《親のり人形は自らその糸を切ろうとしている》俺達は探す、死んだ男の正

借りた部屋はニ、三年使われていないため、埃まみれだった。

とりあえず大まかにホコリを取り、掃除機で床をきれいにした。

気にならない程度まで綺麗にはなった。

一つの大部屋にカーテンで仕切られた律と春くんの部屋。駄目だとは思っていてもやっぱり気になる。興味本位で律の部屋を覗いた。

覗くと目の前には大きな本棚が目にった。

「全部水族館の本じゃん」

俺よりもし高い本棚。天井から足元まで本を一冊ずつ背表紙を見た。

そして適當に一冊手に取りページを開くと、何回も読んだ形跡があった。本當に好きだったんだと銘した。

そう言えば、俺が最初にもらったアクセサリーもイルカだったな。

……弟の春くんとお揃いでイルカのキーホルダー買ったって言ってたな。

“たまたまだけど、俺の弟も春って言って、駿とは漢字が違うだけなんだ。だから変な縁をじて……”

律が事故の話をする時、照れくさそうにそう話してたっけ。

縁をじたのは律だけじゃない、俺もだ。

「春くん、この部屋をお借りします。大事に使わせていただきます」

思いを込めながら、俺は部屋に一禮をした。

部屋にあった椅子に座り、コピーしてきた新聞を機の上に広げた。

【山岳部 ○○山下見で事故 顧問教論一人死亡】

大きな見出しだ。大きな事故だったのだろう。新聞の文字を小聲で読んでいく。

「今回の登山ルートが難しく、下見として教論四人が登山した」

この四人はたぶん寫真に寫っている四人だろう。

「山頂付近で一度寫真を撮り、下山中に一人の教論が落した。もう一人の教論が手を差しべ、一度は手を摑むも風が強く霧が濃かったため離してしまった……」

俺は山を登ったことはないが、ドラマや映畫ではよく見たことがある。落すれば大は地上へを打って亡くなる……というありふれたストーリー。まぁそれが現実的かって言われれば難しいが。

「亡くなったのは、夏焼あきら(24歳)……なつやき……」

待て待て待て。俺はもう一度目を見開いて記事を読んだ。

夏焼ってあの図書館司書と苗字が一緒じゃないか。

たまたま……いや、たまたまなのか?あんな珍しい苗字。

「これは、どう考えたらいいんだ?」

今、なにも繋がらなかった點が一つずつ繋がろうとしている。しかしまだ確信がないためその繋がりもモヤっとしたものだ。

山下さんの同期は夏焼さんだったのか。

そう言えば言っていたな、山下さんが同期の人を殺したのは律のお父さんだって。

落した時手を差しべたのが、律のお父さんだったら……そう思うと辻褄が合うような気がした。

その差しべた手は自然界に負けて離されたのか、もしくはワザと離したのか……

「いや、まさかな」

ワザと離したとなれば、それは立派な殺人者だ……。

俺は律のお父さんが今回の黒幕ではないかと疑い始めていた。

改めて読んでいただき本當にありがとうございます!

謝しています。

PVを見てるとすごく嬉しい気分になります。

もしよければ次に繋げれるよう、想、レビュー、いいねを頂けると嬉しいです。

我儘ではありますがよろしくお願いします

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