《出來損ないと呼ばれた伯爵令嬢は出來損ないをむ》55
クーリアはサラの屋敷にてしばらく休んだ後、自分の家へと戻った。その時、サラがなんならいつまでもいていいと言ってきたのだが……クーリアは丁重にお斷りした。
(今のパパの家より大きいのに、落ち著ける訳ないよ……)
という理由から斷った。そもそも友達の家にいつまでもいる訳にもいかなかったからでもあるが。
「とりあえず、學園は明日からだよ」
「分かった」
街中の警備制の見直しなどを含め、クーリアが學園に通うのはまた先延ばしにされた。
「そういえぱ、対抗戦は?」
「わたしたち全員がいなくなったからね……不戦敗だよ」
當然である。まぁもともとクーリアは勝つつもりなどなかったので別に気にしないのだが、今回ばかりはクーリアも申し訳なさそうであった。
「クーのせいじゃないんだから、気負わなくていいわよ」
「……うん。ありがとう」
「それじゃあ、行こっか」
ごく自然にクーリアとともに行こうとするサラ。
「なんで?」
「あんなことがあったのよ?心配なの」
「もうないと思うけど…」
「それでもよ!いいから行くわよ!」
いきなり大聲を上げたサラに驚きつつも、クーリアはリーヴォを腕に抱きながら、サラとともに家へと戻った。
「………で、なんでお兄ちゃん達がいるのかな?」
クーリアが家へと帰ると、何故かそこにはクーリアの兄であるウィリアムとアランがいた。
「だって酷いじゃないか。僕達に教えないなんて」
それはクーリアがサラの屋敷から帰ってくるということを教えなかった、ということだろう。一応學園自が休みとなっているので、ここにいるのはおかしくは無い。ないのだが……
「……ならなんで知ってるんですか」
そう。教えていないのに、兄2人が何故ここに居るのか。
「母さんから」
「……はぁ」
クーリアはフィーリヤにだけは言っていたので、噓ではないだろう。
「じゃ、じゃあわたしは帰るわね」
そそくさと逃げるようにしてサラが去っていった。
「じゃあお兄ちゃん達も出てってください」
「ひどいなぁ。そんなに邪魔かい?」
「ええ邪魔です」
「………ちょっとはオブラートに包むとか」
クーリアはそんなものとうの昔にゴミ箱へ捨て去っている。……クーリアの機嫌が悪いとき限定ではあるが。
「……もしかして、機嫌悪い?」
恐る恐るアランが尋ねる。一見するといつもと変わらない表だが、兄2人はクーリアの機嫌が悪いことに今更ながらに気がついた。
………ちなみにサラが逃げたのは、クーリアの機嫌が悪いことに気付いたからだったりする。
「誰のせいだと……はぁ。外見てくださいよ」
クーリアに言われた通り、兄2人が窓からそとを眺める。すると……
「「「キャーーー!!」」」
耳を劈くような甲高い聲が家の中まで響く。そう、イケメンな兄2人が家、つまりパン屋の1階にいたせいで、見つけてしまったが集まってしまっていたのだ。これにはさすがの2人も顔が引き攣ってしまっている。
……ちなみにクーリアは、帰ってきた時に集まっているのが見えていたので、裏口からっていた。そのため人に飲まれることはなかったのだった。
「まさかこんなことになるとは……」
「だから出てってください。邪魔です。迷です」
クーリアにとって迷ではあるが、今日はパン屋が休みだったので、この人混みが売上に影響しないのが不幸中の幸いであった。
「いや僕達にこの外に出ろと?」
まず間違いなくもみくちゃにされるだろう。
「じゃあわたしに叩き出されたいですか?」
クーリアがニッコリと微笑み、しだけ魔力を放出する。
「ま、待って待って!パン屋ぶっ飛ばす気!?」
「失禮な。そんなことしませんよ」
「でもそのまま放出したら…」
ウィリアムが心配していたのは、魔力発と呼ばれる現象だろう。
魔力発とは、空気中の高濃度の魔力が、ふとした拍子に発してしまう現象のことだ。
パン屋は狹い。つまり、ない魔力放出で濃度が上がりやすい。結果、魔力発が起きやすくなる。だからこそウィリアムは心配しているのだろう。
「魔力発は起きませんよ」
し顔が青くなってしまっている兄2人を後目に、クーリアが確信を持った様子で言う。
「なんで…?」
「魔力発の原因は、魔力制が甘いことだからですよ」
そのため、魔力制が人一倍高いクーリアが魔力発が起こすことなどほぼないのだ。
「そんなの知らないんだけど…」
「まぁ、一般的には知られていませんしね」
そもそもそれを解明したのはクーリア自だったのだが……それを言う必要はないだろう。
「さぁ、さっさと出てってください。それでもみくちゃにされてください」
「言い方!わ、分かったから!」
「機嫌直して!そして止めて!」
クーリアの魔力に當てられたことで顔が真っ青になっていた兄2人は、まるで逃げるようにしてパン屋を出ていった。
………そして案の定もみくちゃにされていた。
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