《転生したらロボットの中だった(ただし、出る事はできません)》廻のの外へ 21

はっきり言ってアビスの奴は目玉以外何もないに等しいと言って良い。アビスの全ては多分このでかい目に集約されてる。私はそれに気付いてしまった。

「ふふ、流石私」

偉大な私を褒め稱えたいが、自分自でそんなことをすると痛い奴である。ここは勇者とかに「流石ですね」とか言って貰いたいが、あいにくと勇者は石になってる。全くごますってほしいときに居ないとは、ごますり機として失格だね。

「とりあえずもっと詳しく調べたい所だね。目だけ」

けど何やら沢山の報があるって事がわかるだけで、ほとんど私には意味を理解できない。そもそもが見たことない文字で表示されるってどうなの? 日本語をプリーズしてほしい。

「いや……んんん?」

何やら目をこらすと意味がわかりそうなじの部分がある。私はもっと集中する。するとわずかだけど意味がわかった。

「効率…………反

部分的すぎて意味をなしてないね。効率の後には何やら縦線が並んでる。その後に変な記號。もしかしてパーセント的なやつではないかな? そう予想してみる。けど、その前の縦線が四つ並んでるのは謎すぎる。アラビア數字もってこい! 漢數字でもいいよ!

「でも數字なら、単純だし一緒に見えてもおかしくないよね?」

もしかしたら、これは數字そのものがバグってるのではないだろうか? だから表示できてないみたいな? なのでただの縦線が並んでるって事なら納得いく。効率がものすごく良いのか、それとも悪いのか。けどアビスにこの目にしか何も詰まってない。つまりはこれだけが取り柄なんだ。

なら、多分何かの効率がとてつもなく良い……と解釈した方が良いと思う。

「そういえば……てい!」

私は手近なアビスに衝撃を與えてみる。そしてその様子を観察するよ。すると……

「やっぱり。けど一応念のために、ていていてい!」

私は続けざまに更に三のアビスを塵と化す。そして確信に至った。

「やっぱり、アビスは全部最後に目玉が塵になってる!」

…………だからなんだって事なんだけどね。それでどうしろというのか、誰か教えてほしい。的にはAIだ。なのに何もいってくれない。うーん。

「多分、目玉が最後に朽ちるのは、アビスの全てが目にあるからだよね」

報量が多いからこそ、消去するにも時間がかかるじなんだと思う。まあ、それでも數秒程度の差だけどね。でかすぎる目は閉じきる事が出來ないのか、そもそも閉じる必要が無いのか、瞼は半分くらいまでしか覆われないようだ。時々そんなアビスが居る。とりあえず全開の奴に近づいて私はそっとその目玉に手を添えた。そして一気に力を込めて引き抜いてみる。

ズリュ!

ってなと共に、目玉が出てくる……と思ったけど、案外びてきた。そして力を込めた事で、目玉の水晶? だっけ? なんかの様なが割れた。すると一気に今度は速効で塵と化した。むむむ……から塵になるよりも圧倒的に速かった。

まさに弱點って事だろう。

「難しい……けど、出來そうな気もしなくもない」

私はアビスの目玉抜きにそれからしばらく沒頭した。

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