《たった一つの願いを葉えるために》夕食

「…さん、テルさん、起きてください」

ドアをノックしながら、聲が掛けられる。

「んあ?…ああ、ごめん。どうかした?」

「夕食の準備ができましたので、呼びに來ました」

ベッドから起き上がり、ドアを開ける。

「わざわざ、アリスが呼びに來てくれたの?」

「はい、私が案したかったので!」

「ありがとう。じゃあ、案してもらっていいかな?」

「はい!こっちですよ」

食堂に案されると、すでにグランさんは來ていた。その隣の席には、知らないすごく綺麗なが座っていた。アリスに似ていることからおそらく母親だろう。

「すいません、グランさん。遅くなりました」

「いや、気にしなくていい。私も今來たところだ。それよりテルよ、紹介する。私の妻のディレーネだ」

「初めまして、ディレーネ・ノア・レイルリットよ。ディレーネって呼んで。娘たちを助けてくれてありがとう」

「初めまして、テル・ウィスタリアといいます。もう十分すぎるほどお禮をしてもらったので、気にしないでください。そのうえ、屋敷にまで泊まらせてもらって申し訳ないなって」

「あら、そんなことないわ。むしろ宿に泊まるのは何かとお金がかかるだろうし、このままここにいてもらってもいいのよ?そのほうが、アリスとミッシェルも喜ぶだろうし」

「ちょ、ちょっとお母様!何を言ってるのですか!」

「奧様!?」

アリスとミッシェルが顔を赤くし、慌てて言う。そこで、グランさんから聲がかかる。

「その辺にして、食事にしよう」

みんなが席に著き、料理が運ばれてくる。

一応、前の世界でテーブルマナーは習っていたが、しっかり覚えているか不安だった。

「ここには、私たち家族しかいないから、あまりテーブルマナーは気にせんでよい」

「ありがとうございます」

不安に思ってたのバレたか。心の中で苦笑しながら料理に手をつけていく。

◆ ◇ ◆ ◇

食事が終わり、みんな一息ついていた。

「そういえば、グランさん」

「何かね?」

「魔とかの素材ってどこで売ればいいですか?」

「魔の素材だったら、冒険者ギルドに行くといい。分を証明できるを持っていれば、ギルドの者ではなくても売ることができる」

「あ、俺分を証明できるものを持っていないのですが、どうすればいいですか?」

「持っていないのか、ならば冒険者ギルドか商業ギルドに登録すればいい」

〈冒険者ギルドきたー!マスター!テンプレですよ、テンプレ!〉

「うわ!?」

「どうした?」

「な、なんでもありません」

(いきなり興して聲をあげてどうした?びっくりしたぞ)

〈だってマスター、冒険者ギルドといえばお約束のあのテンプレが起きるですよ!〉

(意味がわからん。なんだテンプレって?)

〈定番ってことですよ!冒険者ギルドに登録する時、新人の冒険者が先輩の冒険者から因縁つけられるっていうあのテンプレが!〉

(なんだそのものすごくめんどくさいの)

「テルさんは、強いですし冒険者ギルドに登録したほうがいいですよ!」

「アレだけの技量があれば、冒険者でもかなり活躍できると思います」

アリスとミッシェルの2人にし興気味に勧められるが、正直気が進まなかった。

因縁つけられて変に目立つのはめんどくさいしなぁ。

「いや、俺は商業ギルドに登録するよ」

〈なんでですか!マスター、テンプレが起きないではないですか!〉

ナビがうるさいが、完全に無視する。

面倒ごとに巻き込まれるのわかってて誰が行くかっての。

「…ふむ、商業ギルドの方はるのにちょっとした試験があるが大丈夫か?」

「試験の容にもよりますが、最悪落ちてしまったら冒険者ギルドに登録しますよ」

「では、あとで部屋に來てくれ」

「わかりました」

話が終わり、皆自室に戻っていった。

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