「やああああああああああああああああああああ！！」

クロスした刃が空獣の腕をスパッと切り裂く。

「やっ！　――きゃあああああああああああああああああああああああああああ！！？」

確かに切り裂いて狹間の本とこの世界にびてきた腕は分斷出來た。けど、次の瞬間、凄い衝撃が襲って何がなんだかわからなくなった。全が鞭うたれてるみたいだ。頭にたくさんのアラームが鳴り響いてる。そして何かにぶつかってようやく自分は止まった。

「つっ……一……何が……」

わけわからない。自分の口から「きゃあ」なんて言葉が出たのもその一つだ。まさか咄嗟に出たのが「きゃあ」なんて……まるでの子じゃん。いや、紛れもなくの子なんだけどね。なんか自分っていうよりも私っていう方が実はちょっとしっくり來てる。

『損傷個所を修復します』

なんとこのロボットみたいな。勝手に修理してくれるらしい。便利すぎる。てか、やっぱりさっきの衝撃は空獣の攻撃だったんだ。速すぎて何も見えなかった。てかこの、かなり大きな筈だ。それをこんなに吹き飛ばすって……頭おかしいんじゃない？

腕のスケールからちょっと思ってたが、空獣ってめっちゃ大きんじゃない？

「魔王と勇者は？」

とりあえず痛さは一気に小さくなった。なんか鈍くも鋭くも意識一つで出來る？　今はもしかしたらダメージけたから、自でそこら辺鈍くしてくれたのかも。とりあえずめっちゃ痛かったから助かった。

『出は功したようです』

「よか――っくない！！」

私がめり込んでる崖から空獣の腕が生えてきた。再び盛大に吹っ飛ぶ。けどなんか私の超直が働いて、奇跡的にガードが出來た。けた両手の武は一気に砕けたが、そのおかげで私は自分の姿勢を保ったまま吹っ飛ぶことができた。

ぐるんぐるんしないだけでも、全然違う。

「まさか私狙われてる？」

『脅威度が高い方を狙うのは普通かと』

冷靜に言わないでほしい。めっちゃやばいじゃん。

「回復は？」

『今の攻撃で損傷率が増大しました、くのに支障はありませんが、出力は35パーセント落ちてます』

つっ……そもそも萬全でも勝てるビジョンが全く浮かばないのに、どうすれば？　私はその疑問をそのまま聞くよ。

「どうすればいいぃぃぃぃぃ！？」

今度は上から來た。けど流石に三回目。今度は間一髪避けることに功した。けど周囲を見て、私は絶した。だって……そこかしこに空間にがあいてる……そしてどこもかしこも崩壊してるよ。これって不味くない？

『この世界は空獣に目をつけられました。食われつくすでしょう。その前に出を推奨します』

「見捨てろって事？」

『何か問題でも？』

それはまさにAIらしい無機質でなんのもつたわってこない言葉だった。