《親のり人形は自らその糸を切ろうとしている》俺達の心は ②
スマホの畫面を一度閉じて、今度は駿に電話をした。
たぶん心配していたのだろう。ワンコールで出てくれた。
『律、大丈夫か?』
相変わらず優しい聲。でもその奧に心配という言葉が似合いそうな震えた聲も重なっている。
「落ち著いた。大丈夫。駿お願いがある」
『なに?』
「俺、駿のお父さんにもう一回會いたい」
一瞬、間があったが
『ダメだ』
と低くて重圧の聲が耳元で響いた。
「お願い。俺、自分のお父さんの過去を知りたい。今話せるのは駿のお父さんしかいない」
『絶対ダメだ。あいつはマトモに話せるやつじゃない。律だって酷い目にあっただろ?』
わかっている。今あるの痛みも駿のお父さんからけた仕打ち。
でも、俺は知りたい。
この痛みをけても、俺は知りたい気持ちの方が強かった。
『絶対ダメだからな。一人でいたら本當に許さないから。一回帰って來て話し合おう』
「逃げない?」
『え?』
「前みたいに話し合い中にいきなり逃げ出さない?」
『……俺しは強くなったつもりだよ。絶対に逃げないから話し合おう』
スマホの向こうから聞こえる駿の力強い聲。
家から飛び出したあの日からそんなに日にちは経っていないのに。こんなに力強く頼り甲斐がある友達になっていたなんて。
し笑ってしまった。
俺も、駿に負けないように強くならないといけないな。
俺が過去を調べてそれが殘酷な結果になろうとも、け止めて前に進む努力はするから。
だから、過去のことを調べることを許してください。
もしけ止めることが出來ない結果が待っていたとしたら、もしかすると今までの幸せは崩れて、お父さんを恨むかもしれません。
それでも許してください。
俺は自分が障害者になった理由を
家族を失った理由を
もう一度きちんと調べることを決意した。
誰かが家にいる、それだけで嬉しくなるそんな自分の家に帰ることにした。
今は一人じゃない。だって
「おかえり」
ほら、笑顔で挨拶をしてくれる人がいる。
ん?なんか違和をじる。
……
「どうしたんだよー!!!それ!!!」
俺は駿に指を指して、驚愕してんでしまった。
髪が……
駿の髪が……
真っ黒になってる!!!
「似合わない?」
前髪をくるくる指に巻き付けながら、上のほうを向いていた。
「言えよ!髪染めたんなら!」
「言うタイミングなかったしな」
「言うタイミングもだけど、染めるタイミングも今じゃねぇだろ!!今から大事な話し合いすんだろ!髪ので容吹っ飛びそうになったわ!」
「なに言ってんの?こう言う大事な時こそ髪を黒にして気を引き締めないといけないんでしょ?面接の時とか」
なんでちょっと正論チックに俺に言い返してくるんだ。
大大事な話し合いって今じゃなくてもし前に沢山あったじゃないか。
その過去と今の心境の変化はなんなんだ。
「じゃ、金髪に戻すよ」
「もういいよ……」
「律と髪お揃いだよな!」
駿はスキップしながら俺に近づき髪のをった。
前々からちょっと変わってるよなぁとは思っていたけど、さらに強く思ってしまった。
「ちなみに俺、黒じゃなくて焦茶な」
「次は律と同じ、マッシュボブにしようかな」
「気持ち悪いだろ。同じ一つ屋の下で男二人、似たような髪ので同じ髪型」
……
なんか想像すると気持ち悪いと言うか
面白いかも……
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