になったら人生イージーモードだと思ったけど案外そうでもありませんでした。》#32

白狼の森についた。けどなんだか前と違う? 深い霧が出てて、森自が見えない。しかもこの霧、森から外には一切出てないよ。どういうこと? 森の手前にいるわけだけど……私達の居る所はハッキリしてる。けど、きっとこの森にると數メートル先も見えないだろう。こんなんだったっけ?

「どうしましたラーゼ様?」

「いや、この森ってこんなん?」

「そうですね。白狼の森は大いつもこんなじですよ。余所者を寄せ付けないかの如く靄を張ってます。無闇に足を踏みれるものなら、どこからともなく白狼が現れて、死んだことにも気づかない……それが白狼の森の常識です」

うさぎっ子がそう言うんだからそうなんだろう。私が見た森は特別だった?

(あっ)

もしかして雨のせいでこの霧がはれてたのかもしれない。かなり降り続いてたしね。霧の原理は知らないが、その可能が高そう。私は後ろをみる。護衛の獣僧兵団は怯えてる。しかもかなりボロボロ。なんだか魔が多かったらしい。だからこれ以上は行きたくないんだろう。それがありありと見て取れる。まあそもそもついてきて貰っても困るんだけどね。

だって白狼達にとってこいつら敵だし。一緒に居ると私まで襲われるかもしれない。てな訳で、護衛はここまでで十分。私は一人で森へと進む。するとシーシとうさぎっ子もついてきた。

「一緒に來るの?」

「私も白狼姫を見てみたいんです」

そう無邪気にいうシーシ。お転婆な歌姫だね。私が言うことじゃないけど。けど後ろの護衛の人達は困ってる。そりゃそうだよね。私だけならともかく、シーシまで森にったら守る人が居ないのに何やってんだ? てな事になる。それでもしもシーシになにかあったからこいつら全員打ち首ものだ。私が死ぬのはんでるだろうけど、シーシはそうじゃないはずだ。

「シーシ様、貴方様まで來られると彼等の大義名分がなくなりますわ」

「貴が居るじゃない?」

「私はそのような分ではございません」

「そっか」

うさぎっ子の言葉になんとか納得してくれた? シーシは殘念そうに歩みを止める。けど私達が森にる直前に聲を張って言ってきた。

「では、白狼姫をここまで連れて來てくださいねラーゼ様!」

「うーん、出來たらね」

そんな曖昧な返事だけして、私はうさぎっ子と共に、森に足を踏みれる。その瞬間だ。なんかザワザワした。私もそうだけど、この森全からそんなじをけた。

「ねえうさぎっ子……うさぎっ子?」

あれ? 數歩後ろに居たよね? 既にいないんですけど……なにこの森、こわ!? そう思ってると、前方の一部だけで霧がはれていく。凄い、まるで生きてるかのよう。……これはベルグかスズリの仕業? それとも……そう思いつつも、案してくれるのなら、森をさまよう事も無いから私はその道を進む。しばらくすると懐かしきが見えた。見たところ二年前と変わった様にはみえない。

私はとりあえず蔦の簾をくぐり抜ける。するといきなり臭い息とともに、鋭利な牙が見えた。そのままバクっとされちゃう。そしての奧に投げ飛ばされた。盛大に転がって壁にぶつかる。

忘れてたよ。こいつらが獣だって事!

「やってくれるじゃないクソ狼!」

突進してくるベルグ。けどその時甲高い聲が響いた。

「ベルグ!!」

寸前で止まるベルグ。その口は再び私を噛もうとして寸前で止まってる。いやいやだから臭いから。視線を橫に逸らすと、お面で巨が居た。

「うん、そのはスズリだね」

私がお気にりのを間違える筈はないのだ。

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