《いじめられっ子のキャJKは自分を変えるため、ダンジョンに挑む〜底辺弱者は枕とレベルアップで強者へと駆け上がる〜》VS果ナイフの勇者
振り返ると、を払った果ナイフを握っている花と目が合う。
刃でも、果ナイフと言う武で私はしだけ思考が止まった。だって、ねぇ。
こんなおかしな武を扱うって⋯⋯これは確定として良いだろう。
自稱神はこの事が分かっていたから黙っていた可能もある。
「神⋯⋯勇者か」
「⋯⋯ッ! こ、これは驚いたな。なんで知ってるのさ。世界の仕組みをさ」
知らん。斷じて知らん。本當に驚いた素振りをしないでくれ。
世界の仕組みなど興味も無いし知る事も無かった。
だから、そんな知っている前提で話さないでしい。
一から、きちんと、順番に、話してくれ。多分聞かないけど。
「まぁいいや。ズタズタにする事には変わりないしね!」
そのまま突き進んで來る。相手が勇者なら、話が変わって來る。
これだった、ヒノを使う、つまりは本気で戦って良いのだ。
「防げ!」
「ぬっ!」
を狙って薙がれたナイフは【質化】したメタリックな枕が防いだ。ヒノは近くに潛んでいたのだ。
金屬音が響き、火花が散る。
「まさかっ!」
「私は勇者じゃ無いよ」
ヒノを握り、そのまま片手でフルスイングする。
大きくステップを踏まれて避けられる。
自稱神共は何をしているんだろうか。
ヒーロー大好き正義の為に行する脳お花畑のやばい、人をいじめげる事が好きで好きな男の細かい所まで調べて覚えるやばい、自分さえ良ければそれで良い自己中で家族思いな、センスが無い。無さすぎる。
「びろ!」
虛空に向かって大振りで振るわれたナイフの刀だけがび、私のを狙う。
鋭く狙われたを守る為にヒノがく。前傾姿勢とり、私は駆ける。
「レベル三桁なら、多の無茶は問題ないよねぇ!」
「それはこっちのセリフだよ!」
【質化】した枕と果ナイフが同時にき、衝突する。
互いに殺傷能力の乏しい道なのだが、繰り出される衝撃は武と武をぶつけ合ったのと同等。
果ナイフはそのままびてしなり、不規則なきで私の足を貫く為に進む。
「それはダメっ!」
スカートが貫かれたらダメだ。
ヒノを足場に、高く跳躍する。打ち合っていたヒノは通常サイズに戻り、私の手に収まって空中に停止する。
「【閃直弾】」
果ナイフの先端を私達に向け、刀にを集めて先端に集中させる。
それを解放する様に解き放ち、一気に加速して突っ込んで來る。
「広がれ!」
ヒノを空中でグルンとかして広げ、盾としてそのを防いだ。
破壊されない特を利用した盾は最強だ。
「ドーン!」
視界が塞がったのを狙い、私の橫に一気に飛來して來る。
人差し指を向け、そこから一瞬でを放った。
「ドーン」は人差し指だけで十分な攻撃。一撃の威力は平均的で出速度が速い。
しかし、指を向けると言う作が必要な為にヒノの飛行能力なら避ける事は余裕なのだ。
「らっあ!」
そのままの勢いを利用してヒノをフルスイング。
空気を切り裂くメタリックな枕は花のを捉えた。
力はスピードで強くなる。さらにくもっている。
ある程度の攻撃にはると思ったのだが、果ナイフをばして、それを鞭の様にしならせてけ流した。
「ズドン」
け流し、回転して、銃の形をした手を向けて來る。
人差し指の先端にを集中する為の時間により、「ドーン」よりも出速度は遅い。
だが、発した後の速度と威力はこっちの方が斷然に高い。
しかし、前作が長いのは、空中戦に置いて圧倒的に不利なんだよ。
「ちぃ!」
「くらぇ!」
空高く再び飛んで避け、回転してヒノを叩き落とす。
け流しが間に合わない花は防姿勢をすぐさま取り、地面に向かって加速して落下する。
衝撃などは消したのか、平然と著地している。
「めんどくさいなぁ」
果ナイフをクルクルと手で回転させながらそう呟く。
相手は私よりもダンジョンを攻略している日數が上だと考える。
そうすると、神である武も相手の方がレベルが上。
それだと、當然スキルは相手の方が多いし強いだろう。
でも、本當にそうなのかな?
「余所見してんなよ!」
「してねぇよ!」
下から振り上げられる果ナイフを足で押して塞ぐが、そこからスピードを落とす事無くするりと抜けて上って來る。
「ぐっ!」
を仰け反らせたが、顎が淺く切り裂かれた。制服切られて無いので問題なしっ!
ヒノが縦長に大きくなり、びる。
びる加速は私が振るうよりも遅い。遅い故に火力も出ない。
「はい殘念」
片手で握られて止められる。
しかし、そのままさらにびて花が空高く登る。
「にゅあ!」
途中で手を離し、地面に向かって落下して行く。
そこをヒノが襲い、拘束する。グルグルに蛇の様に花を捕まえた。
「良し! ヒノ、【催眠】! もっと締め上げろ!」
「うぐっ。かはっ」
私と違い耐が無いのか、痛がる素振りを見せる。
レベル的に簡単に【催眠】は効かないだろうが、弱らせて行けば効く筈だ。
「ッ!」
鋭くった覚が悲鳴を上げた。本能と言うべき覚。
これもかれも勇者ではなく魔王関連のスキルの力なのが、自稱神的に良いのだろうか?
まぁ、それはどうでも良くて、その本能に従ってヒノの元に跳躍する。
「ありゃま、躱された〜」
「幻影かよ」
ヒノが締め上げていた花が霧狀にって空気に溶けて消えた。
通常サイズにり、私の手に収まる。
「ゆっくり見て気づいたけど、それ枕かよ!」
「枕で悪い?」
「いーや。そんな寢る為の道でここまで抵抗出來た事を褒めてやるよ」
「⋯⋯ヒノをバカにするなよ」
「してねぇよばーか! 僕がバカにするのはお前だけ」
「そっか、それなら良いよ」
ヒノをバカにされたら、私は何するか本當に分からないからね。
ヒノのカバーのチャックが開き、私はその中に手を突っ込む。
そして、水のったペットボトルを三本取り出す。
そして、花の上空に向かって投げた。
「水遁、水流破」
今のレベルだとペットボトルを破壊する程度の発しか起きない。
水が発し、ペットボトルが破裂して、ペットボトルから水が飛び出る。
當然、重力に従って水は落下する。
「ちぃ」
「ん?」
これなら避けられるかと思ったが、花は目を細めて立ち止まって、水を諸にけた。
もうし工夫が必要だと思ったがその必要は無いようだ。
「雷遁、鬼雷電波」
地面にれて、電気を流す。
水を伝って花に電流が流れる。そして、彼の全を電気で包む。
眩しくる花は白と黒に點滅する。
「ああああああああああ!」
「バカ正直にけた⋯⋯?」
流石に、怪しすぎる。
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