《【書籍化決定】公衆の面前で婚約破棄された、無想な行き遅れお局令嬢は、実務能力を買われて冷徹宰相様のお飾り妻になります。~契約結婚に不満はございません。~》新種の芋を食します。
「前伯爵とご夫人はおられないのか?」
ペフェルティ本邸到著後に歓談していると、ふとイースティリア様がそう問いかけた。
「父上と母上は、最近は易街の別邸にずっといるよ〜。オッポーも、最近はあっちにいることが多いねぇ〜?」
「ボンボリーノがちっとも行かないからじゃないのぉ〜! 本當ならオッポーくんに領地経営を任せるつもりだったのにぃ〜!」
「あはは、土いじりって商売より楽しかったんだよね〜。仕方ないねぇ〜」
二人の會話から推測するに、どうやら領地経営を任せるつもりだった家令のキッポーの兄、オッポーが前伯爵について商売を學んでいるようだ。
「しは覚えようっていう気ないのぉ〜? 今、お義父様が引き継いでるのは、うちの実家との共同事業よぉ〜?」
「どうしても苦手だったからねぇ〜。それに、普段の仕事は任せておいて大丈夫じゃないかなぁ〜?」
ふわふわした會話だけれど、どうやら任せているのは経営ではなく実務面の話なのだろう。
アレリラが擔う筈だった部分を、オッポーが押し付けられている形のようだ。
「それにぃ〜、多分両親もアーハのご両親も、アレリラと顔を合わせるのが気まずいんじゃないかなぁ〜?」
ボンボリーノがふと付け加えた一言に、イースティリア様は納得なさったようだった。
「それは、そうかもしれんな」
「本當なら、一番気まずくなるのはボンボリーノとアタシのはずなんですけどねぇ〜!」
「間違いない!」
いつも通りに二人が笑い合う。
しかし実際、ボンボリーノの獨斷で起こった婚約破棄のせいで一番被害を被ったのは、前伯爵夫妻よりもアーハの父母だろうとアレリラは思っていた。
易街そのものはペフェルティ領に元々存在していたが、北からの販路を確立してさらに発展させたのが、男爵位にある彼の父である。
その自分の娘が世話になっていた伯爵家の縁談を壊し、懇意にしていた子爵家との仲に亀裂をれた、と聞いた瞬間の心労は察するに余りある。
「まぁ、手紙出したら普通に會えるんじゃないかな〜?」
「マイルミーズ湖にどっちも呼ぶのぉ〜?」
「ウェグムンド侯爵が會いたがってたって言ったら、四人で飛んでくると思うよぉ〜!」
今のペフェルティ伯爵家とコルコツォ男爵家の仲が、それなりに上手くいっているのならそれに越したことはないのだけれど、當の二人にはそうした罪悪はあまりないようだった。
「あ、そういえばさ〜。この間、新しい作の種を貰ったんだよね〜!」
アレリラが易街にいるらしい人々に思いを馳せていると、四人の心には微塵も興味がなさそうなボンボリーノが、ポン、と手を叩く。
「痩せた土地でも育つ作らしいんだけど、うちの土地に植えたらすごくモリモリ育つんだよ〜!」
「新品種か?」
イースティリア様が興味を持たれたので、アレリラもボンボリーノの顔を見る。
「見たことないヤツだったから、多分そうじゃないかなぁ〜と思ってます! そのままだと固くて食べれないんですけど、蒸すと味しいんですよ〜! 今作らせてます!」
と、ボンボリーノが窓の外を指差すので目を向けると、外の石窯で炭火を炊いている使用人の姿が見えた。
「ペフェルティ伯爵が、先ほど収穫していたものですか?」
「そうだよ〜!」
するとしばらくして、それが応接間に持って來られる。
非常に珍妙な見た目をしており、アレリラは微かに眉をひそめた。
「紫の……これは菜ですか?」
焼いた茄子(ナス)にし似ているが、明らかに違うものだ。
湯気が立っており、炭の香りに混じって嗅いだことがあるようなないような、不思議な香りがする。
「っこにつくものではあるねぇ〜。割ってくれる〜?」
ボンボリーノが侍に告げると、彼は頷いてミトンをつけた手で焼けたそれを持ち、半分に割った。
すると、鮮やかな黃金のもっちりとした中が姿を見せ、不思議な香りが増す。
「これは……」
「芋、か?」
「そうですよぉ〜!」
アレリラとイースティリア様が聲をらすと、ボンボリーノがえっへんとを逸らす。
「甘藷(スウィートポテト)です!」
「甘い、のですか?」
「聞いたことはある。確か帝國西部で十數年前から栽培されているものだ。大公國よりもさらに西から伝わったと言われているな」
「ポテト、というと、東部の馬鈴薯(ジャガイモ)と似たものでしょうか?」
あれも痩せた土地でよく育つと言われる芋である。
あちらが丸で茶いものであるのに対し、こちらは細長く中と外がさらに鮮やかな合いをしているという違いはあるが。
「おそらくはな」
「ふふ、アレリラちゃん、これってお菓子にもなるのよぉ〜! でも、今はそのまま食べてみてぇ〜!」
ーーーお菓子?
芋が砂糖などの甘味と合うのだろうか。
そんな疑問を覚えながら、アレリラが取り分けられたそれをフォークで口に運ぶと。
「……甘い……」
粘り気のある口りで、腹持ちも良さそうなそれは、予想していたジャガイモの味ともまた違った。
煮たものを調味料なしでそのまま食べるとパサつきのほうが勝るそれと違い、瑞々しい上に味もしっかりしていた。
「これは……素晴らしいな。収穫量も多いと言っていたな?」
「そうですねぇ〜!」
どうやらイースティリア様は頭を仕事に切り替えたようで、そこからボンボリーノを質問攻めにした。
「水気がない方が……?」
「そうですねぇ〜、甘くなりますねぇ。栽培方法としては、トマトなんかと近いのかなぁ〜?」
質問を全て終えたのか、ジッと考えごとをしていたイースティリア様は、再度顔を上げた時、何か確信を持ったような目ので、ボンボリーノに問いかける。
「これを、どなたから?」
するとその質問に、ボンボリーノはあっけらかんと答えた。
「西に領地を持っている、タイア子爵からいただいたんですよぉ〜!」
相変わらず人脈チートのボンボリーノ先生、ここでも妙な繋がりを持っていますの回。
アレリラの祖父だとも、元王族だとも確実に知らないだろうに、どこで知り合ったんだ? と思われた方は、ブックマークやいいね、↓の⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎評価等、どうぞよろしくお願い致しますー!
【書籍化決定】拾ったギャルをお世話したら、〇フレになったんだが。
ある日、吉永海斗(よしながかいと)はバイトを終えて家に帰ると。 一人暮らしをしているアパートに、ずぶ濡れのギャルがうずくまっていた。 なんとその子は、同じ高校に通っている1年生にして、トップカーストの中でも上位の超勝ち組。 清坂純夏(きよさかすみか)だった。 見るに見兼ねた海斗は、純夏を家に上げて獻身的に面倒を見る。 一人暮らしかつ優しい海斗に、純夏はとんでもない関係を持ち掛けた──。
8 139《書籍化&コミカライズ》神を【神様ガチャ】で生み出し放題 ~実家を追放されたので、領主として気ままに辺境スローライフします~
KADOKAWAの『電撃の新文蕓』より書籍化されました。2巻が2022年5月17日に刊行予定です!コミカライズも決定しました。 この世界では、18歳になると誰もが創造神から【スキル】を與えられる。 僕は王宮テイマー、オースティン伯爵家の次期當主として期待されていた。だが、與えられたのは【神様ガチャ】という100萬ゴールドを課金しないとモンスターを召喚できない外れスキルだった。 「アルト、お前のような外れスキル持ちのクズは、我が家には必要ない。追放だ!」 「ヒャッハー! オレっちのスキル【ドラゴン・テイマー】の方が、よっぽど跡取りにふさわしいぜ」 僕は父さんと弟に口汚く罵られて、辺境の土地に追放された。 僕は全財産をかけてガチャを回したが、召喚されたのは、女神だと名乗る殘念な美少女ルディアだった。 最初はがっかりした僕だったが、ルディアは農作物を豊かに実らせる豊穣の力を持っていた。 さらに、ルディアから毎日與えられるログインボーナスで、僕は神々や神獣を召喚することができた。彼らの力を継承して、僕は次々に神がかったスキルを獲得する。 そして、辺境を王都よりも豊かな世界一の領地へと発展させていく。 ◇ 一方でアルトを追放したオースティン伯爵家には破滅が待ち受けていた。 アルトを追放したことで、王宮のモンスターたちが管理できなくなって、王家からの信頼はガタ落ち。 アルトの弟はドラゴンのテイムに失敗。冒険者ギルドとも揉め事を起こして社會的信用を失っていく…… やがては王宮のモンスターが暴れ出して、大慘事を起こすのだった。 舊タイトル「神を【神様ガチャ】で生み出し放題~「魔物の召喚もできない無能は辺境でも開拓してろ!」と実家を追放されたので、領主として気ままに辺境スローライフします。え、僕にひれ伏しているキミらは神様だったのか?」 第3章完結! 最高順位:日間ハイファンタジー2位 週間ハイファンタジー3位 月間ハイファンタジー5位
8 105三分間で世界を救え!「えっ!ヒーローライセンスD級の僕がですか!」 就職したくないからヒーローになった男は世界で唯一のタイムリープ持ち。負け知らずと言われた、世界一のヒーローは世界で一番負け続けていた
ある日、地球に隕石が飛來した。大気圏に突入した際に細かく砕けた隕石は、燃え盡き 地上に居た人々にケガ人は出なかった。 その日、大量の流れ星が空に現れ、消えて行った。 SNSでは流れ星の寫真が溢れ、多くの人が話題に上げ、連日ニュース番組では街行く人に街頭インタビューをしていた。 數週間と時が過ぎ、話題にも上がらなくなった時に異変が起きた。 外見的変化が世界中から報告され始めた。 次第に外見の変化は無いが、「個性」と言われる能力が確認され始めた。 するとSNSでは自分の個性を載せようと、寫真、動畫がアップされ始めた。 そして事件は起きた。 隕石によって影響を受けたのは、人類だけでゃなかった。 動物にも変化が起きた。「突然変異」によって巨大化、兇暴性の増した「怪物」達が 人類に牙を向け始めた。 街を破壊して暴れまわるその姿は、まさしく「怪物」 生物の頂點に居た人類は、淘汰される危機にあった。 そんな中、個性を使った強盜事件、犯人は個性を使い犯行を行い 警察から逃げきる事に成功した。 世界中の國々で同様な事件が発生し対応に追われていた。 そんなある日、一人の男が現れえた。 街中で暴れ、警察が対応出來ずに困っていた時に、仮面を付けた男だけが犯人に向かって行った。 その様子はテレビ局のカメラや周辺に居た人々の攜帯でも撮影された。 個性を使った犯罪に、個性で立ち向かった勇敢な姿は見ていた人に勇気を與えた。 事件から數日後、政府がある事を発表した。 それはヒーローの組織設立を國が進めると言う事、ただ後日発表された詳細は、公務員として雇用するわけでは無く、成果報酬型のフリーランス。 報酬はバイトと変わらず、自分の個性を使って楽に稼げると、期待していた人は報酬もさることながら、他があからさまに酷いと、SNSで政府を批判した。 そんな事があった為に人は集まらなかった。 そんな時だった。 一人の資産家が政府に代わって新たなヒーローの組織「イポテス」を設立した。 ヒーローとして怪物から街を守り、個性を使う犯罪者達から市民を守るヒーロー。 この物語は「無敗のヒーロー」と言われた男、赤波新屋の物語である。 カクヨム掲載中
8 193妹はこの世界でただ一人の味方
小學六年生のとき霧崎 學の父が病気で他界する。その時の再婚相手である女は子供を置いて失蹤した。義理の妹である霧崎 結衣と父が殘した莫大な遺産で生活を送っていたはずだった。 お互いの考えを知った時二人の生活は180度変わる。 文章は下手くそです。長い目で見てくれると助かります(長い目で見てもらったところで何も成長しなかった男) ちゃんと両立出來てる人もいますが學生なので更新頻度は不定期です。ごめんなさい。 コメントを頂ければ基本的に返信します。どんどん送ってください。あ、コメント數見れば分かると思いますがちょっと異常な數字です。見つけるのに時間がかかる場合もあるので人によっては時間がかかってしまうかもしれません。 キャラぶれぶれ・・・。
8 187天才の天災
天才で他に興味があまりない主人公である氷上 蓮の異世界で自由気ままな旅物語
8 61天才高校生は実は暗殺者~地球で一番の暗殺者は異世界で通じるのか~
主人公、黒野影秀は世間一般で言う天才高校生である。學校で知らない人はいないと噂されるほど有名人だ。 曰く、告白された回數は二桁以上だとか 曰く、大物政治家と知り合いだとか 曰く、頭脳明晰、スポーツ萬能、家事もできるだとか そんな彼には秘密があった。それは、暗殺者であることだ。しかもただの暗殺者ではない。世界で一番と言われているほどである。 そんな彼がある日、異世界にいってしまう。 ~~~~~これは天才で暗殺者である人物が異世界にいって、自由に無雙するのがメインである話~~~~~~ 天才=才能がたくさん チート主人公ですが、バランスをとることを目標に書いていきます 作者は怠け者のため超不定期です。ご了承くださいm(*_ _)m 作者は廚二病です。廚二臭くても文句は受け付けません。 ネーミングセンスありません。 変なところがあったら気軽に報告下さい。
8 60