「本當に宜しいので？　アンサンブルバルン様」

「構わないさ。彼はかなり特別だ。そもそも何が効くのかを知りたいんだよ」

「契約魔法に抗うはそうそう無いと思いますが。しかも奴隷契約は強力です。刻まれた模様は例え奴隷契約が終わったとしても消える事は無いほどの……」

「だから良いんじゃないか。それにこのしいに傷を殘すのも一興ではないかな」

「相変わらずですね」

薄闇に落ちた意識の中でそんな聲が聞こえてくる。なに？　奴隷とか騒なんだけど……何かされてる？　けど、をかすことは出來ない。まだ暗いから意識が半覚醒狀態ってことかも。でもこのままじゃ、私のが傷に！　そんなの許せない。だって世界の寶なのに！！　どうにかして意識を戻さないと。

「おかしいですね。契約が出來ません。奴隷契約は他の全てを無効にしてでも下せるの筈ですが。弾かれます」

「ほほう……やはり面白い」

何かがお腹をなぞる様なが伝わる。やばいゾクゾクする。絶対私のお腹をなぞってる。どっちだ？　どっちにお金請求すればいい？

「これは癖になるをしてるぞ。どうだい君も？」

「ははは、そんな得の知れない存在に気安くれれるのは英雄クラスと言われるアンサンブルバルン様だからですよ。私達などは幾らしくても棘がありそうで無理ですよ」

「もったいない、極上のなのに」

確定しました。私のをベタベタしてるのはあの蛇、アンサンブルバルンとかいうやつだ。あんの野郎、私にれるのはタダじゃないんだぞ！

「他にこの娘を縛る方法はないのかね？」

「そうですね、奴隷契約が無理ならば、本人に同意の上で隷屬契約か主従契約とかでしょうか？」

「それで縛れると思うかね？」

「無理でしょうね。この娘はなにやら強大な何かに守られてる様なじです」

「強大な何か……か。見當はつかないのかな？」

「報がなすぎますね。ただ奴隷契約を拒絶して、更には計り知れない強大なマナをそのに宿してる事は位の低い人種ではありえないかと」

「人種では無いと？　確かにこんな完された人種は見たことないが？」

「それも確信は出來ません。ただの人種でもその契約の主が神話クラスともなると、その力は計り知れぬかもしれません」

「神話クラスを飼う人か……奴等の國にやる訳にはいかないな。ここで殺すか……どうにかして手懐けたいだがね。奴隷契約が出來れば簡単だったのだが……」

なんかとても勝手な事を抜かしてくれてる。けど流石はゼルラグドーラ、奴隷契約とかいう騒なものは弾いてくれたようだ。けどこいつらヤバイな……明らかに私に執著してるよ。確かに超絶の私に興味が湧くのは仕方ない。てか、これまでの奴等がおかしい。私超絶なんだよ。普通はこのくらい興味持つのが普通でしょ。

周囲が明らいできた。多分もうすぐ目覚める。こいつらがこれ以上私のを弄ぶ前に目覚めたい。

「どうしますか？　ここではこれ以上出來ることは無いですが？」

「とりあえず首をしておこう」

「この娘にそれは効かないのでは？」

「そうだね。だから一緒に連れてきたあの娘にだよ。どうやら隨分と執著してるようだし、人質として利用しようじゃないか」

どうやらアンサンブルバルンとかいうやつはクズのようだ。一緒に連れてきて私が執著してる……それってうさぎっ子では？　首って一何？　嫌な予しかしない。そんな中、私の意識は覚醒する。そして私はまだ見えない中で、無理矢理奴の手を取った。

「おやおや、無理をしてはいけませんよ。貴のはとりあえずまだ大切ですからね」

「うさぎっ子に何かしたら……お前ら全員消滅させてやるわ！！」

「だ、そうですよ。貴はどうします？」

そんな聲とともに扉が開く。ってきたのはうさぎっ子。やっばり一緒に連れてこられてた。てかここどこ？　なんかゴワンゴワンとか言う音がしてて、私は丸い窓のある部屋に寢かされてたようだ。案外飾り気がある。木製の調度品が気品を語る、そんなじの部屋だ。

でもあんまりしてる場合じゃない。だってうさぎっ子はなにかを持ってる。それは鉄製のっかみたいなの。あれが首ではなかろうか？

「うさぎっ子……」

「貴がそれを嵌めてくれれば、我々はとても助かります。この國もそしてアドパンの街も安泰でしょう」

「このクソ蛇野郎！」

「折角可らしいのに格が問題ですね。貴が再教育を施してもらえませんか？　この國の為にも」

この蛇、ほんと格がけ付けない。いかにもなことを言ってるけど、アドパンの街とか人質に取ってるし。私にとっての人質がうさぎっ子で、うさぎっ子にとっての人質がアドパンの街。仲間の振りして追い詰めてる。

「どうして……なんで……」

うさぎっ子はなんだか混してる。そこに蛇の奴が甘言をいう。

「貴の復讐はそれをつけるだけでし遂げられます。大丈夫、アドパンの復興も約束しましょう。貴は何のためにここまでしたのですか？」

「私は……」

「駄目！　うさぎっ子！」

そんな聲を私が発してた瞬間。うさぎっ子はぶ。

「私はうさぎっ子なんかじゃない！！」

そう言ってその首を二つに割ってうさぎっ子は自の首に嵌めた。するとその首に青い線が走ってカチャっていう。そしてそれを見た蛇がその顔を邪悪に染めたのを私は見た。すると蛇が私の摑んでた手を逆に摑み返してきて私の手を振りほどく。力が強い……私の華奢な手が潰れそう。この蛇野郎……

「さあ、互いを知る努力をしましょうか」

のいい笑顔を作る蛇。私はこの蛇に舌舐めずりされてる。完全にこいつは敵。その認識を私は確認した。