《親のり人形は自らその糸を切ろうとしている》俺達が知る事故の詳細 ⑥
車が走り始めた。ライトが前の車を照らしている。俺も春も両親にお揃いで買ったキーホルダーを見せていた。
さっきの違和がサラッと消えるくらいの和やかな空間。そして車は高速道路のり口にった。
高速道路で揺れく車。
橫を見ると、春はスヤスヤ寢ていた。
さっき焼きを食べ過ぎたせいか俺はお腹が苦しくなりベルトをし外した。
春のが揺れ俺の肩に頭が乗った。その重さがおしく俺も頭が重なるように春の頭に軽く乗せた。
瞼がだんだんと重たくなっからだ。
何分、何時間揺られていたのだろう
ガッシャーン
いきなり、音とともに目が覚めた。
“あつっ……”
目の前に広がる炎。
まるで映畫のワンシーンを見てるかのようだ。
左にあったドアは衝撃で見る影も形もなくなっていた。
“兄ちゃん!逃げて”
ぶ聲がした。
聲をする方向を見るといきなり両を勢いよく押され俺は飛ばされた。
ドアがなかったため投げ出さられ、そのまま道路にが打ち付けられた。
痛い……
熱い……
“兄ちゃん!生きて!!”
うつ伏せの狀態で、顔をし上げた。
空高く燃え上がる炎。
窓からお母さんが見えた。
いや、影のように黒く誰かはわからないが、こちらを見てるようだった。
弾が落ちてきたかのように、ボンボンと音が響く。
“大丈夫ですか!?”
この発音と炎。周りの車は安全な場所に車を止め、何人か俺のところに駆けつけた。
“家族がまだ車の中に……”
その言葉だけかろうじて言うことが出來た。救助してくれた數人は燃え盛る炎を見て絶な顔をしていた。
“今はあなたのことが心配です。逃げましょう!!”
俺は擔がれその場から離れた。車や炎が、自分の意識が遠ざかっていく。
お父さん
お母さん
春
みんな、逃げてるよな……?
そんな微かな希は虛しく音を立てて崩れていった。病院で意識を取り戻したのは一週間後だった。
弁護士と名乗る男が立っていた。
優しく事の説明はされたが俺は上の空で、唯一家族は死んだ。それだけは理解できた。
意識を取り戻した後はが全くかない狀態だった。夢の中にいるみたいで、なにも考えたくなくて神的に病んでいた。
そして毎日弁護士が來てくれ今後のことについて々言われたが、“勝手にいいようにやってくれ”と言ってしまった。】
思い出してきた。
呼吸をするのがやっとだ。
「駿……お父さん達は怒ってるかな?俺だけ生き殘ったの」
「……」
「熱かっただろうな、苦しかっただろうなって思うとが痛くて」
事故の話をするのに、俺は何回も休憩を挾んだ。涙もずっと出ているし、話をしてから何時間も経過している。話せただけで奇跡だと思うくらい辛く苦しかった。
駿は橫で顔ひとつ変えずずっと相槌をしながら聞いていてくれた。
「ゆっくりでいいよ」
「無理ならやめていいよ」
何度も優しく言葉もかけてくれた。
それで安心してしずつ話すことはできた。
「律が無理なら昔のことは調べなくていいと思う。メリットよりデメリットの方が大きいと思う」
「わかってる。でも、きっと調べなくちゃいけない時期が來たんだと思う。調べてなにもなければなにもないでいいし」
「なにかあったら?」
「向き合うよ。家族のことは自分にも関係あると思っているから」
もし、自分が潰れるようになったとしてもそれが事実なら真摯に向き合う必要がある。
綺麗事かもしれないけどそれが生き殘った家族の使命だから。
- 連載中13 章
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