《親のり人形は自らその糸を切ろうとしている》本當は弱い俺達 ⑥

「どういうことですか?」

被害者が律の知ってる人?

律を見るが、首を橫に振っている。

「律君じゃない。橫の君だよ」

「俺ですか?」

南純一?そんな名前の知り合いなんか知らない……。

「當たり前だ。君達の家族は家族という名前に縛られただけで崩壊していたんだから。その中で唯一君達家族のことを思っていたのが南純一。きみのおじいちゃんなんだよ」

「……俺の……おじいちゃん?」

「會ったこともないだろ?君のおじい様は違う家で住んでいたからな」

確かに俺の家族は誰が本當の家族で誰が他人かわからないくらいに顔を合わせたことがなかった。だからおじいちゃん、おばあちゃんの存在も知らなかった。

「翔が家を飛び出して真っ先におじい様の家に助けを求めたんだ。そしておじい様は俺を求めてきた。他の孫を助けたいって言って。そして、あの事故が起きた」

「待って……それじゃ……」

「僕はあの事故は君のお父さんが関わっていると思っている」

まさか、あの家の事を知ってる人がいたのか。その話が本當ならおじいちゃんは俺達を助けるためにを削ってくれていたのか。

顔も名前も知らない……でも當たり前のように人間の心がある俺のおじいちゃん。もう會えないけど……。

「君達が調べた範囲でいい。何故この事故を調べたいのか僕に教えてくれないか」

俺達は佐藤さんを信頼して、一つずつ丁寧に調べたことを伝えた。

鍵田さんが「世間は狹いですね」って言ってたように本當に世間は狹い、そうじた。

そしてその世間の狹さは時にはメリットがあることも知った。

事故のことを知ってなにになるか?

誰かを訴えたり、刑務所にれたい。そんなことではない。

亡くなった人がどんな思いで最後を迎えたのか。本當の真実が知りたい。

それが大切な人なら尚更。

「教えてくれてありがとう、とりあえず俺の方でも調べれる範囲で調べておくよ」

「あの、もし事故のことわかったとしてももう訴えたりはしたくないんです」

「律……」

「真実だけ、真実だけわかればいいんです。よろしくお願いします」

律は佐藤さんに深々頭を下げた。

「……君は事故で足がかなくなった。真実を知ってもし過失があればその人から謝料を取れるかもしれないが……。君の人生はそれでいいのか?」

「いいのかと言われれば、よくはないことはわかっています。でも過去は変えれないしお金が取れても家族は返ってきません。きっと後悔はこれからも殘るでしょう。でも今俺が知りたいのは家族が最後に殘した思いだけです。それだけで大丈夫です」

律は噓をついている。たぶん家族を失った恨み、後悔はなからずもあると思う。

でも、それ以上に家族が好きで最後になにが出來るのかを律なりに答えを見つけてるのかもしれない。

その思いは俺でもわからない律だけの思いだ。

改めて読んでいただき本當にありがとうございます!

謝しています。

PVを見てるとすごく嬉しい気分になります。

もしよければ次に繋げれるよう、想、レビュー、いいねを頂けると嬉しいです。

我儘ではありますがよろしくお願いします

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