になったら人生イージーモードだと思ったけど案外そうでもありませんでした。》#47

「あっあっきっさまあああああああああ!!」

友の溢れるを見て、黒貓マッチョがを逆立てて飛び上がった。そして私目掛けてその爪を振り下ろす。けどそれをイケメンが華麗にさばいた。何が起きたかもわからずにきっと黒貓マッチョは地面にめり込んだことだろう。とか思ったけど……

「貴様だけは……許さない」

そう言って私を恨みがましい目で見てくる黒貓マッチョ。自分の狀態には目を向けずに、あくまでも友に致命傷を與えた私にこだわるのはそれだけこの黒貓マッチョが義理堅いからだろうか? 私にはよくわからない覚だ。寧ろここまであの貓耳男にこだわるのを見ると、弱みでも握られてるのかと勘ぐっちゃうよ。そんな事無いんだろうけどね。

「これ以上勝手な行はやめて貰おう。大丈夫、彼は助けるよ」

「はあ!?」

アホな事をいうこのイケメンに私は思わずそんな聲を出した。だって助けるって言ったよ!? 意味わかんない。

「君のしたことは罪だ。許される事じゃない」

ご立派なことを言ってくれるイケメン様。なにこの顔だけじゃないじ。格までイケメンとか完璧超人か。

「罪ね。今死んどかないとこいつはきっと同じことする。人種にじゃなくても獣人にだってやるわよ。その時、貴方は責任取れるんですか? 私はこの容姿だからこういう輩にはよく絡まれるんですよ。だからわかります。この手のタイプは死んでも治らないって」

適當な事を混ぜてイケメンを批判する。私の容姿は見たらわかるから説得力があったのか、イケメンはし眉かした。けど直ぐに持ち直す。

「確かに殺すのが手っ取り早いのはわかる。君の様なしいからしたらこの手の輩は恐怖の対象だろうという事も理解する。だが殺すだけでは何も変わらないんだ」

真剣な表。それは理想とか夢とかを思い描いてるじの目をしてる。私も好きだよ。そういう理想とか夢とか。けどね……

「クズを変えるより、まっさらな命をきちんと導くほうが楽でしょ。それに早く間引きしとかないとどんどん増えちゃうし」

「こいつらは寄生蟲かなにかか?」

「同じようなものよ。だからここで殺した方がいい。まあそこの黒貓マッチョはこいつとは違うようだから、殺さなくてもいいけど。私を狙うようなら死んでもらわないとね」

そういって黒貓マッチョを見ると、奴は強い眼で「む所だ」と言った。このイケメンには敵わないが、私にはそうじゃないと思ってるらしい。私にも敵わないのにね。

「殺しはしない。君がなんと言おうとだ。それにもう醫者を呼んでる」

そんな素振りなんて一瞬も無かったが、確かにホテルから醫者が來た。魔法がある世界に醫者? とも思うが、どうやら醫學の心得が有ったほうが、回復魔法とかも効きが良くなるらしい。理解せずに使うのと、理解して使うのの違いだろうか? それに醫者を名乗るくらいの醫療魔師は切斷された腕とかもくっつけれるし、即死じゃないなら、たいていは直せるんだとか。

それなら確実にこの貓耳男は助かってしまう。この醫者ごとやってしまうか? とも一瞬考えたけど、さっきからイケメンが私に注視してるから無理だろう。こいつの行見えないしね。だからって私がやられることはないけど……けどピンポイントでこの二人を殺すは私にはない。無理無理づくしだね。私は一つ息を吐いて、張を解く。

「私行く所があるのよね」

「このまま行かせるとでも?」

「行かせるもなにも私は被害者だし。違う?」

「彼に致命傷を與えなければそれで通っただろう。けど、今はそのままいかせる訳にはいかない」

やっぱりこのイケメンなんかむかつくな。なんかあの蛇とは違った意味でゾクゾクする。正義の塊ってじがけ付けないのかもしれない。確かに一度やっちゃった私を野放しに出來ないのはわかる。でも行くよ。だって私にはうさぎっ子が待ってるからね。しょうがない。使いたくなかったけどこのカードを切るか。

「行かせてもらう。私のことはアンサンブルバルンにでも聞いて」

「アンサンブルバルン様? 君はまさか……」

何かを察した様なイケメン。私はそんなイケメンを無視して歩きだす。アンサンブルバルンの名前は絶大だね。あいつに借りは作りたくないから使いたくなかったんだけど、事聴取とか時間かかりそうじゃん。そんなのに付き合ってられない。さっさとここから離れようと思ってると、ふと黒貓マッチョと目があった。

「ねえ、なんであんな奴と拘るの? 弱みでも握られてる?」

「ふざけるな。あいつは気のいいやつなんだ」

「でも、あんなのと居ると貴方は損しかしないわよ?」

「損得で友を決めるのか? 俺は違う」

あのイケメンはなんだか苦手だけど、この黒貓マッチョはなんだろう……飼いたい。私あんまりないけど、この黒貓マッチョはほしいと思える。大きい生きをペットにしてみたかったんだよね。蛇はなしだけどね。

「あっそ。でも、私はイヤ。貴方はまだクズじゃないけど、そいつと居ると墮ちるのは目に見えてるし。だから私のになりなさい」

「は?」

何言ってるのかわかんないって顔してる。それはそうか、いきなり人種のが私のになりなさいとかのたまってるんだ。ここは獣人の國なのにね。人種がでかい顔できるわけない場所でのそんな宣言。アホな顔にもるかもね。

「アンサンブルバルンに言えばきっと登用してくれる。良かったわね。就職決定よ」

「いや、そもそも俺には実家のパン屋が……」

黒貓マッチョはパン屋だったか。その筋まったく意味ないじゃん。私は取り敢えずそのむくじゃらの手に自分の手を重ねて、こう言うよ。

「待ってるわ。考えといて」

そしてさっそうと立ち去る。まああの黒貓マッチョが何を選ぶのかは分からない。接できたのも一回じゃ、私にはまだメロメロではないだろうしね。けど、まあいいんだ。自分の人生を選ぶ権利くらいは殘してあげようじゃない。そう思って再び歩きだすと、イケメンが何やらんで著いてきた。

「なに?」

「いや、君の事が気になってね」

ストーカー宣言? とか思ったが、爽やかイケメンが言うと、なんとなく許される事実ね。なにやら良い笑顔だけど、絶対についてくるみたいな空気をじる。厄介な奴に目をつけられたかも……そんな事を思ってイヤになる。

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