《『元SSSランクの最強暗殺者は再び無雙する』》出會い
「評判が悪い? 俺が?」
ベルトは心當たりがなかった。
現在、ベルトは冒険者でも暗殺者でもない。
実家の近くに冒険者向けの薬局を開いていた。
≪毒製作≫ ≪毒研究≫
暗殺者としてに著けた技と薬の知識を使い、薬を作り販売している。
「対毒や萬能薬は、冒険者たちに評判は良い筈だが?」
「それはお客さんの評判でしょ」
「?」
「貴方、ダンジョン初心者の冒険者相手に萬能薬や薬草をただ同然で配ってるそうね」
「あぁ、初心者は狀態異常を軽視する傾向があるからな。対策を怠るのは……」
「私は、そういう冒険者あるある! とか冒険者ノウハウ! を聞いてるわけじゃないのよ」
「じゃ、なんだ? 常連も増えてきているし、良い事だと思うが」
「はぁ」とマリアはため息を1つ。
「いい? 商売は橫の繋がりも重要なのよ? 私が言ってるのは同業者からの評判よ」
「あぁ、そう言う事か」とベルトは納得した。
「とりあえず、世間を気にして自分でも出來る仕事を考えたからな。利益を度外視した赤字経営は、同業者から恨まれて仕方ないってことか……」
「貴方、私がオーナーなの忘れてない? 意図的な赤字経営とかあり得ないのですけど!」
「しまった! ついうっかり本音を」
「貴方ね! ……まぁ良いわ。商人ギルドに手を回して、ある程度はすでに押さえつけているから」
「そうか、すまないな。迷をかけた」とベルトは素直に頭を下げた。
「……全くよ。ただ、商人ギルトって言っても商人全員が登録しているわけじゃないのよね。流れて來た商人に、はぐれ商人。裏世界の商人。そこら辺は、流石にコネクションがないのよ」
「ふ~ん、商人貴族も商業の世界で萬能ってわけじゃないんだな」
そんな話をした數時間後。ベルトは冒険者に絡まれていた。
店と開く前の時間帯。早朝の僅かな時間で森や山を駆け回り、薬作りに使うための素材を取るのがベルトの日課だ。
背負った篭カゴはいつも通りの満タン。
村に戻ったベルトの前方には、3人の冒険者。
ベルトが作った薬の評判を聞いて、尋ねてくる冒険者は多い。
だが、目前の3人は明らかに不自然。
視線は、こちらを向かず仲間たちに。大きな聲で笑い合っている。
だが、は獲を捕らえているかのように、ベルトへ真っ直ぐ向いている。
(演技はしているが、自分たち意思をから消しきれていない。三流冒険者……良くてCランクか?)
ベルトの言うとおり、彼らは商人たちの1人が雇った冒険者だ。
冒険者ギルトを通さない闇依頼。 容は「生意気な薬屋に怪我を負わせてやれ」といったもの。
「おっと、がった!」
予想通り、冒険者の1人がベルトを狙ってぶつかってくる。
しかし――――
「なっ! 消えた?」
「そんな馬鹿な、確かにアイツは……」
「兄貴! あそこ!」
ベルトは、既に冒険者たちから10メートル以上は離れた場所にいた。
「野郎! 待ちやがれ!」と冒険者たちは駆け出し、ベルトに追いつくと「逃がさねぇ!」と言わんばかりに囲む。
「てめぇ、ふざけた真似をしやがって……」
興している冒険者たち、しかしベルトは――――
「ん? なんのことだい?」と惚とぼけて見せた。
確かに、ベルトは道を歩いていただけだ。 何かしたわけではない。
第三者が見れば、冒険者たちが急に怒り出して、通行人にいちゃもんをつけているようにしか見えない。
完全な言いがかりだ。 だが、彼らは端はなから言いがかりをつけて喧嘩を――――正確には怪我を負わせるのが目的なのだ。
「もう構わねぇ! お前等、やっちまえ!」
1人がそうぶと殘りの2人も呼応して攻撃を開始して――――
「ま、待ってください!」
靜止する聲が飛んだ。
「3人がかりで通行人に手を出すなんて……冒険者の倫理に反す事です」
そういったのはだった。おそらくは、初心者冒険者。
もちろん、彼の気配をベルトは知していた。
止めるかどうか悩んでいる様子だったが、勇気を振り絞って靜止する事にしたらしい。
その行為にベルトは好意を持った。
自分より強い者を相手にしても正義を問う。
それはベルトが知る、世界で最も勇気がある人と重なっていたからだ。
「あん、下級冒険者が俺たちに口出しか! まずはてめぇから……」
それだけ言うと、三流冒険者たちはきを止めた。
よく見ると痙攣している。
≪毒付加ポイズンエンチャント≫
ベルトの攻撃は既に終了していた。
僅かに指先に付著している水滴に気づく者はいないだろう。
毒を付加させた水分をデコピンのように指で弾き、冒険者たちの口へ放り込んでいたのだ。
「よくわからないが……今のうちに逃げよう」とベルトは初心者冒険者の手を取り駆け出した。
【書籍発売中】砂漠の國の雨降らし姫〜前世で処刑された魔法使いは農家の娘になりました〜【コミカライズ】
アレシアは『眠っている時に雨を降らせる力』を持っている。 両親はそんなアレシアを守るために大変な努力をして娘の力を隠していた。 ある日、アレシアは自分の前世での記憶が甦る。アレシアは昔、水系魔法に秀でた魔法使いアウーラだった。國のために前線で戦い、國王との婚姻も決まっていた。しかし、謀略による冤罪で二十三歳の時に処刑されてしまう。 そんな前世だったからこそ、今世では名譽や地位よりも平凡で穏やかな暮らしを守りたい、誰かの役に立ちたいと願う。 眠ると雨を降らせる女の子アレシアが前世での後悔を踏まえて人に優しく前向きに生きていくお話です。 少女時代から成人までの長期間が描かれます。 ゆったりした展開です。 ◆GAノベル様より2022年5月13日頃発売開。コミカライズも進行中。
8 126【書籍化・コミカライズ】誰にも愛されなかった醜穢令嬢が幸せになるまで〜嫁ぎ先は暴虐公爵と聞いていたのですが、実は優しく誠実なお方で気がつくと溺愛されていました〜【二章完】
『醜穢令嬢』『傍若無人の人でなし』『ハグル家の疫病神』『骨』──それらは、伯爵家の娘であるアメリアへの蔑稱だ。 その名の通り、アメリアの容姿は目を覆うものがあった。 骨まで見えそうなほど痩せ細った體軀に、不健康な肌色、ドレスは薄汚れている。 義母と腹違いの妹に虐げられ、食事もロクに與えられず、離れに隔離され続けたためだ。 陞爵を目指すハグル家にとって、侍女との不貞によって生まれたアメリアはお荷物でしかなかった。 誰からも愛されず必要とされず、あとは朽ち果てるだけの日々。 今日も一日一回の貧相な食事の足しになればと、庭園の雑草を採取していたある日、アメリアに婚約の話が舞い込む。 お相手は、社交會で『暴虐公爵』と悪名高いローガン公爵。 「この結婚に愛はない」と、當初はドライに接してくるローガンだったが……。 「なんだそのボロボロのドレスは。この金で新しいドレスを買え」「なぜ一食しか食べようとしない。しっかりと三食摂れ」 蓋を開けてみれば、ローガンはちょっぴり口は悪いものの根は優しく誠実な貴公子だった。 幸薄くも健気で前向きなアメリアを、ローガンは無自覚に溺愛していく。 そんな中ローガンは、絶望的な人生の中で培ったアメリアの”ある能力”にも気づき……。 「ハグル家はこんな逸材を押し込めていたのか……國家レベルの損失だ……」「あの……旦那様?」 一方アメリアがいなくなった実家では、ひたひたと崩壊の足音が近づいていて──。 これは、愛されなかった令嬢がちょっぴり言葉はきついけれど優しい公爵に不器用ながらも溺愛され、無自覚に持っていた能力を認められ、幸せになっていく話。 ※書籍化・コミカライズ決定致しました。皆様本當にありがとうございます。 ※ほっこり度&糖分度高めですが、ざまぁ要素もあります。 ※カクヨム、アルファポリス、ノベルアップにも掲載中。 6/3 第一章完結しました。 6/3-6/4日間総合1位 6/3- 6/12 週間総合1位 6/20-7/8 月間総合1位
8 88僕の前世が魔物でしかも不死鳥だった件
この世界に生まれたときから、僕は自分の前世が魔物であることを知っていた。 周りの人たちとは違うことを。 その前世の力は、今もなお自分に宿っていることも。 不死鳥。 死ぬことのない不死の鳥。 なら何故、不死鳥(ぼく)はこの世界に転生したのか。 そして、何故この平凡な現代を生きているのか。 以前に小説家になろうで公開したやつです。 お試しで投稿します。
8 168僕は異世界召喚され召喚士になりました。
失敗から始まった召喚士としての新たな人生、最初から地味に怠けてる主人公が多くの仲間と契約して成長していくちょっぴり殘念な異世界ストーリーここに開幕!!!!! 「俺が現世に戻ることは……ない!」
8 141気紛れ女神にもらったスキルで異世界最強になる(予定)
今まで、色々な作品を書いてきたが、途中でネタ切れなどになり、中途半端に辭めてしまった。 この作品はやれるだけやってやる
8 157現代帰ったらヒーロー社會になってた
主人公 須崎真斗(すざきまさと)が異世界に飛ばされ魔王を倒して現代に戻ってくるとそこはヒーロー社會と化した地球だった! 戸惑いながらもヒーローやって色々する物語バトル有りチート有り多分ハーレム有りハチャメチャ生活!
8 52