《親のり人形は自らその糸を切ろうとしている》俺達は探す、死んだ男の正 ①
寫真に寫るもうひとりの男は山下さんの同期で亡くなったと言う。
山下さんの兄……即ち、俺のお父さんが殺したと言っていた。俺のお父さんが人殺しをするわけがない。でも……やっぱり山下さんが噓をついてるようには見えない。
「もうひとりの人が亡くなったって言うなら、もう行く當ては駿のお父さんしかいないじゃん」
「……」
「駿?」
「え?」
「いや、だから。聞く人いないから駿のお父さんに聞くしかないかなぁて思って」
「あー……あいつは異常だから聞いても意味ないよ。俺達で地道に探した方が効率いいと思うよ」
さっき上の空だったよな。
だってそうだよな。山下さんに會ってから今まで、駿は寫真にが開くくらい見つめていたからだ。そんなに見つめてなにかわかるのかなと疑問に思うくらい。
「とりあえず、一回帰ろうか。今日も疲れちゃった。駿は明日學校だよな」
俺は慣れた手つきで車椅子のタイヤを回して前に進んだ。とりあえず気を落ち著かせたい、頭の中を整理したい。そればかり思っていた。帰りたい気持ちが強くなり、漕ぐタイヤも速くなる。
いつもなら後ろで駿の歩く音が聞こえてくるのだが、その音が聞こえてこない。そして、後ろにいる気配もない。
「駿?」
車椅子を止め、後ろを振り向くと駿はさっきいた場所からいておらず、駿も後ろを振り返っていた。
駿の後ろには……確かに人は數名いてるが変わった様子はない。
俺は駿のもとに近づき腰を軽く叩いた。
「どうした?」
顔を覗き込むと驚いたような顔で俺を見た。いや、驚いてるというか恐怖に満ちた目だ。
「……顔真っ青だけど……」
その駿の顔に俺も驚いてしまった。
「あ、いや。……大丈夫。疲れたみたい」
駿は口元に手を抑え、早歩きで俺の橫を通り過ぎた。あの顔は絶対なんかあったはずだ。でもなにも言ってこない。こういう大事な時になにも言ってくれないのは悲しいものがある。
駿は駿なりに々考えてるとは思うけど。
駿はいきなり止まり、俺が橫に行くと今度は俺の車椅子の速度に合わせて歩いてくれた。
「なぁ、律。明日どっかに出かける?」
「いや、明日は仕事に専念するかなぁ。なんで?」
「どっか出かけるならちゃんと連絡してね」
「……」
「お願いだから」
いつも言われる過保護な発言。その発言は珍しいモノではないことは、俺が一番よくわかっている。いつもならわかった、わかったと俺は軽く流すのだが今回は違う。
なにか重みのあるような言い方。
「ちゃんと連絡するよ」
俺が駿の目を見て頷くと、駿は先ほどと違ってらかい顔をして同じように頷いた。
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