《出來損ないと呼ばれた伯爵令嬢は出來損ないをむ》1
時が経ち、クーリアは15歳になっていた。
それでも、彼の生活は変わらない。
いつものように起きて、いつものようにパン屋を手伝う。
ただひとつ。変わったことがあると言えば…
「ほれほれ。もう學園にいく時間じゃろう」
そう。學園に通うようになったことだ。
クーリアが今住んでいるのは、コルメリヤ王國の王都で、コルメリヤ王國には、法により決められたことがあった。それが、學園に通うことだ。
初等部、中等部、高等部に分かれており、それぞれの開始年齢が7歳、12歳、15歳となっている。
今クーリアは15歳で、高等部1年だ。
「はーい」
そう言ってクーリアは奧へと引っ込む。そこで朝食を食べつつ、制服に著替えるのだ。
「今日も頑張ってきなさい」
そう言ってクーリアに微笑んだのは、クーリアの母。フィーリヤだ。
今ではこうして毎日朝食を作ってくれるようになった。というのも、朝早くから食堂で働かなくなったからだ。
その理由が…
「あ、そうそう。今日は食事は一緒に食べるから、早く帰ってきてね」
「うん。分かってる」
一緒に食べる。それはフィーリヤと…新しい父親と一緒に食べるということだ。
あれからフィーリヤは再婚した。そのためフィーリヤは仕事を辭めた。お金はあるから無理に家族との時間を潰す必要はないと言われたらしい。
再婚相手は…なんの因縁か、前の父親と同じ貴族階級、伯爵家の人だった。だが、正反対とも言えるほどとてもダンディーな男の人で、2人にとても優しい……のだが、々溺し過ぎるのが玉に瑕な人だ。
貴族に対してあまりいいは持っていないクーリアではあるが、そんな気持ちも配慮して夜會などには出さないでくれている。
それに伯爵家であるが故にでかい屋敷に住んでいるが、祖父母が大好きで、こじんまりとしたところが好きなクーリアはそちらには住んでいない。それも理解してくれている。だが、週に1度ほどはその屋敷を訪れ、食事を一緒に食べることになっており、それくらいならとクーリアも了承したのである。
「じゃあ行ってきます」
朝食を食べ終え、祖父母と母にそう告げてクーリアはパン屋を後にした。
クーリアが通う學園は、コルメリヤ魔法學園と呼ばれる、王都でも隨一の學園だ。
何故クーリアがこんなところにれたのかと言うと…々やりすぎたからである。
というのも、學園に行くのは義務。しかし、高等部からは學費がかかってしまう。それは母の負擔になってしまうと考えたクーリアは、學費が免除になる推薦を貰うことにした……のだが、そこでとんでもない異常っぷりを発揮し、コルメリア魔法學園の推薦を見事もぎ取ったのだ。しかし、そのことである教師から難癖を付けられることになってしまった。
その結果、學園にあるA~Gまでのクラスの、クーリアはもっとも低いGクラスに編されてしまったのだ。
……もっとも、そんなことクーリアは気にもしていないのだが。
その気にしていない1つ目の理由が…
「クー!おはよう!」
後ろから聲をかけてきたの子であった。
赤い髪に瞳の彼はサラ・ドミニク。クーリアの初等部からの友人だ。
クーリアはその無表から友達と呼べる存在が中々出來ないでいた。そんなときに出會ったのが、サラだった。無表で何を考えているか分からないクーリアにでも、気にせず毎日しつこいくらいに話しかけてきたのだ。その結果、クーリアも心を次第に開くようになっていった。
以來、サラとクーリアは友達になった。そのサラがGクラスに編されるとあって、クーリアもGクラスになることをなんの文句も言わず了承したのだ。
……寧ろ、教師たちを説得するほうが大変であったのは余談である。
「おはよう。相変わらず元気だね」
そんな會話をし、2人は揃って學園へとっていった。
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