《『元SSSランクの最強暗殺者は再び無雙する』》酒と寢技大転回
ピシっと空気が凍りついた。
ベルトは構える。珍しく守備的な構え。
腰を落として、両手の掌を相手に向けている。
その様子に、メイルとマリアは自然と後ろへ下がった。
それに対して闖者は――――
「そこまで警戒するなよ」
ソイツはベルトから視線を外し、無防備に歩き始めた。
そのまま、テーブルの上に置かれた酒瓶を手にして、その場で胡坐をかく。
「お前も飲めよ。土産を持ってきた……この都市の名産品の酒だ」
だが、ベルトは簡単に警戒心と解かない。それから暫くの時間が流れる。
ゆっくりと構えを解いてベルトは近づこうとする。
――――そのタイミングだ。
ソイツは胡坐を解き、四つんばいになった。
四足獣……と言うよりも爬蟲類は連想させる構え。
(――――いや、構えなのか? これは!)
揺。
それがベルトの判斷を遅らせたのだ。
蛇のようにソイツの腕がびてくる。
「ぬっ!」
ベルトは足首を摑ませた。
そのまま引かれるた。強い力……想像以上の剛力だ。
ふわり
ベルトは飛び上がった。
片足を引かれる速度に合わせ、殘った片足で前にジャンプ。
「踏み潰す」
ソイツの頭部を狙い、踵カカトを落とそうとする。
だが、できない。 敵の反応が良さ過ぎる。
下から長い手がびてくる。ベルトが落とすよりも早く空中で踵を摑み攻撃を防ぐ。
闘技者が保有している常人離れした反神経と読み。
かつての戦い。こちらの攻撃を放つ前に読まれて経験を嫌でも思い出さされた。
そのまま引き倒されたベルト。
展開は寢技グランドへ移行した。
。
東洋のサムライたちが編み出したマーシャルアーツ。
戦場で武を失った狀態でも相手を押さえ込み、その首印を取ったという最終兵リーサルウェポン。
無手、あるいは武を有した狀態で、無手、あるいは武を有した相手を制圧する技。
武裝を想定した格闘ゆえに突きや蹴りといった打撃を実戦的ではないと極力排除され、組み技主の格闘。
――――とは言うものの――――
猜疑心
矢や魔法が飛びい、抜きの剣のぶつかり合い。
りわった敵と味方がどこから出現するの一切不明。
本當に、そんな戦場で寢転がって戦っていたのか?
眉唾
1対1の狀況ならばの実戦に疑いの余地はなし。
しかし、今は1対3の事態。
メイルの加勢はともかく、マリアの助太刀は期待できないとはいえ――――
それを相手が知る由もない。なのに、どうして寢技を選択したのか?
そんな疑問がベルトにはあった。
だが――――
足を足が絡み合う。 そう思った次の瞬間、回転ローリング。
背後から首を狙われる。
ベルトはそれから逃げるためにさらに回転する。
まるで相手にきをコントロールされているかのようにじられる。
2人の大人が全力で地面を転がる。それも両者ともに超A級の戦闘能力保持者。
離れて見た者がいれば、激しく素早く回転する2人を1つの球のように見えただろう。
(なるほど……だからか)
ベルトは納得した。だから第三者は手が出せないのだと……
膨大なエネルギーが臓された球。 それに手をれればどうなる事か?
自が危険に変化したかのような錯覚。
激しくれる呼吸。
防戦一方。
逃げても逃げても背後から腕が首に絡み付こうとしてくる。
一瞬でも反応が遅れれば、回転は止まり、首絞めスリーパーホールドで意識を刈り取られるだろう。
れた呼吸は徐々に思考力を奪っていく。
(ならば――――殺る)
ベルトが覚悟を決めた瞬間に背中から圧が消えた。
いつの間にか立ち上がり、疲れをじさせない足取りで後ろに下がっていくソイツ。
顔に涼しげであり、戦いの余韻をじさせない。
「おいおい、本気になるなよ。で毒の製作を開始しただろ?」
「軽い運の後は酒も味くなる」と地べたに置いていた酒瓶を摑むと――――
パッキンと割れる音。
栓抜きを使うのが面倒だと言わんばかりに、腕力で瓶が細くなっている先端、注口付近を捻り割ったのだ。
「再開を祝して吞め。我が親友よ」
ソイツの名前はキング・レオン。
勇者の命を狙っていたベルトの暗殺を何度も阻止した男。
勇者パーティの初期メンバーだった男だ。
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