《親のり人形は自らその糸を切ろうとしている》俺達の知らない家族の裏の顔 ③

駿は腰にかけていた紐を山下さんの手首に縛り、そのまま引きずって行った。

華奢なでどこから力があるかわからないが、軽々しく山下さんを引きずっている。

そして柱に余った紐をくくった。

「お前、扱い雑じゃね?」

「以前はヤンチャしてたから、優しい扱いは律にしか出來なくて。すみません。俺が毆らなかっただけありがたいと思ってください」

抵抗できないと思ったのか、さっきよりは力無く俯いてぶつぶつと獨り言を言っている。

「お前に聞きたいことは一つだけ」

駿はしゃがみ、山下さんに寫真を見せた。

その寫真を見て、目を見開き俺達を見つめた。

「この寫真、誰が持ってたんだ?」

「……俺のお父さんです」

「……そうか。運命の悪戯ってよく言うけど本當にあるんだな」

どこかしら、山下さんの顔は和になり笑顔が溢れた。

「懐かしいな……この時はなにも考えずにただただ生徒を思って、楽しんでいたな。……本當

あんなことが起きるまでは……」

和だった顔がいきなり鬼のような顔つきになった。その憎しみこもった顔つきは俺も駿も引き攣るように山下さんを見ていた。

「お前達はなにを調べているんだ?」

「俺と律は全然知り合いじゃなかったんですが、あるきっかけで知り合いました。今まで考えてなかったけど、この寫真を見てもしかすると俺達はなにか繋がりがあるかもしれないって思って」

「……繋がり?そんな綺麗事で済まされないぞ。俺達のことを調べたら」

手首に縛っていた紐を力盡くで解こうと左右にを振り、俺達に訴えた。

「俺の兄貴はな、偽善者なんだよ!優しい奧さん、可い子供達に囲まれていい仕事について。それは表の顔で裏の顔はドロドロに粘った裏切り者だ。俺達は事故を起こして死んで天罰が降って正々している。死んで當然の男だったんだよ」

駿は心配そうに俺を見た。

「律……」

「大丈夫。大丈夫だから……」

「あー……この時は本當幸せだったのになぁ……なんでこんなことになったんだろう……」

下を向き獨り言のように呟く山下さんの床を見るとポタポタと雫が落ちた。

泣いてる……?

「戻りてぇな。この時に」

「……駿。警察に電話しよ」

「……律……」

「お願い……」

駿はポケットにっていたスマホを取り出し、警察に連絡した。

改めて読んでいただき本當にありがとうございます!

謝しています。

PVを見てるとすごく嬉しい気分になります。

もしよければ次に繋げれるよう、想、レビュー、いいねを頂けると嬉しいです。

我儘ではありますがよろしくお願いします

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