《親のり人形は自らその糸を切ろうとしている》俺達は一からスタートする ①

と言ってもだ……。

どこから手を出したらいいものか。

ある程度は新聞から報で手にったが、それ以上の報が手にらない。

「あ……」

俺は思い出したかのように、聲を出した。

「そう言えばお父さんの書斎に仕事の資料をまとめてるって言ってた。昔のものがあるかはわからないけど……」

「今は手掛かりないからなぁ、一緒に行こうか。書斎に」

「一緒?」

嫌な予がして、駿を見るとジェスチャーでお姫様抱っこをしていた。

「いや、だから嫌だって」

「でもさすがに、人のお父様の部屋に勝手にるのはなぁ」

「……」

俺と春の部屋には何も気にせずったのに……と突っ込みたくなった。

「本當に嫌!本當に嫌!ぎゃー!!!」

「まだなんもしてねぇって」

駿の肩に手を回し、駿は右手を俺の腰あたりに左手は太ももの下にセットした狀態だった。

「無理無理無理!!!」

「よいしょ」

が浮くと、俺は最大限にんだ。落ちないように俺は必死に駿の首元にしがみついた。

「……細すぎて頼りない……」

「は?細いのは律もだろ。さ、行くよ」

もっと筋マッチョならを寄せてお姫様抱っこされてもいいかなぁと思うがなんかこう……もやしに抱っこされてるみたいで……。ひょろい。

出來るだけ前も下も上も見ず、駿の元ばかり見ていた。階段を登るとが揺れて

恐怖が増した……。

こえぇえぇ!!!早く下ろしてくれ!!

「ここ?」

揺れがピタっと止まったので、顔を上げるとお父さんの書斎のドアの前にいた。

「あ、ここ」

「じゃ、るわ」

駿がドアノブを肘で開けようとすると、カチャカチャと音はするが開かない。

俺を階段のとこに下ろしてくれ、俺は段差のところに腰をかけた。

駿はもう一度ドアノブを持ちかしたが、ドアはビクともしない。

「鍵は?」

「わからない……」

「でも閉まってる……」

「基本的に俺の家はみんな鍵空けっぱだったから」

また行き詰まったっていうことなのだろうか?せっかくなにか報が手にりそうだったのに。

でもお父さんはいつから部屋に鍵をかけていたのだろう。

「鍵屋さんに頼んでみる?」

「そう……だな。とりあえず開けてもらおうか」

駿はおれの隣に座り、スマホで検索をかけていた。大スマホで調べると上のほうに専門の高い會社が出てくる。でも俺達は鍵屋なんて利用したことはないし、上位に來た會社がいいか悪いかなんてわからない。

「一回、兄さんに聞いてみていいかな?」

「一ノ瀬先生?」

「うん、なんか知ってるかもしれないし」

お読みいただきありがとうございます。

今日から21時スタートになります。

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