《出來損ないと呼ばれた伯爵令嬢は出來損ないをむ》51
「うぅん……あれ?」
クーリアが目を覚ますと、見慣れない天井が目にった。
(どこ?ここ…それよりなんで…)
クーリアがベットからを起こして、何があったのか記憶を整理していると、ガチャとドアが開く音がした。
「クー!起きたのね!」
クーリアの元へと赤い髪をなびかせて駆け寄ってきたのは、サラだった。心做しかその目はし赤く腫れていた。
「サラ?どうして…」
「覚えてない?あ、いや、思い出さなくていいわ。とりあえず今は休みなさい。疲れてるはずだから。直ぐにクーのお母さん呼んでくるわね」
早口でサラが一気に言い切る。そしてそのままクーリアの質問には答えることなく部屋を出ていってしまった。
「一なにが…」
「クゥーン?」
突然鳴き聲が聞こえ、クーリアが聞こえた方へと目線を向ける。そこには、クーリアのベットに前足をかけるリーヴォの姿があった。
「リーヴォ?」
「アゥ!」
クーリアが名を呼ぶと、ジャンプしてクーリアへとり寄ってきた。
「ふふ。くすぐったいよ」
嬉しそうにり寄ってくるリーヴォの並みをでる。すると、何があったのかを徐々に思い出してきた。しかし、リーヴォが拘束を外した後の記憶がないことに気付く。
「なんでだろう…」
だが、ここに寢かされているということは自分が倒れていたということだろうと考え、記憶が無いのはそこで気絶したからだと結論付けた。
そしてその考えは一部合っていた。実際気絶したのだから。
……ただ、それは拘束が外れてしばらく経ってからの話だったが。
「クー!!」
記憶の大の整理が終わったタイミングで、次に部屋へと駆け込んできたのはフィーリヤだった。
「わっ!マ、ママ?」
「良かった。ほんとに良かった…」
泣きながらクーリアのを抱きしめる。クーリアは何故泣いているのかを理解していたため、フィーリヤを抱きしめ返した。
「大丈夫?調は?どこも怪我してない?」
ぺたぺたとクーリアのをる。
「大丈夫だって」
だが、フィーリヤはまだ信用できないのかをり続ける。
「……これ」
するとフィーリヤが、クーリアの手首に目をとめた。その細い手首には、拘束がつけられていたためか、すこし赤い跡がついてしまっていた。
「大丈夫だよ、これくらい」
「……なんで……あなたがなんでいつも……」
「ママ」
クーリアがフィーリヤの言葉を止める。
「わたしは大丈夫だから。ね?」
「……ごめんなさい。そうね、わたしがうじうじしても仕方ないわね」
顔を上げたフィーリヤの目元は、赤く腫れていた。おそらく今だけでなく、ずっと泣いていたのだろう。
「とりあえずまだ今は寢て、休みなさい」
フィーリヤがクーリアの頭をでる。
「うん…」
「起きたら、その子のこと、聞かせてね」
クーリアはまだリーヴォについてフィーリヤに話していなかった。なぜなら、拐されなければ學園の後に話そうと思っていたからだ。
「おやすみ」
「……おやすみなさい」
クーリアはフィーリヤにでられ、その気持ちよさから、すぐに意識を手放した。
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