《やり込んだ乙ゲームの悪役モブですが、斷罪は嫌なので真っ當に生きます【書籍大好評発売中&コミカライズ進行中】》屬魔法
「平和だなぁ……」
僕は青い空を見上げながらのんびりと呟いた。
父上とクリスに、というかクリスに全投げした帝都での商品獻上の件。
今頃、大変だろうなぁ。
父上やガルンに帝都での様子を、今後の対策を考えて聞いた時のことだ。
その時の父上は珍しく上機嫌になり々と話し始めたのだ。
誰かに聞いてしかったのだろう。
主にローラン伯爵というのが父上に絡んでくるらしい。
貴族の位に関しては父上が辺境伯なので、伯爵より上だ。
だけど、公爵達の覚えが良く、小細工がうまいので関わるとろくなことにならない。
だから、出來る限り関與しないようにしているらしい。
あと、意外に顔が広いそうで、「人はないが人脈はある。金で繋がっている金脈だな」と父上は「うまいだろ?」と話していた。
スルーしたけど。
まぁ、そんなじで父上に化粧品類と商売の狀況を説明しにいくと、帝都でのやりとりについて話されることも多かった。
「今のうちに知っておけ」と言っていたが愚癡りたかったのだと思う。
「……あれだけ、愚癡られたら絶対行きたくないよ。うん」
だが、それを抜きにしても今回はクリスを行かせるべきだった。
化粧品の説明、使ったからこそわかるの目線と意見が必ず必要になる。
だからこそ、父上も僕を置いてクリスと二人で帝都に行ったのだ。
「無事に帰ってくることを祈ろう」
帰ってきたら、クリスに何かお禮しようかな。
お菓子とか好きかな? もし、作れるものがあれば、作ってあげようかな。
そんなことを思っていたが気持ちを切り替えて魔法修練を始めた。
今日はサンドラが修練を教えに來る日じゃない。
というか、今からすることは出來るだけ誰にも見られたくないので、あまり人が來ない屋敷の裏に來ている。
「さて、リッド君の屬素質。ゲーム通りか試してみようかな」
僕がいま「リッド」として存在しているこの世界は、前世の「ときレラ!」という乙ゲームの世界に酷似している。
「酷似」という言い方にしたのは覚の問題だが、決してこの世界は「ゲームの中」ということではないとじているからだ。
恐らく、ゲームのストーリーに近い展開は発生するかも知れないが、それは絶対ではない。
俺が転生したリッドはゲーム本編にほとんど関わらず、おまけ要素で日の目をみるぐらいのキャラだった。
それが、俺が転生して行したことによりしずつ、その存在が変わってきている。
真っ當に生きるための資金集めのためとはいえ化粧品類の開発を行い、それが帝國の皇族に獻上するというきまで起きた。
これは絶対にゲームでは起こりえなかった流れになっているはず。
つまり、俺自、この世界を自分の人生として生きれば自ずと道は開ける。
それが、今回の件で認識出來たわけなので、モチベーションはかなり高いのだ。
「火は確認出來ているから、水と氷からいくか」
ちなみに、「ときレラ!」で出てくる屬は全部で10種類だ。
10種類=火、水、氷、風、土、樹、雷、、闇、無
あとはサンドラ先生に教えてもらった特殊魔法があるが、これは追々研究していこうと思う。
それから、俺は魔法発に必要な魔力変換と「明確なイメージ」を練り始めた。
「おお~、思った以上にリッド君はハイスペックだなぁ」
屬素質を確認した結果、俺はすべての屬に関して魔法を発することができた。
魔法のイメージを10通り考えるのは意外と大変だったけど。
でも、明確なイメージが必要というのを考えると魔法に名前をつけるのはありかもしれない。
何せ、10通りもあるので、氷魔法を発しようと思った時に、名前を付けていればすぐイメージできる。
名前がないと都度イメージをしてから発しないといけない。
発時に名前はぶ必要ないけど「魔法名」は考えておこう。誰にも言わずに。
その後、々試したが名前を考えるのが大変だった。
とりあえず攻撃魔法用に「槍」のイメージをまとめてオリジナルの「型」とした。
安直だが、「屬名+槍」で考えた。
火屬の魔法なら「火槍」、「雷」なら「雷槍」といった合だ。
とりあえず、槍が狙いに向かって飛んでいくじの魔法にした。
「よし、通しでやってみよう」
僕は全屬の魔法を1個ずつ、確認を含めて試してみた。
全種類の魔法を試すとへとへとになり、仰向けで大の字にその場で寢転がってしまった。
「はぁはぁ、とりあえず合格ライン、目標達かな」
心地よい、疲労と満足をじていると「ザク」と足音がした。
びっくりして起き上がると、そこには何故か目をキラキラさせているメルがいた。
「……にーちゃま、にーちゃま、すごーい‼ もう一回やって~‼」
「メ、メル‼ いつからそこに?」
「うーんと、ひをてからだしてるときから」
それじゃあ、最初から全部見ていたことになる。
うーん、困った。全屬が使える事実は當分隠しておきたい。
今後のことを考えて悪目立ちはしたくない。
そう考えた僕は、メルのご機嫌を取ることにした。
「メル、いまにーちゃまが使った魔法はんな種類。があっただろう?」
「うん、すっごいきれいでかっこよかった‼」
「ありがとう、でもこれはメルとにーちゃまのにしてほしい」
「ええ~、すっごくきれいでかっこいいのに?」
メルは魔法がもう一度みたかったようでと凄く殘念そうにしょんぼりしてしまった。
「ああ~、にする代わりに絵本を今日は好きなだけ読んであげるから、ね?」
「う~ん、きょうだけじゃなくて、あしたもえほんよんでくれるなら、いいよ?」
おお‼ まさか、渉されるとは思わなかった。メルは賢くて可いなぁ。
「うん、わかった。約束する」
僕が約束の返事をするとメルはとても喜んでくれた。
その日、メルが寢付くまで絵本を読んだ。
だが、翌日なぜメルが「あしたも」と言ったのかがわかった。
なんと、メルが母上とガルンにお願いして注文していた絵本が山のように屆いたのである。
聲を要求されながら絵本を一日中読んだ僕の聲はガラガラに、カラオケで熱唱したあとのようになってしまった。
メルは僕のガラガラ聲を聞くと「4匹のガラガラどん」というどこかで聞いたことのあるような絵本を持ってきて「そのこえならこれがいいとおもう‼」と目を爛々とさせていた。
本作を読んでいただきましてありがとうございます!
しでも面白い、続きが読みたいと思って頂けましたら、
差支えなければブックマークや高評価を頂ければ幸いです。
評価ポイントはモチベーションに直結しております!
頂けた分だけ作品で返せるように努力して頑張る所存です。
これからもどうぞよろしくお願いします。
【お知らせ】
2022年7月8日、第10回ネット小説大賞にて小説賞を賞致しました!!
本作品の書籍化とコミカライズ化がTOブックス様より決定!!
書籍が2022年10月8日にて発売致します。
現在、TOブックスオンラインストア様にて予約付中です!!
※コミカライズに関しては現在進行中。
【その他】
※注意書き
攜帯機種により!、?、‼、⁉、など一部の記號が絵文字表示されることがあるようです。
投稿時に絵文字は一切使用しておりません。
絵文字表記される方は「攜帯アプリ」などで自変換されている可能もあります。
気になる方は変換機能をOFFするなどご確認をお願い致します。
こちらの件に関しては作者では対応致しかねますので恐れりますが予めご了承下さい。
島流しされた悪役令嬢は、ゆるい監視の元で自由を満喫します♪
罪を著せられ島流しされたアニエスは、幼馴染で初戀の相手である島の領主、ジェラール王子とすれ違いの日々を過ごす。しかし思ったよりも緩い監視と特別待遇、そしてあたたかい島民に囲まれて、囚人島でも自由気ままに生きていく。 『王都よりよっぽどいいっ!』 アニエスはそう感じていた。……が、やがて運命が動き出す。
8 78あれ、なんで俺こんなに女子から見られるの?
普通に高校生活をおくるはずだった男子高校生が・・・
8 112カノジョの好感度が上がってないのは明らかにおかしい
『好感度を上げすぎるとその人との関係がリセットされる。』 ある日、そんな無慈悲な呪いをかけられた彼は、戀人も友達も一切いない哀しい學園ライフを一人謳歌していた。どうせ消える関係に期待するなんて馬鹿らしい。そうのたまい、人と深く関わること自體を拒否してきた彼だったが、突然転校してきた少女や、様々な人々と接していく中で、彼は少しずつ変わっていく。 呪いと過去が交錯する中、彼は何を望み、何を失い、何を摑みとるのか。 ※カクヨムにも連載中です。
8 145【連載版】落ちこぼれ令嬢は、公爵閣下からの溺愛に気付かない〜婚約者に指名されたのは才色兼備の姉ではなく、私でした〜
アイルノーツ侯爵家の落ちこぼれ。 才色兼備の姉と異なり、平凡な才能しか持ち得なかったノアは、屋敷の內外でそう呼ばれていた。だが、彼女には唯一とも言える特別な能力があり、それ故に屋敷の中で孤立していても何とか逞しく生きていた。 そんなノアはある日、父からの命で姉と共にエスターク公爵家が主催するパーティーに參加する事となる。 自分は姉の引き立て役として同行させられるのだと理解しながらも斷れる筈もなく渋々ノアは參加する事に。 最初から最後まで出來る限り目立たないように過ごそうとするノアであったが、パーティーの最中に彼女の特別な能力が一人の男性に露見してしまう事となってしまう。 これは、姉の引き立て役でしかなかった落ちこぼれのノアが、紆余曲折あって公爵閣下の婚約者にと指名され、時に溺愛をされつつ幸せになる物語。
8 104社畜女と哀しい令嬢
まあまあな社畜の日永智子は戀愛には興味が持てず、1人で趣味に沒頭するのが好きだった。 そんなある日、智子はドラマが観れる端末アプリで番組表には載ってない不思議なドラマを見つける。 ドラマに映し出されたのは1人の孤獨な美しい少女、宮森玲奈。病気がちの母を支え、愛人親子に夢中な父親に虐げられながら頑張る玲奈を、智子はいつしか助けたいと望むようになっていた。 そして玲奈を最大の哀しみが襲ったある日、智子はドラマの登場人物が現実に存在する事を知る。 それなら玲奈も現実に存在して、今も哀しい思いをしているのだろうかーーそう混亂していた智子に不思議な奇跡が訪れる。 しがない社畜女が孤獨な少女と邂逅した時、運命の歯車が回り出した。
8 138聖女のわたくしと婚約破棄して妹と結婚する? かまいませんが、國の命運が盡きませんか?
リリアベルは、生まれつき身體に百合の紋章を宿した聖女だった。 けれども、人の感情がオーラとして見える特殊能力があるのを、婚約者のアーサー公子からは疎ましく思われている。 「お前とは婚約破棄して、妹のララローズと結婚する!」 華やかな仮面舞踏會の夜、とうとう高らかに宣言される。 その上彼は、聖女の証まで噓だと疑ってきて……? 「今ここでドレスを脫ぎ、印を見せてみろ」 乙女の肌を大衆の目にさらすわけにはいかない。 抵抗するもむなしく、背後から捕えられ、絶體絶命のピンチに――。 「やめろ!」 そこへ、仮面をつけた見知らぬ男性が現れたのだった。 ※2022/11/17異世界戀愛日間ランキング11位・総合日間13位・総合日間完結済4位 応援ありがとうございます。 ※第一部だけでも婚約破棄がテーマの短編としてお楽しみいただけます。 ※第二部は後日談的な位置づけとなります。 ※2022/12/02カクヨム様にダイジェスト版の掲載をしました。
8 145