《男嫌いの悪役令嬢はイケメン悪魔と契約し攻略対象から逃げ切ります》第34話 パトリック編4
僕は意識朦朧の中を彷徨っていた。
が熱く全が痛い。特にお腹に火が著いたように熱い。
ボソボソと聲も聞こえ、
「酷い傷口です。特にお腹の傷が深い…。合わせておりますが…」
「パトリック…死なせない!!魔から薬買ってくる!!」
とアウロラの聲がする。
魔の薬…きっと高いよ…。アウロラ…。
「わかった…金を出そう。パトリックしっかりしろ」
父様?
「パトリック…!!ううっ!どうして!この子がこんな目に…!」
母様…。
痛みがまた押し寄せて僕は気を失う。
しばらくしてどのくらい経ったか薄ら目を開くと夜で…あんなに苦しかったのに痛みも熱もほとんど消えていて楽になっていた。
僕は助かったのか?
「起きたねパトリック」
とアウロラが本來の姿で現れた。
「…僕…」
「主は死にかけていたから急いで魔の所に行き薬を買い飲ませたり塗ったりしたら傷は見る見る良くなって熱も引いてきて両親も喜んでいた。醫者もこの調子なら大丈夫だと言った。それでも3日目を覚さなかった」
「アウロラ…ありがとう…!ずっと側にいてくれたんだね」
「當たり前よ。だけど高い薬だった。公爵家の財産かなりの痛手」
やっぱりか…。こりゃ大変だ。
「アウロラ…君が本來の姿でいるってことは…本契約を…」
「もうし治ってからでもいいと思ったけど…もう平気と判斷した」
「そう…ならば前払いだった代償の要求だね?僕の何がしいの?耳?目玉?指?」
怖いけど僕は後悔はない。あの2人の助けになれたか判らないけど…。2人が幸せなら。
「では代償を要求するわ。パトリック…貴方の貞がしい」
「どっ…!!!???」
かあっと熱が集まった!!
「どうした?い、嫌?貴方はまだアリーセに未練がっ…」
「ななな無いよっ!でででも!僕は僕は!そんなっ!」
アウロラはこんなに綺麗だったかな?月明かりに照らされた彼は悪魔的にしい!って悪魔だったよ!!
「パトリック…貴方は綺麗だよ。自信を持て」
「ええっ!?僕男だよ!?綺麗なんて!アウロラの方が綺麗じゃないか!!」
と言って赤くなる。
アウロラもちょっと赤くなり
「パトリック…代償を払わないなら貴方を殺すしかなくなる…」
「!!いや…は、払わないとは…ででもアウロラはいいの?」
「私がパトリックをしいと言っている」
僕の前髪を掻き上げて
「貴方のこの瞳も私だけが見ていい!他のには見せるないで!」
と言う。しかし…
「アウロラは他の悪魔や男とそのぉ…」
「私はハジメテ!」
!!!
なっ!まさか!アウロラ程の人が!!
「何驚いてるの?失禮な奴!」
「驚くよ!それにアウロラ…僕に魅了の魔使ってない?」
アウロラはムッとした。
「目覚めたばかりの弱った主にそんなことしない!みくびるな!」
と怒られて謝った。
「ごめんなさい…」
「判ればいい!では代償は貰ってもいいの?」
僕はそれに赤くなりうなづいてしまった。
月明かりの中ゆっくりとアウロラが近付き僕は初めての人とキスをしていた。
しかもとてもクラクラし、ほんとに魅了のをかけてないのかもう一度聞くとまた怒られた。
「じゃあ、僕がアウロラを好きなんだね?」
と聞くとアウロラは赤くなり
「それは私が決めることではないから!」
と言い照れた。可いと思った。
それから僕は本契約してアウロラとし合っちゃった…。
*
それから僕はアウロラに夢中になる。
けして魅了じゃないけど確かに僕とアウロラの纏うオーラは幸せだったからアウロラも僕を想ってくれてて嬉しいと思う。
たまに學院でアリーセ嬢を見てルーカスさんと上手く行ってるから微笑ましく応援を続けた。まだ攻略対象者の先生がいるらしい。
先生が生徒に手を出すのは問題だと思ったが先生は上級悪魔2人も従えてるらしくて苦戦してるみたいだ。
もちろん僕もアウロラの先見などでアリーセ嬢を助けたりはしたけどね。
エドヴィンの片目はダミアンの悪魔ケビが送還される前にダミアンが
「エドヴィンの片目だが、本人が正気に戻ったら流石に気付くしまた魔書を探し始めるかもしれない。記憶は消したが自分の目が無いことには気付くだろ?だからケビ…あいつの目玉本に見えるようをかけてやってくれ。義眼でも本と同じように視界が見えるよう…それが俺ができるあいつへのせめてもの親友としての最後の務めだと思う。…俺もケビの魔書を燃やしたらルーカスに記憶を消してもらうからな…」
とルーカスさんが後で教えてくれた。
自分の指は訓練中に切り落としてしまったということにでもしといてくれと笑ったそうだ。
そのエドヴィンとダミアンにヘンドリックは今度はあのいつかのピンク頭の子を追いかけていた。ピンク頭の子はルーカスさんや僕に助けを求めようと近付いて來ようとしたがエドヴィンは常に先回りして偶然を裝いピンク頭にキラキラな笑顔を向けていた。ダミアン達もまるでちょっと前のアリーセ嬢へ向けていた想いをピンク頭の子に向けているようだし、これはアリーセ嬢から聞いたゲームの通りになったのかな?
判らないが僕はアウロラとお晝を食べながら
「あのピンク頭の子ちょっとだけ哀れだよね?」
と言うとアウロラは
「全然哀れじゃない…庶民と王子達が夢中になるなんて分的におかしいし普通ない。それこそお話だからり立つ。それにあの子前にパトリックのことキープするって言ったのよ?キープって何よ!ほんと失禮!」
とアウロラは怒った。
「ふふ、あのピンク頭の子はエドヴィン達に目を付けられたし簡単には逃げられないよ。何せあの3人がしつこくていやらしいなのは僕が一番知ってるからね。それに僕はピンク頭の子じゃなくてアウロラにしかもう興味はないよ」
と照れながら言うと生徒に化けているアウロラはちょこんと僕の膝に座りドキリとする。
「どっ、どうしたの?」
「もうすぐあの曲がり角からピンク頭が逃げてくるからパトリックとイチャイチャしようと思う」
「えっ!?いっ今から?ここで?」
と赤くなる。流石に外だし!!
「パトリックやらしいわね、キスだけでいい」
うっ…。とまた赤くなり
アウロラとキスを始めるとほんとに曲がり角からピンク頭が逃げてきて僕たちを見てギョッとしていた。
「なっ!!何なの!?なんでよくわかんないけどあの引きこもりパトリックがとこんな人前でイチャイチャしてんのよっ!信じらんない!!どうなってんのよっ!」
と聲が聞こえてきた。
すると後ろからびたエドヴィンの手がピンク頭の子の口を塞ぎ
「ふふ、パトリック達を邪魔しちゃいけないよ…行こうか…」
と彼を引きづって行くのが見えて
「ちょっ!まっ!待って!どこに行くのよ!!ひいっ!あんたはもう飽きたのよ!やだやだ!」
「飽きた?何のこと?僕のこと飽きるなんて許さないよ?」
とエドヴィンは黒いオーラを出してピンク頭を引きづっていった。
「なんかやっぱりちょっとだけ哀れだと思うよ?」
と僕が言うと
「でも助けないけどね…パトリックに惚れられても私が嫌だし」
とアウロラが可いこと言ったから僕はまた夢中になったのだった。
完璧御曹司が、なぜか私にだけ意地悪をしてきます
真面目な百貨店店員、郁美は、なぜかこの百貨店の御曹司である花園に嫌われ、ことあるごとにいじめられている。しかし、借金苦のためにもこの仕事を辭めるわけにはいかない。 そんなある日、花園に借金の事がバレて、無理やり建て替えられてしまう。見返りに彼は、郁美に身體を差し出せと要求してきて――。 ツンデレ年下御曹司と、長女気質苦労人ヒロインの、身體から始まるラブストーリーです!
8 131高校ラブコメから始める社長育成計畫。
コミュニケーションの苦手な人に贈る、新・世渡りバイブル!?--- ヤンキーではないが問題児、人と関わるのが苦手な高校二年生。 そんな百瀬ゆうまが『金』『女』『名譽』全てを手に入れたいと、よこしまな気持ちで進路を決めるのだが—— 片想い相手の上原エリカや親友の箕面を巻き込み、ゆうまの人生は大きく動いていく。 笑いと涙、友情と戀愛……成長を描いたドラマチック高校青春ラブコメディ。 ※まだまだ若輩者の作者ですが一応とある企業の代表取締役をしておりまして、その経営や他社へのコンサル業務などで得た失敗や成功の経験、また実在する先生方々の取材等から許可を得て、何かお役に立てればと書いてみました。……とはいえあくまでラブコメ、趣味で書いたものなので娯楽としてまったりと読んでくだされば嬉しいです。(2018年2月~第三章まで掲載していたものを話數を再編し掲載しなおしています)
8 159腹下したせいで1人異世界転移に遅れてしまったんですが 特別編 〜美少女転校生と始める學園生活〜
この作品は「腹下したせいで1人異世界転移に遅れてしまったんですが」の特別編です。 2年生になった主人公藤山優はある日転校してきた山田ミーシェと仲良くなったことで今までの冴えない學園生活とは一転、振り回されることに?! 學園×戀愛×青春です。 戀愛ものは初めてですが、頑張ります。
8 171ぼっちの俺がギャル風美少女に好かれた件について
周りとあまり関わりを持たず常に1人でいる主人公の竹澤佑介。その主人公に好意を抱くクラスのギャル風美少女の宮村莉沙は告白をしたが友達からスタートということで主人公にアプローチをしていくことに。そんな2人の青春ラブコメ。
8 158聖女のわたくしと婚約破棄して妹と結婚する? かまいませんが、國の命運が盡きませんか?
リリアベルは、生まれつき身體に百合の紋章を宿した聖女だった。 けれども、人の感情がオーラとして見える特殊能力があるのを、婚約者のアーサー公子からは疎ましく思われている。 「お前とは婚約破棄して、妹のララローズと結婚する!」 華やかな仮面舞踏會の夜、とうとう高らかに宣言される。 その上彼は、聖女の証まで噓だと疑ってきて……? 「今ここでドレスを脫ぎ、印を見せてみろ」 乙女の肌を大衆の目にさらすわけにはいかない。 抵抗するもむなしく、背後から捕えられ、絶體絶命のピンチに――。 「やめろ!」 そこへ、仮面をつけた見知らぬ男性が現れたのだった。 ※2022/11/17異世界戀愛日間ランキング11位・総合日間13位・総合日間完結済4位 応援ありがとうございます。 ※第一部だけでも婚約破棄がテーマの短編としてお楽しみいただけます。 ※第二部は後日談的な位置づけとなります。 ※2022/12/02カクヨム様にダイジェスト版の掲載をしました。
8 145(本編完結・番外編更新中です) 私のことが嫌いなら、さっさと婚約解消してください。私は、花の種さえもらえれば満足です!
※ 本編完結済み 12月12日番外編を始めました。 本編で書くことができなかった主人公ライラ以外の視點や、本編以降のことなども、書いていく予定にしています。どうぞ、よろしくお願いします。 辺境伯の一人娘ライラは変わった能力がある。人についている邪気が黒い煙みたいに見えること。そして、それを取れること。しかも、花の種に生まれ変わらすことができること、という能力だ。 気軽に助けたせいで能力がばれ、仲良くなった王子様と、私のことが嫌いなのに婚約解消してくれない婚約者にはさまれてますが、私は花の種をもらえれば満足です! ゆるゆるっとした設定ですので、お気軽に楽しんでいただければ、ありがたいです。 11月17日追記 沢山の方に読んでいただき、感動してます。本當にありがとうございます! ブックマークしてくださった方、評価、いいねをくださった方、勵みにさせていただいています! ありがとうございます! そして、誤字報告をしてくださった方、ありがとうございました。修正しました。 12月18日追記 誤字報告をしてくださった方、ありがとうございます! 修正しました。 ※アルファポリス様でも掲載しています。
8 104