《転生したらロボットの中だった(ただし、出る事はできません)》廻のの外へ 13
「きゃあああああああああああああああああああああ!!」
大地の切れ目に落ちていく私たち。一いつまで落ち続ける気なのか……一向に終わりが見えない。まさかここは深淵なのか? 深淵って何? あれって概念的なじゃなかったのか。てか普通なら終わりがあるだろうに、本當に終わりがないからまさにここは深淵というのが正しいと思う。
世界とは漠然的に一つの星をイメージしてた。けど……もしかしたら違う? 普通ならこんな裂け目に落ち続けたらマントルとかに著くんじゃない? だって星の中心ってそれでしょう? まあ中心を上手く避けて反対側にでるって事も無きにしも非ずかもしれないけど……
「どうにか出來ないの?」
『今の裝備ではどうにも……ブースターも今は冷卻が必要です』
むむむ、やりようがない。一緒に落ちてた筈の水はとうに霧になってしまって消えてる。これってこんな所に水が落ちてたら、世界は水不足にならないのだろうか? 深淵の深いところで霧なって立ちこめてたし、蒸発して雲になるって事もなさそうなんだけど……わからない。この世界はもしかしたら私が覚えてる常識とは全く違う形態をしてるのかもしれない。
『底があります』
「え? 深淵の底? 何地獄?」
『それはわかりませんね』
深淵の底には一何が? ろくなの筈じゃ無いと思っといた方が良いよね。まあマグマとかじゃないなら、なとか生きることは出來るだろう。魔王と勇者がどうなるかは知らないが……とりあえず二人を守るために左右の手で包んどく事にした。
私は態勢を整えて、両肩にあるライトを下に向ける。ほぼ、數メートル先しか照らせないが、大丈夫。G-01はいろいろな機能がある。今までは深淵をスキャンしても何もなかったが、今なら確かに底があるのが見て取れた。私は上手く全を使って衝撃を足から膝に吸収させて更に上に逃した。
このじゃなかったら確実に潰れてただろう。これのだから、ちょっとジーンとする位ですんだ。
「ここが深淵の底……」
地面には何やら靄がかかってた。けど的に土ではない。もっと質な何かだ。上を見ると、大地が見えた。そして恐ろしい事にこんな深淵まで地上の木々のが張っている。まあ空にまで昇ってたしね。ここまでを張らないと踏ん張れないってのはわかる気がする。
「何だ? 一どうなってる!?」
「落ち著け魔王! これは多分――」
答えを勇者に言われる前に二人を解放した。全く手の中で暴れないでほしい。チクチクしたよ。魔王は魔王だけに暴れるの本當に好きだね。
「ここは一?」
「一何があった?」
二人とも何やら私を責めるように見てる。止めてほしい、あれは事故なんだよ? あんな所にこんな深いがあるなんて誰も考えてなかったじゃん。それなのに私だけ責められるとかなっとくできない。確かに、確かにちょっと調子に乗ってた事は認めようじゃないか。けど、そのくらい誰にだってあることだろう。まあとりあえず現狀だけは教えといてやろう。
「なんか落ちたら、深淵の底についた」
「はあ!?」
「うーん、それだけじゃあ、ちょっとわからないというか……」
けどこれ以上どう説明しろと? だって私だってわかってないんだよ? 無理じゃん。まあそもそもここが深淵という場所の底なのかしらないけど。なんとなくでそう呼んでるだけだ。
「ふん、とりあえず新たな場所に來れたんだ。あたりを探るぞ」
魔王の奴はわくわくでもしてるのか、案外さっきの失態は気にしてないようだ。よかった。そんな魔王に勇者は安心したのは、ほっとをなで下ろしてる。苦労人だね勇者。二人とも力が戻ってるし、私と共に進んでも問題ないくらいには強いみたい。
まあ諸々含めたら私には及ばないが、どうやら一緒に併走するくらいなら、出來るみたい。勿論私は全力なんて出してないが、肩に乗れば楽なのに、そんなにグロッキーだったのか……なんか拒否られた。
「何もないな……」
「そうだね」
「ここは分かれるか」
「でもそれは危険じゃないか?」
魔王と勇者が二人でそんなことを言ってるが確かに危険ではないだろうか? 確かに何もないけど、それは今の時點では……だ。ここはどうやらだだっぴろい。何がいたっおかしくない。それこそあの空獣みたいな化けがいたって……何せ深淵だからね。深淵からのぞき込んでる奴がなんなのか……ここでならもしかしたら確かめられるかも……
「ふんびびってるのか?」
「そうじゃない。どうしてそうなる?」
「なら問題ない。俺たちも回復してる。そいつが異常なだけで我らは弱くなんてない。問題なんて無いだろう」
「それは……そうだが。ジゼロワン殿はどう思う?」
ふむ……私的にはどうでも……危険と思うが、よく考えたら二人は世界最強だった奴らだ。そうそう危ない事なんかあるとは思えない。私的には二人とも弱っちいが、魔王の言うとおり二人は弱くなんかない。なら別々で行しても問題ないのかもしれない。
「別にいいでしょう」
なんか勇者相手だと無駄に尊大になってしまう。とりあえず私たちは深淵を別れて探索する事にした。
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