現狀を整理しよう。今、この國は國王不在です。私がポッキリ……したとは公にはなってないが、とにかく獣王は死んで、今獣王の子供達から新獣王が選定されてる最中だ。ついでにその子達にも獣王の死亡は老衰ということになってる。流石にポッキリされて逝ったとは王である手前そんなみっともない死に方だとは公表とか出來ないみたい。

まあだけど、そう簡単に選ばせる気はないし、大の筋道はできてる。だって王が変わって々と人員を総れ替えとかされても困るじゃん。折角大の重鎮は籠絡したのに、またし直さないとなんて面倒な事はしたくない。だから私にメロメロな奴が王になる予定だ。その最後の王は華々しくこの國を終わらせる役目を擔う。重大な役目だよ。

まあだけど、ちょっと妨害がりそうなじがある。カメレオンの報告では、ラジエルの奴が誰も存在知らないような、獣王の隠し子を擔ぎ上げようとしてるらしい。あの獣王はほんとお盛んだったらしくて、そこら辺に隠し子が一杯いるようだ。だれか管理しとけと思う。

王なんだから、そこは選り好みしてほしかった。あいつナニが反応したは全部抱いてきたとか言ってたからね。認知されてないだけで、きっと現狀の五十人くらいの選定者以外にも子は居るだろう。まあだけど、獣王選定に參加するにも子だけって事では不可なんだけどね。獣王が送った品が本と認められれば、參加資格を満たしたとなる。

だから子であってもその品は売りに出したとかも結構居たよう。なんせ獣王が直々に送った品だもん。価値は相當あるだろうからね。お金に困ったとかしたらそうするのもわかる。実際獣王はナニで判斷してたから、そこらで見かけたとかも抱いてたらしい。貴族とかだけじゃないと、そうしちゃうのもしょうがない。

まあだけど、ラジエル達が幾らそこらの王の子を持ち上げても、それだけで選定を通れる訳はない。そもそも出來レースだし。良い所まで來たとしても最終的に勝つのは私の息がかかった王子だ。そこは心配してない。けどそれと並行して隣國にも行ってるからね。まあ國外追放したのはこっちだし、それは普通なんだけど……選んだ國がなかなかにきな臭い。

このライザップが獣人の國で最大だけど、何もここがこの大陸で最大國家って訳じゃないらしい。ラジエル達の別働隊はこの大陸で真に最大國家に行ったと報告がってる。そんなに近くは無いのに、それをわざわざ選択したのは、対抗できるのがそこしか無いからではないかな？　うさぎっ子はもう一度來るって言ってたし、ラジエルは獣王選定に橫槍れてるし、まだまだ諦めてないのは明白。

けどこちらはまだ放置でいい。ラジエル達を陥れる為に利用したアンティカのパイロットとその仲間達は、生兵施設に押し込めといた。ウロウロされても困るしなーと思ってたときピ～ンと來たんだよね。こいつら使ってラジエルの家貶めれるんじゃない？　って。當初は適當な理由をつけて追い詰めようかと思ったんだけど、いい証拠が向こうから來てくれたからね。

敵國である人種の奴等を匿ってたなんて、信頼も実績も全部パー。大変役に立ってくれた。そして合法的にパイロット達を捕まえて自由を奪っておく事も出來て一石二鳥とはこの事。

「もう既に最終段階だね」

目の前には蛇が居る。ここ最近この部屋に戻ってなかった蛇は人種の國と約に走らせてた。英雄クラスだからね。アンティカもない人種がこいつをどうにか出來るわけもないから最適な人選だったね。けどなんだろう……さっきから蛇がおかしい。私の対面に座ってる事からおかしいしね。いつもなら私に抱きついてくるはず。なのにそれがない。

まさか離れすぎてて、し正気に戻った？　それはそれで不味いんだけど……約はかわしてきたみたいなんだよね。お菓子をポリポリしながら、蛇をみる。きっきからなにやらずっとこっちを見てる。何か思い詰めた様な瞳でだ。

「どうしたの？　やっぱりイヤになった？」

そう聞いた私を見て、蛇はその目を細める。なんだその孫を見るおじいちゃんみたいな目は。

「そんなまさか……慨深いだけですよ。貴の為ならかつての故郷でさえ……」

そういう蛇の眼はうっすらと潤んでる様に見える。大丈夫かちょっと不安だ。いつもはしないけど、私から舐めさせてあげようか？

「あんたがそんなんじゃ困る。最後にデカイ花火打ち上げるんでしょ？」

「そうですね。最後を飾るにしても、華々しくは私の希ですから。その為にもやはりけじめをつけたい」

「え？」

そう言って蛇は私のにそのを重ねた。あまりの事に何が起きたかわからない。そんな思考停止狀態の私を蛇はお姫様抱っこする。

「ラーゼ、私を貴のにしてください。それで私は何も迷う事はないでしょ」

「へび……」

たどり著いた部屋のベッドに私を寢かせる蛇。そして再びを重ねる。

「斷ったら……どうなるの？」

「私は、敵にるかもしれませんね。ですが、私はそうなりたくない。私は……貴をしてます」

いつも心の奧底は隠してるような奴だと思ってたけど、それは本心だと思った。いつもの聲と深みが違う。流れる涙は、こいつには似つかわしくないものだ。私を蛇のに……蛇を私のに……それはつまり……蛇の視線は私の下半を見てる。その繋がりを確固たるにしたいのね。蛇がここで敵に回るのは困る。蛇は獣僧兵団のトップだ。蛇が敵になるって事は、獣僧兵団を敵に回すこと。

それはやっかい。それになんだかんだ頑張ってくれたし……見返りも充分ある……か。ずっと大切にしててもそこまで意味はないかもだし、ここで蛇を失うわけにはいかない。

「ちょっとまって」

そう言って私は立ち上がって服をぐ。下著姿の私を蛇は恍惚の表でみてる。リードは握らせたくない。ただのとして落ちたくない。これは私のプライドの問題。獣王との出來事でそう思った。最後に殘ったパンツに私は手をかける。そして意を決してぎ去った。

「おお……」

そんな聲を出す蛇に更に近づいて、彼の顔の前に私は曬す。なんかない。そこを蛇はまじまじと見てる。

「いいわよ。私の初めてあげる。だから私のになりなさい」

「喜んで！」

押し倒された私は抵抗しない。されるがままに蛇をけれる。いつもよりもねっとりとした舐め。長い舌が私の口からを犯してく。次第に熱くなってくる。聞いたことのない音が部屋に響く。

「怖かったんですよ。獣王に貴が食べられやしないかと……私はそれを拒否できない。ですが、それは嫌だった。が引き裂かれる思いとはあんな思いを言うんでしょう。その時に、気付いたんです。貴を本當にしてると」

「うん……來て」

私は獣王のナニを折った。けど、今度はそんな事しない。私は蛇が好きではない。けど、嫌いでもない。だって私には必要だから。だから離さない為にはけれる。何を捨てて、何を拾うのかは私自が決める。

だから今夜、ここで私は処を捨てる。悔いはない。だってこれは必要なことだから。私のが引き裂かれる覚がした……けど満たされると何か言い知れぬ幸福もあった。

でも……それでも……納得してた筈だけど、私の目にも涙が溢れてた。そんな涙を蛇は優しく舐めとってくれた。