《彼氏が悪の組織の戦闘員Eなんですが…》第113話 一年の我慢
桜が舞う中私達3年生はとうとう卒業できた!!
「やったぜ!卒業できた!!」
と枝利香さんはガッツポーズで喜び、田淵さんも
「まぁ私も普通に大學にかってるのでとりあえず安泰ですね」
と言い、ニンマリ笑っている。
枝利香さんは卒業後は結婚して幸せになるし田淵さんも大學生だ。
私は…泣く泣く浪人生というかほぼニートだよね??
しくしく。
これはかのイケメンの
「大學は絶対一緒にスタートしたいからね!一年だけ待ってて!勉強なら僕が常に見てあげるから!」
と言われてしまいもはや逆らえない。
何もしないのもアレなのでバイトでもと言うとめちゃくちゃ反対される。
過保護だ!!
「時奈…どま!」
と肩を叩かれる。
「はは…」
しかし桜の中を突き進みながらその先に待っているクソイケメンが待っているのを見てもうニートでもいいかも!!
と思ってしまった!ごめんなさい!!
だって桜とイケメンなんておまっ…どうすんだよ!!花より団子どころか花よりイケメンになっちゃう!!
「時奈さん!卒業おめでとう!!これから2人で…」
「おっと!栗生院そりゃねぇぜ!お前毎日毎日時奈を獨り占めしてんだから卒業くらい私らに合わせな!これからカラオケに行くんだよ!!おら!行くぞ!!」
「えっ…か…カラオケ…」
拍子抜けしたイケメン。
そう言えば2人でも行ったこと無かったんだけど!?
その後私と吉城くんでデュエットをして、彼の歌の旨さに私なんか気追いつけるはずもなくひたすら私だけ恥をかいたのだった。
彼氏がイケボイス過ぎて耳まで犯されちゃうよ!!
枝利香さんもマイクを奪い、ロックを歌っているし、田淵さんは…ビックリするくらい何故かラップが上手い。何故だよ!!
それから程なくして枝利香さんの結婚式があったりして、久しぶりに舞川家の高志くんや誠也くんに會ったけど
「雪姉…あの…俺たち…鳴島さんのことお義兄さんって呼ぶの?マジかよ!!」
「枝利香姉どうかしてんよ!!」
とか青くなっていたがまぁこの後披宴でたくさん味しいもの食べれるよと言うと食べ盛りの2人は喜んでガツガツ食べていた。
因みに舞川母も最初は複雑だったそうだ。だって自分よりも年上が娘と結婚とかだもんね。
でも直ぐにけれたらしくそこは枝利香さんにそっくりだった。
吉城くんは
「なんか…凄い変な覚だよ…親が再婚したみたいな…よくわかんない怖い、気持ち悪い、むずい!」
とこちらもゾワゾワしていた。
鳴島さんはイケおじなのでかなり若く見えたけど。
枝利香さんはとても綺麗で幸せそうだった。
友人代表で私が挨拶することになり恥ずかし過ぎて死ぬかと思ったよ。
吉城くんはしていたけど。
帰りに吉城くんは
「僕も早く時奈さんと結婚したい!純白のドレスにを包んだ時奈さんを想像するともう昇天しそうだよ」
と言っていた。
いやいや、それはこっちの臺詞だよ!
素敵な花婿の吉城くんなんか見たら気絶する自信がある!
「でも同棲までしていて結婚してもそう変わらないんじゃないの?と言ってみると
「全然違うよ!!結婚したらもちろん家を買うよ!!未來の子供の部屋も作ってこんなマンションどころじゃない庭付きプール付きの広い家でセキュリティも鼠1匹許さないレーザー搭載の僕たちだけのの城に!!」
とか言ってる。わ、私は一どんだけセレブになるのか今からガクブルだった。
「ま、まぁ大學はちゃんと卒業してからね?」
と既に栗生院財閥の社長の肩書きを持つ彼には大學などほとんど、遊びのようなものだけどそれでも私と同じスタートを切る為だけに大學に通うことにしているだなんて…。
ほんとに凄い人だ。
「あ、そうだ…あのね吉城くん、私吉城くんが學校行ってる間暇だし、枝利香さんと2人で教習所に行くことにしたんだ」
と言うと凄い顔をして彼は雷に打たれたような顔で電話をかけた。
「もしもし!?鳴島!?お前…奧さんと時奈さんが教習所に行くこと知ってたのか?」
『ええ…まぁ、便利だからお二人で取るそうですよ?おや今知ったのですね、ほほ』
と聲が聞こえて枝利香さんの聲もした。
『おい!栗生院貴!初夜邪魔すんな!バカ!時奈だって免許くらい取らしてやれよ!』
と言うと吉城くんは
「わ、判ったよ…その代わり教習所の講師は必ずで!変な輩に話かけられないようにね!!」
と注意して電話を切った。
「吉城くん…私なんかモテないんだからそこまで気を張らなくてもいいのに」
「いや、心配過ぎる!!もし変な男に目をつかられたらと思うと!!」
とやたら心配する。
心配しなくとも地味メガネはモテませーん!
「免許を取ったら枝利香さんや田淵さん達をって旅行に行こうって話してたんだ」
「ま、まさかまた僕を置いてくの?酷いよ、時奈さん!!」
「ううん、今度は吉城くんも鳴島さんも一緒にだよー?皆で楽しみだね!」
と私は笑い、彼はそれに目を細めてキスする。
「よ、吉城くん…ビックリするから」
「ふふふ…何か幸せだなって思ったんだ。消えないうちにと思って…」
彼は私と手を繋ぎ並木道を歩いた。
*
1年の我慢の後、吉城くんも高校を卒業してついに私は彼と大學のキャンパスに足を踏みれた。
「長かった!!一年間の高校生活は僕にとって地獄だったよ。白髪頭はちらちら視界にるし!やっとあの白髪見なくていいよ!」
相馬くんは卒業してからは別の大學にれられて
「僕も時奈ちゃんと大學ライフしたかったけどサイコくんがいるから遠慮するよ!お幸せにね!それにまぁ、大學別でもご近所だし別にいいよね」
この一年で暁雄さんは四宮先生とついに人となり、暁雄さんはマンションを出て四宮先生の所へ転がり込み、相馬くんは居なくなった部屋を使い続けることにした。
「暁雄さん、いつも信じられないくらい散らかすから四宮先生も可そうだと思うけどね」
「相馬くん、夕食が寂しくなったらうちに來て一緒に食べようよ?」
と言ってみるが橫のイケメンサイコはダーツを投げる準備をしていた。
「はは、辭めとくよ…」
と相馬くんは汗をかいた。近頃は獨自の研究室を持ちいろいろとやってるみたいだから彼の技であらゆる病気が無くなることが世界中に知れ渡ることになるのはもうし先のことだった。
もしも変わってしまうなら
第二の詩集です。
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