《反逆者として王國で処刑された隠れ最強騎士〜心優しき悪役皇様のために蘇り、人生難易度ベリーハードな帝國ルートで覇道を歩む彼を幸せにする!〜【書籍化&コミカライズ決定!】》【109話】作戦開始

『こちら、レーヴァル隊。下部地下水道への突準備完了しました。いつでも、行けます』

『コーネリア隊、目標地點到達。指示を待ちます』

魔道から聞こえてくるのは、別の場所で作戦に臨んでいるレーヴァルとコーネリアの聲であった。

そして、俺たちは今、ノクトの町の上部地下水道の前にいた。

鉄柵の扉に施錠がさせられているが、事前に鍵も手済み。突準備はこちらも整っている。

魔道を手に持ちながら、ペトラが扉の施錠を外す。

「こちらペトラ隊、突準備が整ったわ。今から作戦を始める。同時刻、レーヴァル隊、及びコーネリア隊も、作戦行に移りなさい!」

大人數での作戦。

しかしながら、大きな音はほとんど立たない。

ペトラを先頭に、俺たちは上部地下水道の部へと踏み込んだ。

地下水道の部はかなり暗い。

で周囲を照らしてなければ、何も見えなかったことだろう。

「……今のところは、何もないわね」

地下水道の奧へと進んで行くが、今のところは不審なことは起きていない。加えて、水道の道が一直線であるため、迷うこともない。

「でも、を潛めるんなら、丁度いい場所だよな」

スティアーノは呟きながら、緩やかに流れる地下水に視線を落とした。

「そうね。けど……私はこんな場所にを潛めたくはないわ……」

「まあ、臭ぇよな」

「ええ、鼻が曲がりそうだもの」

清潔な場所ではない。

ノクトの住人たちの生活排水が一挙に集まるのがこの地下水道。故に流れている水からは生臭さにも似た異臭が漂ってくる。

そして、通路部にも、その香りが充満している。慣れていればなんてことなくなるんだろうが、一般的な人がここに長時間滯在したら、間違いなく調不良を起こす。

それくらいにキツい臭いである。

ペトラに次いで進んでいる魔導部門の兵たちは、ほぼ全員が口元を分厚い布で覆い、その激臭をなんとかしようと必死だ。

しかし、いくら対策しようともこればかりは完全には防ぎきれない。

「制服に臭いが染み付いたらエピカさんに新品を用意して貰わないと……」

愚癡をこぼしながらも、ペトラはどんどんと奧へと進む。

地下水道に充満する激臭に四苦八苦しながら、俺たちはやっと地下水道にある開けた場所に辿り著くことが出來た。

「広いな」

「手分けして探した方が良さそうね。この部隊を更に三分割しましょう」

「分かれるのはいいが、分擔はどうする?」

「そうね……まだ経験の淺い士學校上がりの子も多いから、この付近を彼らに擔當して貰いましょう。隨伴にベテランの人を付ければ、丁度いいでしょ」

ということで、新兵の多くは上部地下水道のり口に通じている場所付近の捜索をすることに。

ペトラや俺含め、特設新鋭軍の中でそれなりに経験を積んだ者たちで更に奧の方へと進んで行くことになった。

それで、肝心の部隊分けだが、

「なぁ……これは流石におかしくね?」

「丁度いいじゃない。スティアーノ、アンタ活躍したかったんでしょ。これで傭兵団を一網打盡にしたら勲章授與されるレベルよ」

「いや、でもさ……流石に人數比率が偏り過ぎてるって」

ペトラの獨斷により、俺、ペトラ、スティアーノの三人だけで編される超鋭な部隊が完した。

◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇

『反逆者として王國で処刑された隠れ最強騎士1 蘇った真の実力者は帝國ルートで英雄となる』

が2023年2月25日にオーバーラップ文庫より発売します!

特典には各種SS、アクリルフィギュアやタペストリーなどが用意されています。

書籍版のご予約もよろしくお願いします!

またコミカライズ企畫も進行しておりますので、そちらも期待してお待ち頂けると嬉しいです!

◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇

    人が読んでいる<反逆者として王國で処刑された隠れ最強騎士〜心優しき悪役皇女様のために蘇り、人生難易度ベリーハードな帝國ルートで覇道を歩む彼女を幸せにする!〜【書籍化&コミカライズ決定!】>
      クローズメッセージ
      あなたも好きかも
      以下のインストール済みアプリから「楽しむ小説」にアクセスできます
      サインアップのための5800コイン、毎日580コイン。
      最もホットな小説を時間内に更新してください! プッシュして読むために購読してください! 大規模な図書館からの正確な推薦!
      2 次にタップします【ホーム画面に追加】
      1クリックしてください