《になったら人生イージーモードだと思ったけど案外そうでもありませんでした。》#8
「むきゃあああああ!」
銃口から放たれたの勢いに押されて私は後方に吹っ飛んだ。不味い……もう指一本もかせない。なんとか顔を上げてカラスをみると、奴もボロボロになって地面に落ちてきてた。けど、倒すまでにはいたってない。地面を這ってでも私達を殺そうとしてる。こっちはもうどうしようもない……ここまでか? こんな野生のカラスにつままれるなんてそんなのは殘飯だよ。
私が殘飯……世界で一番(願)のである私が? カラスに殺されるって事はまさにそれをけれると言うことか……それは絶対に、嫌だ。
(嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ。殘飯はいやああああああ!!)
私のアイデンティティが崩壊寸前。だって許せないんだもん。だからカラカラのから聲を振り絞る。
「止まれ……止まりなさいよこの畜生!!」
その時、カラスが止まった。それに小刻みに震え始める。え? まさかビビったの? なんでぇ!? ダメージをけたから警戒してるとか? いや、でもなんだか周囲の空気も違うような? 緑の子供が怯えてる……それはどっちに対して? 空には大量に飛び去ってく鳥たちの姿。青かった空には雲がかかりだし、私の橫を歩いてた蟻のような生きたちも統率を失って散り散りになってた。
「カラス……」
試しにドスの効いた聲を出してみる。するとカラスと自分を認識はしてないだろうにカラスはビクッと反応した。まあ視線は合ってるからね。けど面白い反応だ。もしかしてこれはマジでビビってる? けどそれは多分、私にじゃない。私の中のゼルラグドーラの力にでは無いだろうか? 多分私の力の向こうにあるゼルラグドーラの影をじてるんだと思う。野生の勘ってやつかも。
「どっちが上か……わかってるわよね」
凄く締まらないが、私は仰向けのままそうカラスに告げる。けどカラスは厄災とまでいわれた魔。そこらの雑魚と違うのか最後の力を振り絞ってその羽を広げて威嚇してくる。
「わかってるでしょ!!」
目を見開いて、私は更にそう告げた。するとカラスはその翼を小さく畳んでも小さく丸める。
(勝った)
私はそう思った。
「凄い! 凄いよオネーチャン! オネーチャンならおかーさんとおとーさんも助けられるよね?」
「ごめん、それは無理」
「え?」
じわっと瞳に滲む雫。これはヤバイと私の直が言ってる。でも助けられるかというと、そんな訳無いわけで……とりあえずカラスに命令してみるかな? 刻まれた奴等は無駄だろうけど、口の中にった奴はまだ生きてるかもしれない。
「カラス、腹の中ぶちまけなさい」
「ガアガア!」
「あぁ!?」
何言ってるのかわかんないからとりあえず凄んだら盛大に吐き出してくれた。くっさ……めまいしそう。てか世界が回ってる様に見える。これって目眩? そう思ってるといつぞやみたいにブレーカーが落ちた。
「あへ?」
目を開けると夜の帳が降りていた。場所は変わってないようだけど……何やら良い匂いがする。
「あっ、オネーチャン起きたよ」
そんな聲とともに覗き込んで來るのは緑した子供だ。でもこいつも既に四角いからあんまり可さが……まあそういう種族なんだろう。大きさだけが変わって型は変わらないとか、不思議である。異世界でそんなこと言っても意味ないけど……実は卵から生まれてるとか?
ぐぎゅうううう
そんなことを考えてたらお腹がなった。てかさっきから良い匂いがするんだけど……私はを起こすと匂いのする方へ向いた。するとそこには緑で四角い型の奴等が鍋を囲んでた。どうやら無事だったのは三人のようだ。最初に食われた奴と、その後に食べられた二人で計三人。つまりあの子のお母さんは助からなかったと言うことだ。
でもお父さんが無事だっただけで奇跡みたいなものだ。それだけで満足してくれないとね。
「お父さん、オネーチャンはお腹へってるよ」
そうその子が言うと木製の食にシチューっぽいのを余所って無言でこちらに差し出してくる。なんかこっちを見たくないみたい。過ぎるからか? んなわけないね。だって私のがこいつらわかんないし……じゃああれかな? プライドとか? それは有り得そう……けどそんな大人たちにその子が言うよ。
「駄目だよおとーさん。オネーチャンのおで皆助かったんだよ? おかーさんは駄目だったけど……おとーさんが生きててくれただけで嬉しいよ」
うわ、いい子。可くないとか言ってごめんなさい。こんないい子にここまでいわせていいのか大人? 私はふふ~んてなじて言葉を待ってあげる。そんな私を見てなんかグググと何かと葛藤してる。けど子供は強いのであった。もう一度の「おとーさん」の一言で彼等は頭を下げた。
「助かった。本當にありがとう」
「「恩に著る」」
「まあ、私の評価を改めたのなら良いですよ。頂きましょう」
偉そうにけ取って中を確認……雑草とか見えるけど、一応白いしもある。匂いも悪くはない。これまた木製のスプーンが添えられてたからそれを使って一口啜る。うん、悪くはない。私は一気に中を食べ盡くしておかわりを要求した。とりあえずお腹がいっぱいになるまで食べたらいつの間にか空っぽだった。凄い私……一どこに消えたんだってくらいってった。
若干緑の奴等が引いてたが関係ないね。お腹もいっぱいになったことだし、そろそろ聞くべきだろう。
「で、そのカラスはなんでずっとそこに居るわけ?」
そうなのだ。実はカラスはずっとこの住処の脇でこっちを凝視してた。惚れられたかな?
「カラス? 黒の厄災はお前を守る様にずっとしてた。私達を助けてくれた事は謝する……が、お前は一何者だ?」
うーん何者と言われても……大私自が知らないし。でもこの人達にとってはほんと気味悪いのかもしれないよね。呪いを持ったおかしなで、黒の厄災に勝利して自分達を助けた存在……こう考えるとマジて何者だよと思う。でも私的には複雑なことなんて一つもないんだよね。だから私は立ち上がりを叩いて言ってあげる。
「私はラーゼ。この通り完全無欠のよ!!」
そんな宣言と共に服がハラリと落ちた。今の衝撃で最後の支えが切れたよう。私は顔を赤くしてしゃがみ込む。けどいかんせん……緑の奴等が何も反応してない。ちょっとは反応しなさいよ! って理不盡な怒りを私を抱いてた。
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