「あ、そうだ！退院したらまた焼食べに行く？」

「おっ、いいねー」

本當は喜びたくても出ない表。

焼、焼なんて聲だけは小學生みたいに喜んでいる。でも笑顔はない。

初めは々戸ったけど、今では慣れてしまった。それに顔の表が出なくても、律が今どのようにじてるか思っているか。

それがわかるようになってきた。

「あとさ、俺ずっと思ってたんだけど」

「なに？」

「もしよければ、律の家の二階掃除していい？」

二階という言葉に律はし戸っていた。

「……二階はお父さん達と弟の部屋なんだ。いつかは々整理しないといけないなって思ってて。でも結局逃げてなにもしてなかった」

足がかないからって言い訳をつけて二階に行くことを避けていたらしい。

「律達の思い出が詰まった部屋だから大事に片付けるよ。」

「そうだね、任せようかな」

「それかお姫様抱っこして二階に連れて行こうか？」

「やめろよ！恥ずかしいじゃん！」

俺がお姫様抱っこをで表現すると、律は眉間に皺をよせ首を橫に振った。

「あ……あのさ。駿」

「なに？」

律はし視線を橫に逸らして、自分のを両腕で抱き締めるようにした。

待っていてもなかなか言い出さない次の言葉。

なにかあるのか、、俺も聞くのが怖った。

でも、律がなにか言いたそうにしている。

俺は待つしかなかった。

「あー……えっとさ。掃除する時々気をつけてね」

明らかに言いたいことを押し殺して言った今の言葉。本當はなにが言いたかったの？て聞きたいけど、聞けない空気。だから

「綺麗に掃除するから！早く退院したいなぁ」

俺も噓を重ねた。

ブーブー……

律の攜帯畫面がり、バイブ音が布団の上で響く。

電話のようだ。

「電話だけど、律……」

俺が律の電話のほうを指差すと、律は焦ったように畫面を下に向けた。

「なんか、イタズラ電話があって」

「どんな？」

俺は間れず律に聞いた。その威圧にし引いていた。

「無言だよ、無言」

「貸して、出てあげる」

「い……いいよ」

「貸して」

初めは攜帯を貸すことを拒んでいたが、俺の真剣な目に圧倒されたのか渋々攜帯を俺に貸してくれた。

畫面を見ると非通知設定になっている。

もしかすると、もう一度あいつらと話をしなくてはいけないのか。それとも本當に間違い電話かもしれない。

俺は電話マークをタップした。

律をチラッと見ると、心配そうな顔で俺を見上げていた。

席を立ち、わざと律に背中を見せた。

「もしもし」

『……あー、山下だけど。さっきの話考えてくれた？』

山下……？誰だ？