《12ハロンの閑話道【書籍化】》思わぬ波及(1)
20NN年末の有馬記念を最後としてサタンマルッコは競爭生活を引退した。
激走の影響で見送られていた引退式は翌年二月に羽賀で行われ、キャパシティを大幅に超過する盛況ぶりに急遽複數日に渡って引退式が開催されるなど、引退式とは何ぞやという本的な部分に目を瞑ればファン心理に寄り添った見事な対応がとられ、マルッコはターフを去った。
今後は種牡馬として活躍が予定されていたが、本格的な種牡馬生活は來シーズン以降とされた。
マルッコはとにかく存在の巨大な馬である。それはターフの外であればくるしい容姿と話題に事欠かない陣営の様子。ターフの中であれば破滅的なハイスピードレースの第一人者でありレースを牽引するペースメーカー、そして大本命として。
それが消えた影響は関係各所で広がっていた。
一番大きい所だと、所屬していた須田廄舎であろう。
「ひぃぃぃん。ひぃぃぃん」
「あーはいはい。わかったから。わかったからダイスケ」
ダイランドウ。一等の寂しがりやで廄務員の姿が見えなくなるだけで鳴く緒不安定さを抱えていた。それがマルッコがやってきたことによって改善し、神の安定からレースぶりまでが変わり、今や國どころか世界でも並ぶ者のない短距離絶対王者である。秋のレースで土こそついているが、その実力を疑うものは最早存在しない。しなかったのだが。
擔當廄務員大河原はひんひん泣きついてくる擔當馬の鼻先をでてあやしながら、今日何度目かとも知れぬため息を吐いた。
「マルッコがいてくれれば……」
そう。マルッコがやってきたことによって改善した神は、マルッコが居なくなったことによって當たり前のように不安定さを取り戻した。
「おまえもよー。一時は栗の馬ならなんでもいいってじだったじゃねえか」
基本的にマルッコとセットで調教や輸送を行うことの多かったダイランドウだが、マルッコのスケジュールが合わないときは當然一頭だけで活することもあった。そういう時には栗の馬を一緒にしてやると落ち著いている様子だったので、栗の馬であれば実はなんでもいいんじゃないかと須田や大河原は考えていたのだが、ここにきてそれが全くの間違いであったことが分かってきたのだ。
「マルシェーもさあ、そんなにつれなくしないでくれよ」
隣の馬房でもしゃもしゃと我関せずを貫く栗の馬の額をむが、聞く耳持たずといった態度で咀嚼が続く。
ダイランドウが恐る恐る馬房から顔を寄せるが、マルシェーの鼻息一つでビクリと首を引っ込めてしまった。こんな調子でに関わらずどの馬とも上手くいっておらず、そのことが児退行をより加速させているようであった。
要するに。
マルッコが居た時期はマルッコが居たから落ち著いていただけで、居なくなった今は居なくなったから落ち著かなくなってしまったという話だった。絶的だ。何しろマルッコは既に引退しているから廄舎に戻ってくることは絶対にないのだから。
そんな訳なので、年明け初戦の高松宮杯もレースに全く集中しておらず、びっくりするほどの大敗で、昨年の敗戦に続きファンの間では限界説も囁かれている程だった。
世話をしている大河原の見立てとしては全くそんなことはなく、むしろ走りだけなら輸送の多かった去年よりも冬の間しっかり休みを取って使うレースも國の今の方がよほど良いとじるほどだ。
「はー。どうしたものか」
「おいガワラ。何暗い顔してんだ」
「あ、センセイ」
「どーせダイスケをこれからどうしようって事でも考えてたんだろう」
「何か考えがあるんです?」
「まーそらこれだけ時間があったから々考えたわな」
そんな大河原とダイランドウの元へ調教師の須田が顔を出した。
慣れた手つきでダイランドウをおちょくりつつ、言葉を続ける。
「もういっそのことフランス行っちまおう、ってことになったんだわ」
「はあ?!」
マルッコが居ないんだったら、マルッコが居る所へ行けばいいじゃない。
マルッコは今羽賀に居ない。フランスはロンデリー牧場。海外滯在中に利用していた牧場で繋養されているのだ。
そしてもう一頭。マルッコの不在によって思わぬ影響をけた馬が居たのである。
栗ならなんでもいいわけではなかったダイスケくん
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