《【書籍化!】【最強ギフトで領地経営スローライフ】ハズレギフトと実家追放されましたが、『見るだけでどんな魔法でもコピー』できるので辺境開拓していたら…伝説の村が出來ていた~うちの村人、剣聖より強くね?~》第83話 湖に桟橋を架ける

新年あけましておめでとうございます!

書籍化作業などでかなり間が空いてしまいすみません

コミカライズが今週金曜連載開始(ニコニコ漫畫などで読めます)

書籍一巻が今週土曜日発売となります!

ページ下に書籍表紙イラストとコミカライズバナー載せております、ぜひみていってください!

書籍イラストはriritto先生、コミカライズは眠田瞼先生に手掛けていただきました!

水遊びをしているうちに、湖の水は半分ほどマリエルの【異次元倉庫】へと吸い込まれていた。

普段は見えない湖の底がわになっている。

小回りの利く魚は、まだ水があるところへ逃げ込んでいた。

が、小回りの利かない大型モンスター達は一部取り殘されている。水が引いた湖底で水棲モンスターが何も立ち往生していた。

「よし、湖が干上がった機會にモンスターをこそぎ討伐するぞ! 領主サマの手を煩わせるんじゃねぇ! 行くぞ野郎ども!」

「「「おう!!」」」

タイムロット率いる村の冒険者さん達が、片っ端から湖のモンスター達を退治していく。

「さぁ、倒したモンスターはこちらに運んでください! 早く早く!」

大好きシスターのリリーさんが、焚火をして待ち構えていた。運ばれてきたおを、片っ端から火であぶり始める。

「あああああ、焼けるのが待ち遠しいですー!」

リリーさんが、が焼きあがるのが今か今かと待ちかねている。口の端からヨダレが垂れそうだ。

「むぅ、火力が足りませんね」

確かに、焚火程度では次々運び込まれるモンスターのを焼くには火力が足りない。

「お、丁度いいところに」

リリーさんが、見に來ていたナスターシャの袖を摑む。

「ナスターシャさん、あなたの火でおを焼いてください」

「ええ!?」

「早く! このままでは私、おに火が通る前に手を出してしまいそうです」

リリーさんが、ナスターシャに噛り付きそうな勢いで頼み込む。

「わかりました、わかりましたから食べないでください~!」

ドラゴン形態になったナスターシャが、を焼き始める。

湖の方はどんどん水位が下がり、いよいよ普段全く見えなかった湖の底が見えてきた。

「メルキス、あれって……」

マリエルが指差す方をみると、なんと石柱が立っていた。あちらこちらに似たような石柱や建が建っている。

「これはもしかして、跡なのか……?」

「いくぞ、おたから探しだー!!」

マリエルに腕を引かれて、僕は跡の中に足を踏みれる。

「なんて書いてあるんだ、これ……?」

ところどころに何かが書いてあるのだが、さっぱり読めない。この跡が何のために建てられたのかさえさっぱり見當もつかない。

あまり長い時間湖の水を抜いてしまうと、湖の魚まで弱って死んでしまう。出來るだけ手早く済ませなければいけない。

奧の方まで進んで何があるのか調べたい気持ちはとてもあるのだが、そんなことをすると丸一日あってもとても足りない。とりあえず今はめぼしい文字だけメモしておくことにした。

「またいつか、跡探検しにきたいなぁ……!」

僕とマリエルは名殘惜しい気持ちで跡を後にした。

外に出ると、いよいよ湖の水が殘りなくなっていた。

「これだけ抜けば、大丈夫かな」

マリエルが異次元倉庫の門を閉じる。

湖は、一番深かった場所にしか水が殘っていない。しかも、もう膝までしか水位がない。

水があるところまで逃げ込めた水棲モンスター達も、完全にきが取れなくなっている。無防備なモンスターを、村の冒険者さん達が討伐していく。

これで、この湖のモンスターは全滅したはずだ。

キャト族の皆さんも、これで安心して釣りができるだろう。

「お魚いっぱいだニャア……!」

キャト族さん達が、目を輝かせながら、水が殘っているところを見ている。

そこでは、狹い場所に湖中の魚が集まっていた。獲り放題だ。

「こっちに味しそうなのがいるニャ!」

「こっちにもいるニャ!」

「今日は食べ放題ニャ!」

「キャト族のみなさん、魚は獲りつくさないように気を付けてくださいねー! 全滅させてしまったら、もう獲れなくなってしまいますから」

「「「了解ですニャ!」」」

キャト族さん達は、夢中で魚を獲る。

「ん? あれは……」

僕は、湖の底に不思議なを見つけた。単なる巖だと思っていたのだが、どうにも形が変だ。

「これってもしかして、貝なのか……?」

二枚貝が、上半分だけ湖の底から突き出ている。下半分は地面に埋まっているようだ。

突き出ている部分だけで僕よりも背丈が高い。

「うーむ、貝モンスターか……」

僕はし、思い當たることがある。

「皆さん、すこし手伝ってもらいたいことが――」

僕は、村の皆さんを呼び集める。

「「「いくぞ。せーの!」」」

僕と村の冒険者さん達で、一斉に力を込めて貝をこじ開ける。

“ギギギ……”

重い音を立てて、ゆっくりと貝の口が開いていく。

「思ったより抵抗する力がすごいな……! 長くは持たない。マリエル、やってくれ!」

「オーケー!」

マリエルが【異次元倉庫】から巖を出して、貝に挾み込む。

「行きますニャ!」

キャト族さんが貝に突撃。開いた貝殻の隙間に飛び込み、中を探し回る。

「ありましたニャー!」

飛び出てきたキャト族さんは、両手で白く輝く巨大な球を持っていた。これは、真珠の一種である。

通常は貝の中で作られる寶石なのだが、貝モンスターの中でも偶に作られることがあると聞いた。

「見事な輝きだ……」

それに大きさが通常の真珠とは比べにならない。売ったら一いくらになるのか、見當さえつかない。

特大真珠はマリエルにいったん預けておく。

最近は資金繰りも上手くいっているし、売らずに村の寶としてとっておこうと思う。村に館を建ててそこに展示するのもいいかもしれない。

「よし、次は釣り用の桟橋を作りましょう」

「おう!」

まずはナスターシャに湖底の巖をまとめてどかしてもらう。ドラゴン形態のナスターシャが尾で一薙ぎすると、あっという間に平らな地面ができた。

僕が近くの森から木材を切り出し、冒険者さんが材木に加工。そして地面に材木を突き立てていく。

刻印魔法によって強化された村の皆さんは、あっという間に桟橋を組み上げていく。

數時間で、釣り用の桟橋が完した。

長さはおよそ數十メートル。見晴らしも良くて釣りだけでなくて散歩にも持ってこいだ。折角なので、僕も毎朝のランニングコースに組み込もうと思う。

マリエルが湖に水を戻していく。

こうして、村にはまた1つ新しい設備が生まれたのだった。

そして。

「主殿、ご報告いたします!」

父上を拐した魔族の手がかりを追っていたシノビさんが戻ってきた。僕の前に跪いて報告容を読み上げる。

「魔族が拠點としている街を突き止めました。北の街ミムラス。そこに魔族は潛んでおります。そして、街では300年ぶりに【勇者】のギフトを持つ者が現れて、大騒ぎとなっています」

「「「勇者だって!?」」」

村の皆さんが一斉に驚く。

【勇者】。 300年前の魔族と人類との大戦を終わらせ、人類を救った伝説のギフト。

神アルカディアス様から聞いた『【勇者】のギフトを持つものが魔族の側についた』という話を踏まえると、どうやらミムラスの街では勇者と戦うことになりそうだ。

相手は伝説のギフトの持ち主。覚悟を決めなければならない。

「そして、大変申し上げにくいのですが、もう一つご報告がありまして……」

シノビさんが、歯切れ悪そうに言う。

「ミムラスの街で、主殿の弟のカストル様が指名手配されております」

――なんだって!?

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