《7 Start》
絶
遠藤麻えんどう あさみ
…
日曜日0時02分
夜
皆が寢靜まった時間に
新作のゲームを開封かいふうした
先日出たばかりの新作RPG
タイトル名は「絶勇者」
世の中の全てに絶した主人公が
絶から立ち上がり
全てを力で捩じ伏せてねじふせていく
シンプルに説明するとそう言うストーリーらしい
ゲーム屋のポスターを目にした時から気になっていた
どんなストーリーが私を待ちけているのか
パッケージ裏には「君はまだ本當の絶を知らない」と言うキャッチコピーがデカデカと書かれている
本當の絶なら知っている
絶を知らないのはこのようなゲームを作った貴様の方だと反論したい
したいが中を確認せずにアンチをするのはゴミ人間なので
私の貴重な時間を捧げる事にする
今日の為にお菓子も沢山買っておいた
私はパッケージからディスクを取り出すと
ゲーム機の中にそれをれた
不穏なBGMびーじーえむが流れてゲームタイトルが表示される
絶勇者…
「本當の絶とやらを見せてよ」
私は獨り言を呟く
ゲーム中に獨り言を呟くのは客観的に見てかなりアホなのだが、意識しなくとも自然と出てしまうのだから仕方がない
勇者が人売買されるシーンから語は始まる
お金に困って売り飛ばされた勇者は貴族の家で奴隷として生活する事になる
そこで貴族による壯絶ないじめをけた勇者は
鬱狀態になりながらも
頑張って仕事をしていた
そんなある日
に覚えのない罪狀で捕まった勇者は
死刑を言い渡されてしまう
斷頭臺に立った勇者を見て喜ぶ者達
勇者に石を投げながら怒りをぶつける者達
絶の最中さなか死刑場に突如現れる
魔族の群れ
魔族により混に陥った死刑場で
勇者は酷い景を目にする
その景を見た勇者は魔王討伐に向けてき出すのだった
…
「なんだこのクソプロローグは…」
私はコントローラーを布団に投げていた
なんで人の溫もりにれた事のない勇者が
人間の為に魔王討伐にき出すんだ?
普通なら皆死んでしまえってなるシーンだろうに
クソゲーすぎて辭めてしまおうかと思ったが
まだプレイを始めて30分も経ってないので
今後の挽回に期待してプレイを再開した
勇者は最初落ちていた木片を使ってバトルをしていたが
不法侵で手にれたお金や、魔族から奪い取ったお金で強い剣や防を揃えていく
通常のRPGなら「不法侵して人の家荒らすな」と突っ込めてしまうが、今回は人間に絶した勇者が主人公なので、意外としっくりきてしまった
「この勇者なかなか良いいいキャラしてるじゃない」
思わず譽めてしまった
魔王を倒すならそれなりの資金は必須
王道のRPGと違って、この勇者には後ろ盾もない
だからこそ、人間になりふり構わず、目的の為に傲慢に突き進んでる
悪くないかもしれない、、
私の中でこのゲームの評価がし上昇していた
旅の途中で一人のキャラが
勇者の仲間になろうとしてくる
選択肢には「仲間にする」「仲間にしない」の二つがあり、私は仲間にしないを選んだ
しかし仲間にしないを選択すると
はしつこく言い寄ってきた
「私を仲間にした方が楽できるよ!貴方あなたの力になりたいの!」
仲間などいらない
人はすぐに裏切るし
宿で寢てる時に殺されるかもしれないし
信用できない
私は仲間にしないを連続で選択するが
この…人の話を全く聞かない…
の熱に負けした私は
仕方なく仲間にするを選択した
幸いこのは裏切る素振りを見せない
たまにワガママな事も言うが基本的には勇者の指示に従っていてくれてる
このは信用できるなと思った
旅の途中、魔族と人間から生まれた、豚人間と出會うであう
最初は敵対していたが、豚人間にも優しい心があると悟った勇者は豚人間をパーティーに勧した
ここでは選択肢はなく、強制加させる流れらしい
まぁさっきの選択肢もあってないようなものだけど
魔族と人間から生まれた存在を登場させる事で
魔族と人間の在り方を考える重要なキャラクターになりそう
豚人間は最初からある程度の力があり
勇者達より若干強いパラメーターとなっていた
「頼りになりそう」
私は豚人間を高く評価していた
旅の途中
占い師に出會うであう
占い師は辺境の地に住んでいて
冒険者を占う事で生計を立てていたが
近くの窟に魔族が急増した事により
來訪する冒険者の數が減って困っていた
近くの窟にいる魔族はとても強力らしく
勇者達の力を借りたいと依頼をしてくる
一緒に窟の魔族を倒す事で占い師との友が芽生え
占い師を仲間にした
ここでも選択肢はなく強制加する流れであった
私は占いがあまり好きではないので、占い師を仲間にれるのは嫌だったが
勇者のパーティーには凄く歓迎されているようだった
占い師には未來を見ると言う特殊能力があり
マジックポイントを消費する事で次の行のヒントをくれる
「攻略に行き詰まったら使わせてもらおう」
占いが嫌いでも使えるものは使う
私は次の村に進む事にした
旅の途中
砂漠の中での子が魔族に襲われていた
勇者一行はの子を助け、村まで連れて行く
の子は貴族の一人娘だったが勇者が貴族の事を苦手だと知り、貴族である事を伏せて仲間になる
この子はバトルには參加できないみたいだが、れないはいれない國への通行許可証を持ってきたり、カジノへの會員証を手配してくれたり、なにかと役に立ってくれてる
貴族の娘は會話から察するに
勇者にベタ惚れべたぼれしているようだった
9時34分
私はいつの間にかカジノにり浸っていた
「大當たりが止まった…あと1500球稼げば…シークレットアイテムが手にる…」
私は球を貯めてアイテムを貰おうと勵んでいた
最初は10分ぐらいでやめるつもりで始めたが、気づいたら5時間近くカジノに居る
最初の10分で大當たりを引いた私は1000球を70000球まで一気にばした
換景品を見ると々な品が並んでいたが、その中で一番高い品が「シークレットアイテム」と言うものだった
換球數は100000球
私は70000球を一気に稼いだ事で
球獲得の大変さを理解していなかった
「あと三萬ならすぐだし、このシークレットアイテムを目指そ」
と凄く簡単に考えていた
機械の上に表示されていた確変の文字が消えてからと言うもの
全く當たらない
319/1さんびゃくじゅうきゅうぶんのいちってこんなに當たらないものなのか?
319と言う數字に作為的なものすらじ始めていた
今ならモンティホールさんに扉を一つでも良いから減らしてしい気持ちが実として分かる
増えるどころか大當たりが來るまでずっと減り続けてる
と言うかこの機械の演出に私はイライラしていた
コントローラーが振したり
キュピーンと大袈裟にって當たりが來るかと思ったら全然當たらない…
しかも派手な演出が來ているタイミングで必ずと言って良いいいほどストックの球が切れてしまい
球排出を行うと數十秒で演出が消える
思わせぶりにも程がある
世の中のキープされる男はこんな気持ちなのか?
攻略サイトを見ると
「ミドルクラスなので実際のお店おみせ並みに渋いです!當たればデカイんですけど」と書いてあった
ミドルとか実際のお店とかはよく分からないが、そう言う事らしい
今ならパチンコ屋に朝からり浸る人の気持ちがしは理解できる気がする
1500球稼ぐのも大変なので殘りの球は現金で作る事に決めて
現金を球と換した
お店のカウンターで球とシークレットアイテムを換した
カウンターに居たバニーガールさんが「シークレットアイテムをくれたら仲間になってあげる」と言ってきた
アイテム畫面で効果を調べたがバニーガールを仲間にする以外は特に使い道がないようだ
私はシークレットアイテムをバニーガールにあげて仲間になってもらった
バニーガールは戦闘することはできないが
勇者達を回復する事は得意なようだった
戦闘がないタイミングなら自由に無制限で回復ができる
更に戦闘終了後にコイントスをする事で
仲間の経験値獲得數を倍にする事が出來る特殊能力もあった
かなり便利だ
私は、この長いカジノの時間は無駄では無かったと
そう思い込む事にした
10時3分
旅の途中
勇者の元に騎士団がやってくる
騎士団は貴族の使いで來たらしく
勇者の活躍を聞きつけて
王國に招待したいとってきた
勇者は王國貴族に対して恐怖心があり
最初はその申し出を斷ったが
仲間の説得により
招待狀をけ取る事になる
王國に著いた勇者一行は味しいご飯に
巨大なお風呂
そして綺麗な布団を與えてもらい
英気を養う事になった
勇者の貴族に対する憎しみがし緩和され
新たな出発を切る事になる
王國の王子がここでパーティーに加した
旅の途中
勇者達は山賊と出會うであう
混した世界で悪行の限りを盡くす、そう言う腐った連中だ
山賊の親玉を倒した勇者は
今度は山賊を仲間にする
「勇者見境なくなってきたな…」
確かに、人間不信を克服するようなイベントは何個かあったけど、だとしても山賊を仲間にする?
最近加したばかりの王國王子が「強い者は多ければ多い程良いいい」とかほざいてるけど…
なんか悪い事してきそうで恐ろしい…
私は不穏な気配をじていた
11時53分
旅の途中
勇者は再び絶に対面する
仲間にした山賊の親玉に
最初に加したの子が連れ去られてしまった
「やっぱりね」
私は予想が當たりし良いいい気になっていた
パーティーのの子が連れ去られた事で
豚人間がキレ始める
「だから俺は嫌だったんだ!あんな小汚い山賊連中を仲間にれるのは!」
豚人間の愚癡を聞いた王子がキレ始める
「小汚いと言えば貴様もだぞ!豚人間!お前のような汚れたの者は、このパーティーには相応しくないんじゃないか?」
王子の罵倒に傷ついた豚人間はパーティーを退し森の中に走って逃げてしまう
豚人間を追ってバニーガールも森の中に消えていく
そこで占い師も口を開く
「私はあの子が好きだったのですよ!あの子が居ないなら、このパーティーに用はありません!さようなら」
占い師はパーティーから退した
この占い師、、目當てかよ…最悪だな…
そんな事を考えていると
王國王子がに任せて勇者を責めてくる「俺はお前らが戦果を上げていたから付いてきたが、占い師、豚、がいない今、戦闘員は勇者!お前一人だけだ!もうまともに活躍する事はできないだろう!俺は俺の仲間を探しに行くぜ!」
王國王子もパーティーから抜けてしまう
殘った仲間は貴族の娘だけであった
勇者と娘は山賊の報を摑む為に奔走した
その日の夜
二人きりの宿で
貴族の娘は勇者に告白をしていた
「私実じつは貴族の娘だったんです!今まで隠してて本當にごめんなさい!」
貴族の娘は自が貴族である事を、勇者に打ち明ける
二人きりになれる今が打ち明けられるタイミングだと判斷したのだろう
しかしそれは勇者には追い討ちだったようだ
畫面がセピアになり回想シーンが始まる
いじめをしてくる貴族達
勇者の死を喜ぶ者達
仲間を裏切る山賊
罵倒し合う王國王子と豚人間
仲間を見捨てる占い師
そしてずっと騙していた貴族のの子
全ての嫌な記憶が映像で流れている
畫面が現実のに戻った
勇者はガクガク震えた後に娘を置いて宿の外に走りだす
そのまま村も走り抜けた勇者は森の中にっていく
一人になった勇者には選択肢が與えられた
「の子を助けに行きますか?」
「の子を助ける」「冒険をやめる」
私は森の中で震える勇者を見て「冒険をやめる」を選択する
すると畫面が真っ暗になった
勇者は頑張ったよ
もうこんな世界救う必要ないって
私がゲームの世界を見捨てて電源を落とそうと手をばすと
ピロリと電子音が鳴った
畫面を見ると別の選択肢が表示されている
「貴方あなたは人間を信じますか?」
「人間を信じる」「人間を信じない」
私は迷わずに「人間を信じない」を選択する
すると新たな選択肢が表示された
「貴方あなたは人間が好きですか?」
「人間が好き」「人間が嫌い」
私は「人間が嫌い」を選択した
次に表示された文字を見て私は息を呑んだ
「貴方あなたは死にますか?」
「はい」「いいえ」
私はし迷ってから
「いいえ」を選択した
別にゲームの中で死ぬと選択したからと言って
現実の死が訪れる訳ではないのだが
それでも「はい」を選択する事は躊躇われた
別にこの世界に未練などないはずだ
それなのに
どうして私は「いいえ」を選択してしまったのだろう
そんな事を考えていたら真っ暗だった畫面が村に戻る
勇者は一人で村の高臺たかだいに立っていた
私はゲームを辭めようと思っていたが、もうしプレイする事にした
メニュー畫面を開くとパーティーメンバーは居なくなっている
次の目的地は何処だろうとマップを移しまくるが
語が進む気配がない
と言うか何故か村人むらびとに話しかける事も出來なくなっていた
占い師も居ないからヒントをもらう事も出來ない
なんだこれは?バグかなにかだろうか?
私は絶勇者の攻略サイトにアクセスする
攻略サイトには選択肢でエンディングが変すると書いてあった
「冒険をやめる」を選んでも「の子を助ける」を選んでも畫面は暗くなるらしい
そして
「人間を信じる」を選んだ場合はハッピーエンドに
「人が好き」を選んだ場合もハッピーエンドに
死にますかで「はい」を選ぶとセーブデータが全て削除されてバッドエンドにる
死にますかで「いいえ」を選ぶと人間不信で村人と喋れなくなり
その後はイベントが起こる事はないと言う、ある意味地獄が訪れる
このゲームしっかり絶ものしてる
タイトル詐欺かと思っていたが
絶からの希、そしてその後の絶までしっかり描かれている
私は再びこのゲームへの評価を上げていた
そしてハッピーエンディングの方にもしだけ興味が湧いてきた
私はメニュー畫面からセーブデータをロードすると
今度は「人間を信じる」を選択する
真っ暗な畫面が切り替わり
今度は宿からスタートとなる
メニュー畫面を開くとやはりパーティーメンバーは皆みんな退していた
村人から報を収集すると
山賊の行方ゆくえが判明する
勇者は一人で山賊の元に向かう
すると、勇者と同じくの子を助けに來ていた占い師と遭遇する
占い師のの子への熱い想いを聞いた勇者は
占い師と再び仲間になる
二人での子を助け
パーティーメンバーが3人に戻った
14時11分
3人はついに魔王城じょうを目指す
魔王城には四天王が存在しており
黃ナイト、赤ナイト、黒ナイト、青ナイトが居るらしい
黃ナイトはあっさり倒す事が出來た
「弱い…」
四天王って言うからもっと強いのかと期待していたが
全然弱かった
次は赤ナイトが待ち構えていた
赤ナイトは攻撃力が異様に高く
アイテムで力を回復してもすぐに瀕死近くまで削ってくる
「赤つよ…」
黃との差に驚いてしまう
アイテムを使いまくって凌いでいたが
回復アイテムがなくなり負けてしまった
「強い…」
するとゲームオーバーにはならずイベントが進みだす
「負けイベントだったんだ…」
最初から負けイベントだと知っていたら
回復アイテムをあんなに使わなかったのにと、腹が立った
やられそうになった勇者の元に
豚人間とバニーガールが駆けつける
豚人間は沢山の魔族を従えていた
魔王に反抗する魔族達を束ねてきたらしい
赤ナイトと再び戦闘になる
仲間には豚人間が加わっていた
しかも、勇者達が攻撃をける度に
バニーガールが自回復してくれると言う、チート機能も付いていた
激戦の末、勇者達は赤ナイトに勝利した
「これはなかなか熱い展開じゃない」
私は熱い展開はそこまで嫌いではない
赤ナイトも無事倒したので魔王城の奧に進んだ
次は黒ナイトが待ち構えていた
黒ナイトは防力が異様に高く
自分達の攻撃が全然効いてないようだった
こっちにはバニーガールの力があるから全然死ぬ事はないのだが、相手も相當い
80ターンに來た辺りでコレも負けイベントではないかと思い、何もせずにターンを終了したが
バニーガールの回復はまだ続いており
負ける事は出來なかった
100ターン目でイベントシーンが挾まる
突然王國王子がやってきた
どうやら、あの後の仲間探しは上手くいかなかったらしい
「待たせたな」とか言ってカッコつけた登場をしてきたが
別に待ってなどいない
豚人間を傷つけた貴様に用などないのだ
そんな私の思いを無視して黒ナイトとのバトルが再開された
仲間には王國王子が居た
王國王子の技を見ると以前はなかった「ブレイク」と言うダサい技名が表示されていた
試しに使ってみると、黒ナイトの鎧が砕けた
この王國王子どうやら人間関係以外も壊せるらしい
それ以降は勇者達の攻撃でも、ある程度のダメージを與えられるようになった
激戦の末に黒ナイトを倒す
豚人間と王國王子はこのシーンで和解をしていた
「良い話?」
良い話かは微妙だが
豚人間が嬉しそうなので良しとする
魔王城の奧には青ナイトが待ち構えていた
青ナイトはスピードが速いらしく
勇者達の攻撃が全く當たらない
攻撃を當てられないまま50ターン目に突したタイミングで、イベントが挾まる
貴族の娘が騎士団を連れてやってきた
騎士団の數は相當多くて
青ナイトの移できる場所をどんどん狹くしていく
青ナイトとのバトルが再開された
青ナイトはきが取りにくいのか、攻撃が普通に當たるようになっていた
激戦の末
青ナイトも倒した勇者達
勇者は貴族の娘に謝罪をする
「あの時は逃げてすまない」
すると貴族の娘は笑って許してくれた
「貴族の娘…良いいい子だ…」
貴族の娘キャラ結構好きかも
この子と勇者が結ばれたら良いいいなと思った
魔王城の奧深くには
魔王が待ち構えていた
魔王が魔法を発すると勇者達の力は一気に0になった
「なにこれ」私は意味が分からなすぎて、攻略サイトを見る
攻略サイトには四天王の最初の黃を、5ターン以に倒さないと
呪いをかけられると書いてあった
その呪いにかかると魔王戦では必ず死んでしまうらしい
私はコントローラーを布団に投げていた
17時15分
私は黃ナイトの呪いから逃れ
地獄の150ターンを終えて
魔王に挑んでいた
魔王はかなり強かったが、こちらも沢山の仲間が居たので無事倒す事が出來た
畫面が切り替わり
勇者は村に立っていた
仲間達は村人のように各所に配置されていた
話しかけると後日談みたいなものが聞ける
私は豚人間に話しかける
「あ!勇者!俺とバニーのマイホームに今度來てくれよな!」
豚人間はバニーガールと結婚して幸せにくらしているらしい
豚人間が幸せになって良かったとじた
次は貴族の娘に聲をかける
「聞いて!この前まえ王子に弁當作ったら凄く喜んでたの!次は何を作ろうかしら?」
貴族の娘はどうやら料理にハマっているらしかった
次は占い師に聲をかける
「あの後告白したら無事ゴールイン出來たんだよ!勇者には謝してもしきれないぜ!」
どうやら占い師も上手くいったようだった
村の人全員に聲をかけ終えると
畫面が真っ暗になり
舞臺は結婚式場に切り替わる
王國王子と貴族の娘が結婚するシーンが流れ出した
嬉しそうにする村人達
楽しそうにしている仲間達
貴族の娘がブーケを投げ
それをキャッチする勇者
鐘の音が鳴り畫面が真っ白になっていく
真っ白の畫面は徐々に黒に切り替わっていき
エンドロールが流れ始めた
私はエンドロールを見て呟く
「絶した…このゲームの報われなさに絶した…」
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