《反逆者として王國で処刑された隠れ最強騎士〜心優しき悪役皇様のために蘇り、人生難易度ベリーハードな帝國ルートで覇道を歩む彼を幸せにする!〜【書籍化&コミカライズ決定!】》【106話】魔師たちとガヤ擔當二人

本作品の発売がオーバーラップ文庫にて2023年2月25日に決まりました!

本當にありがとうございます!

仮設拠點に置かれた一つのテントにると、中には複數の人がいた。ペトラ曰く、今回指揮を取る者たちとのことなのだが、その中には、俺の顔見知りも混じっていた。

その中の一人の首っこを俺は摑む。

「おい」

「うひっ……って、アルかよ」

「スティアーノ、お前は所屬が違った気がするんだが、一般兵部門所屬のお前がどうしてここにいる?」

彼は魔導部門の所屬ではない。

ましてや、騎乗が得意なわけでもないので、騎竜に乗ることも、馬に乗ることもない。

一般的な歩兵である。

ペトラを始めとした魔を使える者たちで構されていると聞いていたのに、早速予想を裏切ってくる展開に頭を抱えてしまった。

「なんて顔してやがる。別に本職サボってるわけじゃないぜ。ペトラに呼び出されたんだよ。どうせ、暇なんだから、手伝いなさいってさ」

ペトラなら言いそうだ。

スティアーノも俺と同じ、そう考えると責める気にはなれなくなった。

「ひょっとして、アルもペトラに呼び出された口か?」

「ああ、まあな」

「そっか……てか、アルは俺と違ってメチャクチャ忙しいだろ。よく、來る気になったよな」

「勝手に決められてたんだよ……本意じゃない」

最近は仕事量も良心的なものになっていたから、普段通りの業務をこなして、それで終わりだったのだ。それなのに、こんなことに駆り出されて……何もかもを計畫臺無しである。

スティアーノの憐れむような視線が刺さる。

「苦労してんだな……ドンマイ」

「言うな、余計に虛しい」

向こうに殘してきた仕事は、いずれやらなければならない。

明日は帰れなくなるのだろうなと思うと、気分が重くなってきた。

そんな鬱な気分でいる俺のところに、また別の人が寄ってくる。

「あっ! アルディアさんだ!」

またもや所屬外の人だ。

「ブラッティさん……騎竜兵の貴がどうしてここに?」

「ふふん! 実はですね、今日は私の定休日なんです! 観ついでに、謎の傭兵団とか見てみたくなって。混ざりに來ました♪」

こっちはもう仕事ですらない……。

逆に、休みの日にまでこんなことに嬉々として參加するのを褒めたいくらいである。

外に騎竜はいなかったから、本當に息抜きとかの目的で來たのだろう。この行力は俺には真似することは出來ないものだ。

「そういやさ。ブラッティは、魔師の中に仲のいい友達がいたんだったよな」

スティアーノの問いかけに、ブラッティは嬉しそうに首を振る。

「そうそう! それ繋がりで私もどうか〜って、そんなじでお邪魔してるんです。あっ! アルディアさんはあの子と會ったことなかったですよね。紹介しますんで、々お待ちくださ〜い!」

ブラッティはテントの奧へとっていく。

というか、いつの間にかスティアーノとブラッティが仲良くなっている。

この二人の接點はこれまでないように思えたが。

「いつから、仲良いんだ?」

スティアーノにその話を振ると、ヘラヘラと笑いながら髪を掻く。

「ん〜、ついさっき初めて話したわ。だから、ほぼ初対面だ」

「対人スキル高いな」

「おう! ……あとなんか、ミアみたいに明るいから話しやすかったんだよなぁ」

確かにブラッティには、裏表があまりないように思える。

誰に対しても、愚直に何でも言ってしまうタイプ……スティアーノとの親和も高いってことか。

そんなことを考えていると、ブラッティがテントの奧から戻ってくる。

「お待たせしました〜」

ブラッティの後方には、青髪のと赤髪の男がいた。

特に青髪のの方は印象的だ。

右頬に刺青がっている。

「紹介するね。こっちが、私の……昔馴染み? の、コーネリア」

バーンと聞こえもしない音が出そうなくらいに明るい笑顔を浮かべたブラッティは、手をヒラヒラとかしながら、青髪のの方に注目が向かうような仕草を取る。

「コーネリアです。元帝國軍魔師団所屬でした。よろしくお願いします」

「アルディアです。こちらこそよろしくお願いします」

最初に話してみた印象は、かなり落ち著いているようなじであった。刺青があったから、もう格が厳しかったりするのだろうかと思っていたが、そんなこともない。

というか、挨拶を済ませるとブラッティの制止も聞かぬまま、テントの奧へと引っ込んでしまった。

とてもミステリアス……。

苦笑いを浮かべながらも、ブラッティは場を和ませるような緩い雰囲気を醸し出す。

「……あ、コーネリアはね。何考えてるか分かんない子なんだ!」

友達にそういうこと普通言わないだろ……。

本當にブラッティは正直者である。

友関係は、なんとなく読めないものだ。同じような格の人と連んでいるというわけではなさそうなのが、その一因だろう。

次に赤髪の男の方が控えめに前へと出てくる。

「えっと、レーヴァルです。フィルノーツ士學校から參りました! アルディアさんのことは、んなところで聞いています! よろしくお願いします」

「レーヴァルは、魔導部門期待の新星! ……らしいよ♪」

「あはは、そんなことないですよ」

「私も詳しくは知らないけど」

「あ、はは……」

レーヴァルは苦笑いを浮かべながら、ペコペコと會釈を繰り返す。これまたブラッティとはタイプが違うじの格だ。

「アルディアです。レーヴァルさんよろしくお願いします」

「は、アルディアさんと握手……栄です!」

手を差し出すと、激したように喜ぶレーヴァル。

握られた手はブンブンと上下に振られた。

そんなに喜ばれる要素が俺のどこにあるのだろうか?

そんな顔をしていたのを見かしたのか、ブラッティが俺の背を強く叩く。

「アルディアさん、もしかして知らないんですか?」

「はい? なんですか、急に」

「フィルノーツ士學校を卒業してすぐに、ヴァルトルーネ様の専屬騎士に抜擢された伝説の卒業生! ……って、フィルノーツ士學校で話題になってるそうですよ」

ブラッティはさも、博識であるかのように語る。

最後に又聞きしたというところを付け加えなければ、完璧な解説だった。

しかし、そんな噂があるのか。

レーヴァルに視線を向けると、ブラッティの話を裏付けるかのように自慢気に笑う。

「その通りです! アルディアさんは、フィルノーツ士學校の英雄的存在。なんたって、平民から帝國の皇が専屬騎士を選ぶなんて、これまでに例のないことなんですから」

こんなに賞賛される謂れはない。

レーヴァルの俺に対する好度は異様に高く、反応に困ってしまった。

2023年2月25日にオーバーラップ文庫より『反逆者として王國で処刑された隠れ最強騎士1 蘇った真の実力者は帝國ルートで英雄となる』のタイトルで本作品が発売予定です!

各種サイトにて予約も開始しておりますので、よろしくお願い致します。

またコミカライズ企畫も進行中ですので、そちらも楽しみにしていただければと思います。

↓書籍報の確認は、下記のURLよりお願いします↓

https://www.hanmoto.com/bd/isbn/9784824004109

因みに書影は公開されておりませんが、ゲーマーズ様やメロンブックス様の方でヴァルトルーネの立ち絵イラストや特典イラストのサンプルが公開されていますので、イラストが気になる方はそちらからご確認お願いします。

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