《親のり人形は自らその糸を切ろうとしている》俺達が知る事故の詳細 ⑨

いや、ありえないありえない。

自分の頭ではそう思っていても、微かに駿の言うことが本當ではないかと思ってしまう。

もし萬が一、山岳部の時の三人が今回の俺達の事故に関わってたら?関わる理由は?

わからない。考えてもなにも辻褄が合わない。

「律がもし気になるなら、調べてみようよ。調べてみてなにもなければ勘違いだったってなるし」

「もし……勘違いじゃなかったら?」

「その後の調べるが調べないかは俺達次第じゃない?」

俺はし興味本位で調べたいと思った。でも、調べて一なにが殘るのだろうと今頃だが深く考えてしまう。

今まで幸せだった家族の黒い部分が見えてくるかもしれない。そうなれば、家族に落膽するだろう。目に見えている、そんなこと。

でも調べることによって家族の本當の心理が見えてくるのであれば、それは生き殘った俺が知ってもいい最後の書だったとしたら。

調べる価値は出てくるはずだ。

「明日山下さんに會いに行く」

「俺、明日早く授業終わるから夕方に行こ」

俺はスマホを手に取り、電話で面會時間の予約をした。

……次の日の夕方……

初めてる留置所の面會室。ドラマでしか見たことない。いい場所ではないことは実際來てさらに実した。

一人二十分と制限され、なにを聞こうかなにを話そうか頭で考えた。

鈍い音がして、前を向くとアクリル板越しにドアが開くのが見えた。

し痩せた……じでもなく、全く変わらない山下さんが手錠をかけられたまま手を振った。スウェット姿なのは唯一の違和かな。

「おー、律君じゃない……てか、なんでお前も一緒にいるんだよ」

山下さんの笑顔が一瞬で恨みのこもった顔へと変貌した。

「過保護なパパみたいだな」

「お褒めのお言葉を頂きありがとうございます」

駿の嫌味な言葉に舌打ちをする。

「時間ないんで、単刀直に聞きます。この寫真で教えてしいんです。貴方達の関係。」

寫真を山下さんに見えるようにアクリル板越しにり付けて見せつけた。山下さんは寫真を睨みつけるように見て、パイプ椅子に深く腰掛けた。

「……山下さん、教えてください」

「前にも言ったが、俺達は山岳部で律君のお父さんと俺は実の兄だ」

「俺のお父さんとは?」

「兄貴が同期だったと聞いている」

「貴方と関係はなかったんですか?」

し驚いた顔をして、睨みつけたが

「そんな深い関係はない」

と言った。

「あの、もうひとりのこの男の人は?」

寫真に載っているのは確かに四人だ。

最後の四人目は俺達は見たことがなかった。

「そいつは俺の同期だ」

「今連絡は取ってるんですか?」

「いや……」

山下さんらし俯き、親指の爪を噛み始めた。張の表れだろうか?が上下に揺れ始めた。ここでは見えないがたぶん貧乏ゆすりをしているのだろう。

「この人は誰なんですか?」

山下さんに詰め寄ると、警察から面會時間終了の言葉が発せられた。

「あー……時間だって」

よっこらしょっとわざとらしく聲を出し、ゆっくりと立ち上がった。

「山下さん、この人は誰なんですか!!」

駿は背中を見せる山下さんにもう一度大きな聲で詰め寄った。

ふと振り返りボソボソっと話した。

「あいつは死んだ。……気になるなら調べろよ。兄貴がなんであいつを殺したのかを」

ニヤッと笑い、二度と振り返ることはなかった。

改めて読んでいただき本當にありがとうございます!

謝しています。

PVを見てるとすごく嬉しい気分になります。

もしよければ次に繋げれるよう、想、レビュー、いいねを頂けると嬉しいです。

我儘ではありますがよろしくお願いします

    人が読んでいる<親の操り人形は自らその糸を切ろうとしている>
      クローズメッセージ
      あなたも好きかも
      以下のインストール済みアプリから「楽しむ小説」にアクセスできます
      サインアップのための5800コイン、毎日580コイン。
      最もホットな小説を時間内に更新してください! プッシュして読むために購読してください! 大規模な図書館からの正確な推薦!
      2 次にタップします【ホーム画面に追加】
      1クリックしてください