《チート能力を持った高校生の生き殘りをかけた長く短い七日間》第十話 ニグラ到著
マガラ渓谷に突き落とされた。無事命をつなぐことはできた。
暫く経ってから、二人で地図を確認しながら、アロイに戻る事にした。
魔の襲撃もあるかもしれないので、最大の警戒をしつつき始めた。
窟の中を進んでいると、
「ねぇリン。あれって何?」
窟の中に、何か鈍いを放つ球が、幾つか転がっていた。
球を手にとって見る。鈍くっている事には違いが無いが、大きさや形がバラバラなのが解る。
何か分からないが、マジックポーチに放り込む。
「!?」
「どうしたの?」
「マジックポーチにれたら球の正が解った」
「ん!?」
球 をマジックポーチにれたら、”コボルト魔核”と、名前が出ている。
「マヤ。魔核らしい」
「魔核?」
「父さんが言っていたけど、魔は長すると、に魔核と言われる、”魔素の塊”を、生する事があるらしい」
「!?」
「魔に寄って大きさは違うが、コボルトやゴブリンでも、魔核が生され始めると、魔素を使った特殊な攻撃が出來るようになるらしい」
「それは聞いた事がある」
「ん。魔を倒した時に、魔核を探して取り出すらしい。それをマジックアイテムに加工して使うらしい」
「へぇそれじゃこれ売れるのかな?」
「どうなのだろうな。コボルト魔核だしな。そんなに高くは無いとおもうけどな」
「全部持っていくの?」
「そうだな。せっかく出し、マジックポーチもあるからな」
コボルト魔核を、端から全部放り込んでいく、見回したが辺りにあるは全部拾えたらしい。
全部で、74個のコボルト魔核が合った事になる。
「ねぇリン」
「ん?」
「魔核って魔一匹で一個だよね?」
「大型になると違うみたいだよ」
「うん。コボルト位だと一個もあればよいほうだよ?」
「そうだね?」
「って事はだよ。ここには、コボルトを7・4・匹・以・上・殺せる、”何か”が居るって事にならない?」
見つめ合ってしまった
「マヤ。全力で逃げよう」
マヤが頷いたのを見て、手を引っ張る形になるが、全力で逃げた。
気がついたら、桟橋まで戻ってきていた。
息を整えていると
「どうするの?」
考えていたのは3つ。
1.このまま隊列の後を追う。
2. アロイに戻ってからニグラを目指す
3. パシリカを諦めて二人で逃げる。
マヤにこの3つを告げると、
「三番目でもいいかな。そうしたら、リンが一生守ってくれるのでしょ?」
「!?」
「あぁでも、リン弱いからな。私がリンを守ればいいのか!!(そうすれば、ずっとリンと一緒に居られる)」
「マヤ?」
「ううん。なんでもないよ。どっちにしろ、アロイには戻る必要がありそうだね」
「そうだね。ナナに相談してから考えよう」
「うん」
二人で、アロイに戻る事にした。
來た道を戻ることになるが、マガラ渓谷の中を、進むことには違いないので、注意だけはしっかりしていった。
幸いな事に、隊列が通ってまだ時間もそれほど経過していない事もあり、魔の襲撃もなく、門まで戻ることが出來た。
守衛が見えてきた
「お前たち?どうした?」
近寄ってきた守衛に、ガルドバから渡された箱を見せた。
「!?あぁそうか。よし。中にれ。その箱はこっちで預かる。これを預かっている。渡しておくからな」
ガルトバからけ取った箱を守衛に渡して、代わりに小さな布袋をけ取った。
布袋の中には貨がっていた。そして、一片の布がっていて、何かマークの様な印が書かれていた。
布にはマークの他に
『これをアスタに見せろ』
と、だけ書かれていた。
「「!!」」
何がどうなっているのかわからない。
ガルドバは味方なのか敵なのか。ナナはどこまで絡んでいるのか?
守衛には一言だけ禮を言って、三月兎亭マーチラビットに向かった。
「ナナ」
「あら?どうしたの?」
ナナは店に居た。それも、僕達が來るのが解っていた様子だ。
「ナナ!アスタ!どういう事だ?!」
「落ち著いて、まずは経緯を話して」
マヤがナナに簡単に経緯を説明している。
「ガルドバが・・・そんな事をやったのね。いいわ。こっちに來て・・・」
マヤの手を引いて店の奧にっていく、僕もその後に付いて行く。
そこは、半地下になっているような場所だった。貯蔵庫になっている場所を抜けて、奧の小部屋にった。
小部屋にって、ナナは僕達に中央のテーブルの椅子に腰掛けるように言った。
そして、”ちょっと待ってね”と、言って、小部屋の壁にかかった紙を一枚持ってきた。
『われナナが命じる。闇を司るニンフよ。われが支配する領域フィールドの音を遮斷せよ』
そう唱えると、紙が一瞬って空中に浮いた。
「もうこれで大丈夫。話をした事が外にれることはないわよ」
「それはいい。ナナ。どういう事なのか説明しろ」
「そうだったわね」
「リン。あの布を見せないと」
マヤが、言うとおりだが、ナナは解っているらしい、布がなんのか分からないが、事説明をさせるのが先だろうと思った。
「マヤちゃん。ありがとう。リン君何かあるのなら、先に見せてね」
守衛から渡された布をナナに渡した。
「あぁぁぁぁ」
布を抱きしめて、ナナは暫く無言で座り込んでしまった。
マヤと二人でどうして良いのか解らないままただただ呆然と見ていた。
どのくらい経ったのだろう。
ナナが立ち上がった。
「ゴメンね。二人とも、最初から話をするね。」
「「!!」」
頷くしかできなかった。
「その前に、飲みを用意するね。」
立ち上がったナナはカップを3つ持ってきて、ポットと魔道を持ってきた。
お湯を沸かしてお茶をいれるらしい。お茶が出來るまでに、ただただ沈黙が続いた。
「おまたせ。それじゃ、どこから話をしようか?」
「俺から聞いていいですか?」
「あら。いいわよ。」
「ナナはどこまで知っているのだ?」
「なんのこと?」
「とぼけるな。俺やマヤは、殺されそうになった。ガルドバは、敵なのか味方なのか解らない。そのガルドバから”お前の所に行け”と、言われる。これで、お前が知らないなんて事は言わせないぞ」
「ちょっと誤解があるみたいだから訂正しておくね。ガルドバは古い仲間よ。そして、リン君とマヤちゃんは、私が、一番信・頼《・》して、一番嫌《・》っ《・》て《・》い《・》る《・》男の子供よ。そして、その事を、ガルドバは知らないわよ」
「「??」」
「偶然なの?」
「「!!」」
「ナナ。本當だな!」
「うん。サビニに誓って言うは、本當に偶然よ。ただ、あなた達が宿から出た後で、久しぶりに、ガルドバが來てちょっと昔話をして頼まれ事をされたの」
「頼まれごと?」
「うん」
「それは何?教えてくれるのだろう?」
「もちろん」
ナナはそう言って自分のカップにったお茶を一口飲んだ。
「ナナ」
「せっかちはダメ。事には、順番があるのよ」
「あぁそうだな。本當に信じていいのだな」
「もちろん」
「はぁ解った、もう一度ナナを信じるよ」
「ありがと。やっぱり、あのニノサの息子だね」
「・・・・褒められているじがしないけどな」
ナナは、にっこり笑ってから話し始めた。
ガルドバとは、マガラ渓谷の護衛を何度か一緒にやった事で仲良くなった。
數年前に一緒に護衛をした時に、桟橋で魔の襲撃にあって、ナナが渓谷に落ちそうになった時に、ガルドバが一緒に落ちた。偶然足場に手がかかり二人は落下しないで、生き殘る事ができた。
まさに、今日マヤと僕が難を逃れた足場だった。桟橋での襲撃も、ナナがしっかり確認していれば防げたかもしれないものだったらしい。護衛対象は、他の護衛と一緒に逃げて無事だったのが救いだった。そのミスで、ナナは足に怪我追って護衛が続けられなくなった。
ガルドバも、目を怪我したが、致命的な事ではないが遠近に問題が出てしまった。ナナは怪我が原因で護衛を引退して、出村に帰って暮らそうと考えていた。それを引き止めたのが、ガルドバだった。ガルドバは、自分の持ち金をナナに渡して、ナナの資金と合わせれば、宿屋が出來るだろうと言いだした。
ナナは宿屋をやる事にした。ガルドバは、命の恩人なだけではなく、ナナに生きる為の場所を提供してくれた恩人でもあった。
「ナナ。それで、その布は何?」
「これは、この宿の権利書みたいなよ」
「「権利書?」」
「半分は、あの人のだからね。私が持っている布と二枚合わせると一つになるの?」
「どうしてそんな大事なを....」
「多分、彼。死ぬつもりなのだとおもう」
「「!!」」
「彼ね。昨日來た時に、今度の護衛のリーダが、昔私達と一緒に護衛した人だって言うの」
「「・・・」」
「その彼にお願いされた。”かなり難しいお願いで、功しても失敗しても、これで護衛は最後にする”って言っていたの」
「「!!」」
「”功したら、ガキが二人ここに來るから、その時には信頼出來る護衛を二人つけてニグラまで連れていてやってしい”とね」
「「!!」」
「彼は、功した。リン君とマヤちゃんが來てくれたのだからね」
今にも泣きそうなナナが話を続けた
「護衛の金も持たせるから、それで足りないかもしれないけど、なんとかしてやってほしい」
「もしかして」
「うん。この布がその代金」
「なんで・・・だよ。なんで・・・だよ」
「リン。どうしたの?」
「おかしいだろう?なんで俺たちが殺されなきゃならない。そして、なんで俺たちの代わりに、ガルドバさんが死を覚悟して、ナナが苦しまなきゃならならない!。おかしいだろう。そうだろナナ」
「えぇ理解出來なくてもしょうがないわ。だって、リン君はパシリカもけていないし、探求者や護衛でチームを組んだ事がないからね」
「「!!」」
「これだけは覚えておいて、仲間だと思った人間は裏切らない。仲間からけた恩は忘れない。そして、依頼を引きけたら何が有っても遂行する」
「「!!」」
「ニノサやサビニから言われている事だろうけどね」
「たったそれだけの事で?」
「そう、それ以上に守るがないからね」
「俺たちはどうしたら良い?」
「しらない」
「「!?」」
「だって、私はリン君でもマヤちゃんでもないからね」
「そうか、俺たちで考えて答えをだせ、って事だな」
「そ。よくできました」
「ナナ。ガルドバさんには子供は居ないのか?」
「子供?居ないわよ」
「そうか、奧さんや彼は?」
「わ・た・し」
「・・・・ナナ。ふざけていないで教えてしい」
「彼には誰も居ないわよ。じゃなければ、ここで、私と宿をやったりはしないでしょ?」
「あっ」
「さて、リン君とマヤちゃんがどうするのかは追々考えてもらうとして、ニグラまで行く方法を考えないとね」
「「・・・・」」
ナナは、二人だけだし護衛は一人や二人で十分だろうと告げた。
誰か伝手はあるのかと言われたが、知り合いは、ナナとラーロさん位しか居ない事を答えたら、ラーロさんは難しいだろうと言う事で、ナナの宿に逗留していた商隊に紛れ込んで行く事になった。商隊からはすぐにOKが出て、明日出発する事になっているので、それに付いて行く事になった。
「そうだ、ナナ。これなのだけど、どうしたらいい?」
「なに?」
ナナに、窟で見つけた”コボルト魔核”を見せた。
「へぇ良いもの持っているね。マジックポーチにっていたの?」
「ううん。マガラ渓谷の窟の中にあった。」
「え!?倒したの?」
「ううん。違う、違う。窟に大量に落ちていたの?マジックポーチにれたら、”コボルト魔核”って名前」
「大量ってどのくらい?え?名前?」
「待って・・・・えっと、74個かな。”コボルト魔核”って名前が出たよ」
「はぁ?74個?名前持ち・・・」
「うん」
「あのね。リン君。その”コボルト魔核”は、上質なでね。融合も出來そうだから、価値は、今リン君が考えている以上にはなると思うわよ」
「へぇそれじゃ74個あれば、ナナの宿に連泊できる?」
「はぁ?連泊?この宿全部買えるよ」
「「え?」」
「あははは。リン君の仮想敵は、リン君を貶めようと思って、リン君に財産を持たせてしまったみたいね」
ナナは、し真面目な顔をして
「ねぇマジックアイテムをかすのに魔核が必要なのは知っているよね?」
「「うん」」
「その魔核の作り方は知っているの?」
「うん。魔を倒した時に、取り出すのだよな?」
「そう、それは合っている。でも、すべての魔が魔核を持っているわけでは無いのは知っているよね?」
「もちろん」
「魔核は、その魔の上位種じゃないと生されないのよ」
「うん」
「まだ解らないの?」
「「??」」
「コボルトみたいな、低位の魔は、上位種になる前に、捕食されたり倒されたりしてしまって、魔核が殆ど取れないのよ」
「「!!」」
「それに、さっきリン君が見せてくれた様な。名前付きの魔核は”真魔核”と、呼ばれて貴重なのよ」
「「!!」」
「一般的な魔核は、どこか傷ついたり割れたりしていて、名前がない”魔核”と認識されて、名前が付くことはない」
「へぇ何が違うの?」
「ニノサはなんにも教えてくれていないの?」
「うん。そういえば、マジックポーチに”魔核”って有って、999個っていたな」
「は?!999。あの馬鹿何考えているの?大きさは?一個出してみて」
「うん」
なんか、ナナに怒られている。
マジックポーチの中に手をれて魔核を探す。目的の名前がわかっていれば、簡単に探す事が出來るようだ、ナナが言うとおり一つ取り出してみた。
「「!!」」
ナナとマヤがびっくりした。取り出した本人もびっくりした。
テーブルの上に”ゴトっ”と落ちた塊は、子供の頭ほどある大きさだった。
「はぁぁぁぁぁ」
ナナは盛大なため息を著いた。
「(あの馬鹿。サビニに捨てられて死んでしまえ)あのね。リン君。マヤちゃんも聞いて」
「「はい」」
マジックポーチにっていた魔核は、拾った魔核とは違って名前がっていないが、小さな魔核を結合して大きくしたで、一つあれば貴族のお屋敷で使う魔核の一年分にはなるとの事。ようするに、999年分の魔核があると言う事になる。
そして、コボルト魔核は、正確には鑑定してみないと解らないが、最低ランクだったとしても、取り出した魔核と同等かそれ以上の価値になるとの事だった。
アロイにも鑑定のスキル持ちが居るから必要なら、鑑定させるとの事だったが、問題になりそうだから、遠慮しておいた。それに、まだお金にこまる様な事にはなっていない。
「はぁニノサも大概だったけど、リン君もやはりニノサの子供ね」
そして大きなため息をついた。
「(萬が一何か有ったら困るから結界を張ったけど、よかったよ。こんな事が外にれたら、リン君とマヤちゃんを狙う奴らが増えるだけだったな)」
それから、ナナに、マジックポーチの中をしっかり調べる事と言われた。
そして、中の事は、貨以外は、”マヤ以外には誰にも言わないこと”と、約束させられた。パシリカが終わって帰ってきたら、ゆっくり話をしようと約束した。
この日は、このまま小部屋を使わせてもらって休む事にした。
◇◆◇◆◇◆
いつの間にか眠ってしまった。
マヤもいつの間にか寢てしまっていた。起こして、二人で宿屋の食堂に出た。
既に準備を終えた商隊が居て、ナナと何かを話していた。
「リン君。マヤちゃんおはよう。よく眠れた?」
「「おはようございます」」
「おかげさまでよく眠れました。」
「それは良かった」
「これから、ニグラまでの道を一緒に言ってくれる商隊のリーダのファボスさん。こっちが昨日話をしたリンとマヤの兄妹。可いでしょ?」
「ファボスだ!よろしく」
「リンです。よろしくお願いします」
「マヤです。よろしくお願いします」
「アスタさん。丁稚扱いでいいのだろ?」
「”ナナ”。そう、そのかわり、の価値とか料金的な事を教えてあげてほしいのよ。父親が、クズで、バカで、お調子者で、しかっこいいからって・・・人間として”ダメな大人”なのよ。子どもたちに、の価値を教えていなかったみたいなのよね」
「・・・。もちろん。解っていますよ。ナナ?さん」
「「!?」」
「ナナ。話が見えないのだけど?」
「うんとね。最初は、客としてニグラまで送ってもらおうかと思ったのだけどね。それだと、リン君とマヤちゃんが私に沢山の仮ができちゃうでしょ?」
「それでね。ファボスさんにお願いして、ニグラまでの料金を、”タダ”にしてもらう代わりに、リン君とマヤちゃんが商隊の手伝いをするって事にしたのよ」
「”したのよ”じゃないよな?俺たち何も出來ませんよ?」
「商隊の仕事もいろいろあるからな。食事の支度や後片付け。人手はあればあるほど嬉しいからな」
「そ。ファボスさんも昔からの常連さんで良くしてもらっているから安心だよ」
「そう・・・何も安心できる要素が無いのだけど?」
「あぁ安心しろ。何が合ったのかは大筋で聞いている。これ以上は聞かないから安心しろ。丁稚として使うけど、給金は出せないからな。その代わり、俺が知っている事を教えてやろう。それでどうだ?」
「「はい。お願いします」」
朝ごはんを食べて、商隊に著いてマガラ渓谷にった。
荷馬車の後ろに付くような形で、桟橋を渡っていく。昨日のことだが、すごく昔のようについさっきのようにじている。
今度は、何も無く桟橋を渡る事が出來た。メルナにった。一日前に進んだ隊列は既に出発していた。
商隊は、メルナで荷馬車を換して、護衛も馬に乗っている。ファボスさんは荷馬車に乗り込んで、僕とマヤも一緒に乗りなさいと言われた。
もしかしたら、速度的に、隊列を追い越すかもしれないけど、ニグラまで送る約束になっているから、そのままニグラまで一緒に行こうと言ってくれた。
荷馬車には、僕とマヤとファボスさん以外に貓族のと犬族の男が乗っていた。ファボスさんの奴隷なのだと言う事だ。食事の世話も片付けも殆どのこの二人がしてくれていて、僕達は本當に簡単な手伝い程度しかしていない。
その上、本當に貨幣価値や政治的な事を含めていろいろ教えてくれた。道中の殆どが、ファボスさんの話し相手になっていた。
マヤは、僕がファボスさんと話をしている最中に、こっそり抜け出して、貓族のと何か話をして料理を教えてもらう事になったようだった。
そして、三日後に本當に僕たちをおいていった隊列を、追い越していた。
その二日後に、隊列の予定よりも、三日早い予定で、僕とマヤはニグラに付く事が出來た。
【書籍化】追放された公爵令嬢、ヴィルヘルミーナが幸せになるまで。
「お前との婚約をここで破棄する! 平民の研究者が功績を上げて勲章を與えられたからな。お前をその褒美として嫁がせよう!」 王太子の婚約者であった公爵令嬢ヴィルヘルミーナは、夜會の席で婚約を破棄されて平民との結婚を命じられる。 王太子に嵌められ、実家である公爵家からも僅かな手切れ金だけ渡して追放され、顔も見たことのない平民の研究者の元へと嫁がされることとなった。 ーーこれがわたくしの旦那様、ダサい男ですわね。 身長は高いがガリガリに痩せた貓背で服のサイズも合わず、髪はもじゃもじゃの男。それが彼女の夫となるアレクシであった。 最初は互いを好ましく思っていなかった二人だが、ヴィルヘルミーナは彼の研究を支え、服裝を正すなかで惹かれ合うようになる。そして彼女を追放した実家や王太子を見返すまでに成り上がって幸せになっていく。 一方、彼女を追放した者たちは破滅していくのであった。 【書籍化】が決まりました。詳細はいずれ。 日間・週間総合ランキング1位 月間総合ランキング2位達成 皆様の応援に感謝いたします。
8 127HoodMaker:幼馴染と學生起業を始めたのはいいが、段々とオタサーになっていくのを僕は止められない。<第一章完>
受験戦爭を乗り越え、再會した幼馴染五人は學生起業を始め、なんとその勢いのまま事務所まで手に入れてしまう。売り上げは一體どこまで伸びるのか。そして彼らが始めた起業とは――。 ――そんな中。仲間やバイト先の先輩から、アニメや漫畫、ギャルゲに影響を受けた禮夢は段々と「創作」に魅かれていく。 人は何故創造するのだろうか。何故それを求めるのだろうか。 そんな人に話す程でもなく、でも胸の中に殘り続ける疑問に答える人間が現れる。 名を「雪代雨(ゆきしろ あめ)」 彼女は問う。 —もし一つ願いが葉うのなら何が欲しい— これは自分の中の価値観と向き合う少年少女の物語。
8 191【最終章開始!】 ベイビーアサルト ~撃墜王の僕と、女醫見習いの君と、空飛ぶ戦艦の醫務室。僕ら中學生16人が「救國の英雄 栄光のラポルト16」と呼ばれるまで~
【第2章完結済】 連載再開します! ※簡単なあらすじ 人型兵器で戦った僕はその代償で動けなくなってしまう。治すには、醫務室でセーラー服に白衣著たあの子と「あんなこと」しなきゃならない! なんで!? ※あらすじ 「この戦艦を、みんなを、僕が守るんだ!」 14歳の少年が、その思いを胸に戦い、「能力」を使った代償は、ヒロインとの「醫務室での秘め事」だった? 近未來。世界がサジタウイルスという未知の病禍に見舞われて50年後の世界。ここ絋國では「女ばかりが生まれ男性出生率が低い」というウイルスの置き土産に苦しんでいた。あり余る女性達は就職や結婚に難儀し、その社會的価値を喪失してしまう。そんな女性の尊厳が毀損した、生きづらさを抱えた世界。 最新鋭空中戦艦の「ふれあい體験乗艦」に選ばれた1人の男子と15人の女子。全員中學2年生。大人のいない中女子達を守るべく人型兵器で戦う暖斗だが、彼の持つ特殊能力で戦った代償として後遺癥で動けなくなってしまう。そんな彼を醫務室で白セーラーに白衣のコートを羽織り待ち続ける少女、愛依。暖斗の後遺癥を治す為に彼女がその手に持つ物は、なんと!? これは、女性の価値が暴落した世界でそれでも健気に、ひたむきに生きる女性達と、それを見守る1人の男子の物語――。 醫務室で絆を深めるふたり。旅路の果てに、ふたりの見る景色は? * * * 「二択です暖斗くん。わたしに『ほ乳瓶でミルクをもらう』のと、『はい、あ~ん♡』されるのとどっちがいい? どちらか選ばないと後遺癥治らないよ? ふふ」 「うう‥‥愛依。‥‥その設問は卑怯だよ? 『ほ乳瓶』斷固拒否‥‥いやしかし」 ※作者はアホです。「誰もやってない事」が大好きです。 「ベイビーアサルト 第一部」と、「第二部 ベイビーアサルト・マギアス」を同時進行。第一部での伏線を第二部で回収、またはその逆、もあるという、ちょっと特殊な構成です。 【舊題名】ベイビーアサルト~14才の撃墜王(エース)君は15人の同級生(ヒロイン)に、赤ちゃん扱いされたくない!! 「皆を守るんだ!」と戦った代償は、セーラー服に白衣ヒロインとの「強制赤ちゃんプレイ」だった?~ ※カクヨム様にて 1萬文字短編バージョンを掲載中。 題名変更するかもですが「ベイビーアサルト」の文言は必ず殘します。
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