《天使転生?~でも転生場所は魔界だったから、授けられた強靭なと便利スキル『創魔法』でシメて住み心地よくしてやります!~》第22話 トロル集落水沒
我が家に帰って來た。
今日は大分歴史がいた日に違いない。
雨の降らないこの土地で雨を降らせ、真っ暗の土地に疑似太というを作り、トロルの知を進化させ、停滯していた時間を進めた。
「でも、たった4日であんなに集落が様変わりしてるとはびっくりね」
水の補給源は出來た、獲も彼ら自で持続的に狩ることができるようになっている。大地が冷えたことにより、これまでにいなかった食材……もとい生が流してくるようになった。
もう彼らが栄養失調になることは恐らくないだろう。
私が何もしなくても、食住全てで改善が図られている。
「じゃあ、次は私が食べたいものを作る番だ」
水も出來たし、水田を作りたい。
そして……年貢の取り立てだ!
まあ、ここからはそれほど急いでやる必要も無くなった。
プランをのんびり考えていこうか。
今日はもう休もう。
しかし、次の日の明け方。
ドンドンドンドン!!!
「うわっ!! なに!?」
地獄の門前に住み始めて、初めて家のドアをノックされている。しかもかなり激しく。
借金取りに來られるのってこんな覚かな?
「アルトラ様はここに居られますか?」
誰だこんな時間に……
ガチャ
「はい、どなた?」
眠い目をこすりつつ玄関先に出る。
「集落の塩作り三兄弟ののえーと……」
「はぁ……ニートスです……」
「……ハァ……サントス……です……」
「どうかしたの?」
汗だくだ、よほど息せき切って走ってきたのか。
「ああ……本當に居た……ハァ……良かった……ハァ……」
「……はぁ……大きい方の……家かと思いましたが……でかい犬が寢ていたので……はぁ……焦りました……」
ごめんね、前に初めて來た人もそっち見て騙されてたのよ……
「それで何があったの?」
「村が水沒しております!!」
「………………は?」
急いで集落へ飛ぶ、トロル二人は空を飛べないので後から來させる。
二人から聞いた話によると、潤いの木の湧水量ゆうすいりょうが多過ぎて、集落全が水沒してきているらしい。
二人は急いで走ってきたけど、我が家まで5時間ほどかかったとのこと。集落を出発してから5時間も経っている。
出発時にはもう既に家の一階部分が水沒している狀態だったとのこと。つまり、今はもう二階に迫っててもおかしくない。
「しまった……そこまで想定してなかった……側を作って水を逃がす場所を作らないといけなかったわけか。潤いの木の湧水量ゆうすいりょうを舐めてた……あの集落、ただでさえ壁に囲まれてるのに……そのままにしておいたら集落が沈んだダム湖みたいになっちゃう!」
以前は飛んで1時間だったが、かなり飛ばして30分で著いた。
この集落は山を下った先にあるから、飛んでくる途中から既に水沒しているのが見えていた。
予想通りもう一階は水沒、二階部分に迫っている。
「アルトラ様~!!」
平屋の家の屋に上ってる人がいる。
もう屋も水沒している、今にも流されそうだ、あれは助けておかないと危険だな。
「私に捕まって!」
とりあえず、二階のある建へ連れて行く。
「キャァ!!」
との子が流された!
あっちは壁のの方向! 壁の外へ流れ出たら、どこまで流れて行くかわからない。
急いで水流に突し、二人を捕まえる。
「プハッ! 大丈夫!?」
「はぁはぁ……た、助かりました……」
「うえぇぇ~~ん……」
二人をさっきと同じ二階のある建へ連れて行く。
周囲を見回してみる。
今見える範囲には、急で助けないといけない人はいないようだ。
さて、これをどうやって処理するか。
正直言って、我が家出るまでは、ここまでヤバイ狀況とは思ってなかった……
・・・
・・・・・・
・・・・・・・・・
そうだ、先日洪水になった時に使った結界を応用しよう。
防魔法:水吸収の球を作り出した。これを集落の五十か所程度、それと潤いの木周辺に八つ放つ。
これで放っておけば、水を吸収して減らしてくれるはずだ。
・・・
・・・・・・
・・・・・・・・・
水は潤いの木から絶えず供給されるため、中々水かさが減らなかったが、4時間程でほぼ無くなった。
村人の人數確認も終わった。どうやらこの洪水で死んだ人はいないらしい。その點だけは良かった……
日本とは違って、避難アラートとか避難マニュアルとかがあるわけではないから、全員が無事だったのは奇跡に近い。
これはみんな怒ってるだろう……
私は見通しが甘くて、いつも失敗する……
村人が全員集まった。
「ごめんなさい!! 私の見通しが甘すぎて、こんな事態に発展してしまいました!! この失態の責任を取って、領主は返上します、それでも足りなければここを出ようと思います」
これはもう領主としては失格だろう。就任してからたった1日……いや半日の超スピード辭任だな。
集落全を水沒させるなんて、被害が大きすぎる。1000人に近い人數が家を失ってしまった……
「何言ってるんですか!」
えっ!?
「出ていく必要なんてどこにもないさね!」
「アンタはよくやってくれてるよ! ちょっとだけ失敗しただけだ!」
リーヴァントが前に出て話す。
「アルトラ様が來なければ、今の我々の生活はありません。あなたが來なければ今でもほぼで、腹を空かせ、栄養失調で、水に困り、知も無く知的好奇心も無い、ボロ切れのような生活をしていたと思います。
この地に住んで、先祖から數百年、數千年、まあ何年になるかは我々にすらわかりませんが、我々種族がこれほど知的な生活をしたのは歴史上初めてのことでしょう。全て、あなたがここに來なければ無かったことです
幸い今回の水害で死んだ者はおりません。作りかけの家がダメになったくらいです。そんなものは作り直せば良いだけの話です。あなたに出て行かれると困るのは、むしろ我々の方です。今後ともよろしくお願いいたします。」
全員が私に向かって禮をする。
「みんな……今後も失敗が多いかもしれませんが、よろしくお願いします」
「失敗はなるべく無いようにしてくれよな!」
村の発展の兆しがあったにも関わらず、最初からのリスタートとなってしまいました。
次回は8月13日の20時頃の投稿を予定しています。
第23話【潤いの木の扱い】
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