっと…、どこの世界に浮気しても良いとか言う夫がおるのか!!?そりゃのない結婚だが堂々と、していいとかお前…。
何なんかイライラしてきたなぁー。
それすなわち、離婚を前提にしとるってことかーーー!?何なんなの??指出してだしてきたと思ったら!サイズは違うし!!浮気はしていいとか。おま、いい加減にしろや!!
そりゃ私だって、イケメンで金持ちがいいとは散々さんざん言ったような気がする!だが!結婚したら妻は誠実で獻的でなければならんじゃろ!?常識だろうが!!
「ジュリエットさん?何なんか顔、怖いんですが…」
「そりゃーねぇ?浮気していいとか、堂々と言うとか、信じられなくねえ!人間の私には!!」
「でも、念願ねんがんのイケメン金持ち男と出會えるであえるチャンスでして、私なんかより、いい男はたくさんいますよ!頑張れば、ジュリエットさんもいけますよ!!」
頑張ればって何なんだよ?ふざけんなよ??
「そんなに浮気してほしいのか!!こらっ!!てめっ!!」
とクレイグさんのシャツの襟えりを摑みブンブン揺すった。
「ひえっ!ええと…、だ、だって!!だって!!私じゃ、ジュリエットさんを、幸せにできないと思って!!音癡ですし!それに!!…今年中に貴方あなたと子作り行為とかしないと、竜族が滅ぶんです!!」
「何なんでよ!!結婚したじゃないのよっ!!」
とブンブン揺らし続ける私。
「ぴええ、違うんですぅ。東の伯爵領の娘に蟲歯発癥者が現れました!もちろん間違いなく呪いのです!!
王子が言うには、お前らにがないからだ!とか、過去の前例では子作りした夫婦では呪いの発癥はゼロでして!今回のようなことは初めてだそうです!!」
と揺すられながらも、クレイグは言う。
何なんだと?発癥者出たの??
涙目になり
「だから今年中に…、なんです…。私なんて、ジュリエットさん、タイプじゃないでしょう?
私だって、仕事一筋であまり構えないし…、不甲斐ないですが、経験も無い私とより、他ほかのイケメンで経験も富な方かたをお勧めしたのです!」
と言うから私は揺するのをやめてゴチンと頭突きをした。
「痛っ!!」
「なら、指なんて、要らないでしょうが!!勿ない!!」
「それは…」
と黙った。今度は黙りだんまりか!
「私ね、ここの竜族が、貴方あなたや王子にフィリス様以外は、皆みんな私のこと餌として見てるの知ってるよ?大人は我慢は出來るみたいだけど、子供は出來ないみたいね!!この傷を見たら判るでしょ?
いいわよ?もし夜會でイケメンがいても、私のこと餌として見てるか見てないかなんて、一発で判るんだからね!!」
大初めて會ったヤツは、皆みんな爬蟲類の目になり、私を餌認定しやがるのだ!!
そんな奴、イケメンだろうとお斷りである!!もう齧られたくないわ!!
「だからもし、夜會に餌としか見てない男ばかりだったら……、その時は諦めて貴方あなたと子作りするしかないんだからね!!いいわねっ!?」
と怒り狂って私は詰め寄る。
彼は目を細め
「判りました。そういうことにします。…でも、いるといいですね」
としだけ寂しそうに笑った。
小説家の作詞
作者が歌の詩を書いてみました。 どんなのが自分に合うか まだよく分かってないので、 ジャンルもバラバラです。 毎月一日に更新してます。 ※もしこれを元に曲を創りたいと いう方がいらっしゃったら、 一言下されば使ってもらって大丈夫です。 ただ、何かの形で公表するなら 『作詞 青篝』と書いて下さい。 誰か曲つけてくれないかな… 小説も見てね!
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