《社畜と哀しい令嬢》謎の現象
「さん、ストレンジTVって知ってますか?」
「あー、あの無料アプリのテレビ? 私は観てないな」
明日は休みだ!と久しぶりに休日がかぶった智子と富永は、はしゃぎながら仕事帰りに行きつけの居酒屋に飛び込んだ。
お互いの休みがかぶらないため、なかなか飲みに行くチャンスが無いから喜ばしい。
しかも今日は1時間の殘業で済んだ。めでたい。
ビールとワイン片手につまみを食べている時にわすのは、どうでもいい世間話や仕事の愚癡が大半だが、ストレスはかなり軽減される。
一杯目のビールを飲んでお通しを食べると、仕事モードから一気にプライベートモードに切り替わる。
それに合わせたように智子が出した話題が、先ほどの質問である。
「やっぱりそうですよね」
うな垂れた智子に富永は首をかしげた。
「なによ。何かにハマってるの?」
「ハマってるというか、知ってる人がしいというか」
「なんだそれ」
「いや、実は……」
そうして智子はここ3ヶ月の間に追っかけていた例のドラマの話を始めた。
主人公のが頑張り屋なのに周囲から蔑ろにされ、疎まれ嫌われている、と言った容をビール片手に小一時間ほどかけて話した。
最初は「ふーん」「へえ、酷いねそりゃ」と、適當な返事をしていた富永だが、そのドラマが番組表や検索に引っかからず役者すら分からないと話した瞬間、瞳を輝かせた。
「番組表に無いテレビってときめくね。不思議!」
「引っかかるのそこですか!? 玲奈ちゃんがかわいそうなんですよ!?」
「だって私、玲奈ちゃん知らんし」
「今話したじゃないですか! 冷たい! さんは鬼のようだ!」
「失禮だなあ。じゃあ今見してみ」
ほれ、と促されて智子は不満顔でアプリを起した。
「ええと……あ、あった」
智子がチャンネルを選択すると、畫面が映し出される。
「ほら、この子! めっちゃ可くないですか?」
智子が端末を差し出すと、富永が前のめりになって端末を覗き込んだ。
「可い、とは思うんだけど、ノイズ酷いね」
「え?」
智子が上から覗き込むと、確かに畫面のノイズが酷い。コマ切れに玲奈が寫されるが、砂嵐にすぐ消されてしまう。これでは顔の判別が出來ない。
「ええ!? 電波悪いのかなあ」
端末を改めて自分の方に向けると、ノイズはすぐに無くなった。
「あれ、直った。直りましたよ、ほら」
「いや、ノイズってるけど」
「えええ!? なんで!?」
その後も同じように富永に見せてはノイズ、智子一人が観ては直る、を繰り返したが結果は同じだった。
「さん、なんか変な電波を発して……」
「いるわけないやろがい」
「ですよね」
富永にジロリと睨まれて智子は首をすくめた。
「うーん……」
富永は急に真面目な表になって、じっと智子を見つめた。
何かを探るような視線に智子はじろぐ。
「え、なんですか?」
「……いや、分からん。なんでだろうね」
智子は思わず頭を抱えた。
「そんな! さんにも知ってしかったのに!! 語れないってストレスなんですよ!」
「その気持ちは分かるけどさ。私には見せたくないんじゃない?」
「意味が分かりません!」
「分かった分かった。じゃあちょっとこのノートに登場人の名前書いといて。調べてみるから」
「えっほんとですか!? やった!! さんが調べてくれたら百人力ですね!」
社のデザイナーとして活躍する富永はパソコンに強い、つまりはテクノロジー的な、なんかそういうのに強い!という勝手なイメージがある智子は思わず拳を握る。
そんな智子の言葉に、富永は冷めた瞳で首を橫に振った。
「言っとくけど、私はパソコンとか検索とか得意じゃないからね。詳しそうな奴に聞くだけだから」
「えっ!? あんなデザイン作ってるのに!?」
「一部のソフトに対して特化してるだけだから。詳しくはないから」
「いやでも、誰かに聞いてみてくださるなら非常に有難いです! ありがとうございます!」
「はいはい」
そうして智子はこれまでの細かい設定や主要人の名前を書いて言った。
とは言っても、基本玲奈視點で字幕がないため、漢字が分からない事が多かった。
それでもあのドラマをしでも知る事ができたらと、智子はウキウキとした気分で帰路に著いた。
しかし、風呂から上がって見た最新話で、玲奈に婚約者が出來たと分かり再び暗い気持ちになる。
せっかく明日は休みなのに、恐らく明日も1日玲奈の事を追いかけるのだろう。
そう思いながら智子は眠りについた。
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