《親のり人形は自らその糸を切ろうとしている》俺達が知る事故の詳細 ④
春と二人で出かけるとか何年ぶりだろうか。恥ずかしい様な嬉しい様な……。
水族館の前で車を停めてもらい俺と春は降りた。フロントガラスが下に下がり
“見終わったら連絡を頂戴な”
とだけ俺達に伝えそのまま去って行った。
水族館に著くと、券を買い中にった。水族館の中は薄暗く、水槽から照らされる青いが暗闇を明るくしさらにり輝いて見える。
そのは日常生活では味わえない神的なだ。さらに、中は靜かな空間で心が落ち著く。
俺達はイルカの水槽の前で足を止めた。
“なぁ、兄ちゃん。”
“なに?”
“俺、この家族でいれて幸せだよ”
“なんだよ、急に”
俺の目の前で神的なイルカがスッと橫切った。目でイルカを追いかけるが奧の方に泳いでいってしまいイルカは消えてしまった。
イルカが見えなくなるまで見屆け、春を見た。
春は俺の顔を見て、し悲しそうな顔をしていた。
その時はなにも思わなかったのだが、春が亡くなってから思う。
あれは何を語っていたのか
何を思っていたのか
聞いてあげればよかったと、今となっては知る由もない。
他のない會話をしながら、々な生きを見て回った。
出口付近でお土産コーナーがあった。いつもなら素通りするのだが……。
“なぁ、兄ちゃん。お揃いのキーホルダー買おうよ”
いつもならそんなこと言うはずないのに。
“はぁ?男兄弟の俺達がお揃いなんか……”
“いーじゃん!兄ちゃんのめでたい日なんだから……ね?”
昔から可い弟。
長は俺より大きくなったけど、その懇願した時のウルウルした目ら変わらない。
弱いんだよな、その目されたら。
“……今日だけだからな”
その俺の言葉に春は両腕でガッツポーズをして喜んでいた。
さきに春は走ってお土産売り場に行った。
その背中は大きくて、小さい頃からずっと後ろをついて來たあの頃とはやっぱり全然違う。いや、大きくなっても甘えん坊さんは変わらないのかな……。
俺は後を追いかけた。
“これにしよう!”
二人で手に取ったのは違いのイルカのキーホルダー。
こういうのは彼とお揃いの方がテンションは上がる。でも、意外に弟とお揃いなのもテンションが上がるのかも……。
さっそく、スマホにキーホルダーをつけ二人で顔を合わせてニヤニヤした。
歩いて出口を抜けたあたりでお父さんから、メールが來た。
晩ご飯の指定場所と時間。
場所を確認すると焼屋みたいだ。
そこにお母さんと一緒に待っているらしい。
“やったー!焼焼”
やっぱりまだまだ子供だなと春を見て大人ぶっていたが、実は俺も焼大好きなので心の中でガッツポーズをしていた。
春には緒だけど。
“早く行こ!兄ちゃん”
“おう!”
先に走る春に負けじと俺は後を追った。
この焼は、俺達家族にとって最後の晩餐となってしまう。
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