學校から帰る途中、優人はこの前買った土地を見に行ってみた。

「ここか…」

本當に昔行った駄菓子屋、小學校、中學校がすぐ近くにあった。

「あれ？優人、どうしたの。」

「ひ、菜?!」

優人の橫に菜が立っていた。スーパーの袋を持っていたので、たぶん優人と同じように見に來たのだろう。

「そうだ、今日はハンバーグよ！」

「おお！楽しみだな！」

「私達の家になるのね。」

菜の顔が夕日に照らされ、綺麗に見えた。

「早く帰ろ〜車、乗せてね。」

車に乗るのが目的だったのか。どうりで嬉しそうにしている訳だ。

「えへへ〜よろしく〜！」

「仕方ねぇな。可いさに免じて乗せてってやる。」

「ただいま〜！」

「疲れた…」

菜は冷蔵庫を整理して、料理を始めた。

し見てると、中々苦戦していてそこがめちゃくちゃ可い。

「優人、手伝って！」

「はいはい、何ですか〜？」

「なんか上手くこねられない！」

材料を見てみると、結構足りないものが多かった。玉ねぎを追加したり、水分を増やしてもう一度こねてみた。

「菜、お前何見て作った？」

「へ？見てないよ？」

コイツ…レシピ見なきゃ何も作れないのにそれさえ見ないとは…

それでもボケっとしている菜は可い。

彼なら間違えてもいい。いや、むしろ間違えてくれ。

「優人？何ニヤニヤしてるの？気持ち悪いわよ。」

「え?!あっ！いや！ほらこねるぞ！」

つい頬が緩んでしまったようだ。

ハンバーグの形は皆バラバラになってしまったが、なんとか完した。

「いただきまーす！」

「どう？私の手料理！」

手料理といっても、ほとんど優人がやっていたので全く失敗もせずとても味しかった。

「まぁまぁかな。」

「えぇ〜すごい味しいよ！」

可い顔を見ようと目を向けると、なんと口にケチャップがついていた。

「か、可い…」

「えぇ〜？何〜？」

「な！なんでもねぇ！」

この後、菜は食を珍しく綺麗に洗えた。

to be continued…