《いじめられっ子のキャJKは自分を変えるため、ダンジョンに挑む〜底辺弱者は枕とレベルアップで強者へと駆け上がる〜》革命が起きたようだ
「何故それを選択した?」
「え?」
「絶対に時空の方が強いしかっこいいしロマンあるやろ。なんでデメリットがある魔剣を選ぶねん!」
「自己再生なら死に難くるし、デメリットはヒノの中にれておけば飢える事はないだろうから気にする必要も無い。これ一択しょ? 考えてしい。私の持っているスキルは痛みを耐えるモノ。耐えて、再生する。イイじゃん」
「ま、まぁ良い⋯⋯」
本當は全部しい。使わないは売ってお金に替えたい。
だが、それを許してくれる筈も無いし、魔剣を抜いたら他の二本は消えた。
魔剣は素早くヒノの中にれる。メイン武にる可能が高いし、名前を考えようかな?
「最後に我と契約を!」
「お斷りします」
「何故だ!」
「メリットが無い」
「契約すれば主のサポートも出來るし、このダンジョンの事も教えられる!」
契約しないと教えてくれないのか。でも、まともな武が手にったし、別に要らない。
後はヒノと共に探索する事にする。
「待て待てい!」
「待ちませんよ」
「何故そんなに契約を拒む」
「寧ろなんで契約しないといけないんですか。言いまたよね? 私は世界に興味は無い。そんな怪しい契約に誰が乗るんですか。居たとしても、その場合、私は要りませんよね? 他の人達でやってください」
「そう言う訳には⋯⋯」
「それでは」
「勇者の任を與えた今、このダンジョンは三日後に消える。それまでに攻略するのだ。そして、我は何時でもお前を見守っている事を覚えてしい。魔剣の中に居る」
「警察って役に立ちます?」
「安心しろ。戦う時しか見守らない」
「良かった」
「最後に!」
「はい?」
「何故そんなに契約を拒むんだ」
私は一度目を瞑り考え言葉をまとめる。
「信用してないから。契約してこき使われて利用されるだけの道にりたくない。私がダンジョンに行くのは私の意志を強くする為。それは他者の力だけでは意味が無い。私が変わる為には、自分が決斷する必要がある。だから、契約しない」
「そうか。気が変わったら何時でも魔剣に言ってくれ。そこを介して我と話せる」
「記憶の端に置いて置きます」
私達はその場を後にした。
そろそろ時間なので帰る事にする。
果としては武とヒノの新しいスキルだろうか。
悪くない結果かも分からない。
ヒノが世界の事を記した本を渡して來るが、け取らなかった。
「世界の仕組みだろうが、ダンジョンの仕組みだろうが、興味無いんだ。今があればそれで良い。深く知る必要は無い。知っても意味が無い。ネットにある報で事足りる」
その後、戦う事も無く家に帰った。部屋の荷をヒノにれて行く。
どれだけるかの検証も兼ねて。
「部屋って割りと広いのな」
全部った。ヒノのがどうなっているのかしだけ興味が湧いた所で私は勉強する。
まだテスト期間では無いが、そこそこ近いのでやる事にする。
◆
我は神。神は『最悪』に備えて勇者と契約する必要がある。
だが、今回はとても珍しいケースとった。
契約が斷固拒否されたのだ。
本來斷る要素の無い契約なのに、拒否された。
確かに、我々は人間を利用しているのかもしれない。世界の為に。
だが、その分我々も力の限りを盡くすと決めている。
そして、契約出來なかった神は我だけだった。
他の神はそれぞれの勇者ときちんと契約出來ているらしい。
勇者は神を獲得した存在全てに資格がある。
神はその人をっこからサポートする。我々が與えるのは純粋な力。
主と共に長する力。
それだけ持って行くなど初めて見た。
「他の勇者に任せるしかないのか⋯⋯」
出來れば、我も契約したい。
人間と共に過ごすのは、楽しいのだ。
我は人間が好きだ。生命が好きだ。
だが、力を得るには危険が付き。その際に命を落とす時もある。
魔の習に寄って死ぬよりも酷い目に會う可能もある。
我々がやっている事は本當に正しいのだろうか?
魔と言う『悪』が居なければ人は人同士で爭う。
それを防ぐ為⋯⋯もう言い訳にしか聞こえない。
◆
晩飯がドアの前に置かれた。
こう言う時だけ厳しいのは母親っぽい。おにぎり一個とコップ一杯のお茶で晩飯を味わい、特定の時間になったので風呂へと向かう。
オケに水を半分までれて、タオルを浸す。
濡れたタオルで髪とを洗う。
その後はタオルをもう一度水へと浸し、絞ってからを拭く。
それが終わったら著替える。
「おぉ」
著替えの時にヒノを利用してみた。
ヒノの中にパジャマがっているので、私ごとヒノに食われ、そのまま服を出して貰い著替える戦法。
だが、それは嬉しい結果で失敗に終わった。
中はただの枕と枕カバーの狹間なのだが、が発行して服が著られている。
「ジャージにチェンジ」
パジャマがり、霧散するとジャージにっている。
それは制服などでも可能だった。
超便利。著替える手間が省けるのは大きい。私の中で革命が起きた。
そのまま部屋へと戻る。
「ふへ〜」
ベットを出して転がり、ヒノを枕に私は眠る。まぁ、ヒノは枕なんだけどさ。
翌朝、調は萬全だった。萬全過ぎるくらいに萬全である。
これがヒノの真骨頂だと思える。
「さて」
ドアの前に何が置かれて⋯⋯三百円置かれていた。
家から出るなと言いながら、用意するのが面倒で三百円だけ置いて行った様だ。
母と父は今日もパチンコだろう。
「世帯年収は高い筈なんだけどなぁ」
ここも戸建てだし。否、正確にはお父さんが居た時代に建てた家だ。
名義が母親にっていたのが悪かったのかもしれない。
「今考えたら、お父さんは優しいね」
私と妹が分擔して親権を互いに貰い、謝料は無し、財産分與もしっかりしている。
しかも、私に対しての養育費も払っているのだ。
なんで私は學校が近いからと言う理由で母親の元に殘ったのだろうか。
今とっては後悔の連続だ。ま、そうしないと離婚が拗れるのは間違いなかったのだが。
「さて、ヒノ。私を完全裝備に!」
學校指定のジャージ、運ズボン、そしてがし空いている用の靴に著替えながら外に出た。
今日合わせて後三日でこのダンジョンは消えるらしい。
本來はボスを倒したら消えるのだが⋯⋯そのボスが居ない可能もある。
だが、レベル的にはやはり低いとじる。だから、再び挑む。
「流石に人は居ないよね」
最速で二階に行き、ゴリラ型のモンスターを発見。
ヒノが大きくなり、私を壁を使って隠す。
モンスターが近寄って來るのをじながら、魔剣を両手に握り息を殺す。
ヒノが気になったのか、ゴリラが押し込む様にる。
それが、こちら側でも一部が押し込まれているので分かる。
「⋯⋯ッ!」
私の意志を汲み取りヒノが小さくる。それに合わせて私は魔剣をゴリラに向けて突き立てた。
急にヒノが小さくなった事に寄り、相手は片腕をばしきっている。さらに、この景に衝撃をけて固まっている。
最高の攻撃チャンス。
「はああああ!」
首をここで斬ったりしたらかっこいいし楽なのだが、生憎とそんな蕓當は出來ない。
腹に突き刺して、グルリと回す。
「吸!」
赤のライトエフェクトの奔流がゴリラのから魔剣に集まる様に輝く。
苦しみ出すゴリラはそのまま私を毆ろうとする。
當然、そんなのをまともにける筈が無い。
ヒノが大きくなり間にり、し衝撃を和らげ、一緒に私は吹き飛ばされる。
ヒノが私の背後に回り、踏ん張る。
自由に移出來ても、ヒノ自はひ弱だ。
なかなか止まらずに壁に當たる。それでも、衝撃は最小限に抑えられてダメージは無い。
「行くよ、」
ヒノにり、飛ぶ。
魔剣をヒノに乗せて固定し、ヒノがゴリラの周りをき回る。
固定した刃がゴリラのをちまちま削り、を吸って行く。
そして、黒い塵となって散した。
落ちているのは魔石⋯⋯そして皮である。
「ドロップアイテムキタアアアアアアアア!」
これでようやく金が手にる! 冷蔵庫にも何も無いしで、朝ごはんもまだだ。
母親の事なので貰った三百円は晩飯も含まれている。
売れるが手にらば、晩飯も用意出來るかもしれない。
「やったぜ!」
私は人生最高の喜びを今、味わっている。この余韻に二分は浸かる。その間にヒノは魔石を食べ、皮を回収してくれた。優秀だぜ。
小さな幸せも、考えれば大きな幸せ。
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