《【書籍化】天才錬金師は気ままに旅する~世界最高の元宮廷錬金師はポーション技の衰退した未來に目覚め、無自覚に人助けをしていたら、いつの間にか聖さま扱いされていた件》134.トロルは消毒よぉ……!

私たちはドワーフたちの國、カイ・パゴスへと訪れていた。

ドワーフを奴隷扱いするトロルどもを、敗するべく、手始めに【ニサラキ】の街へと到著。

うじうじしてるメイドロボのやる気スイッチ(ちゅー)を押してやると、メイドは飛び上がった(文字通り)。

そして私の作った裂《エクスプロージョン》ポーションをれ投げするのだった……。

「うぎゃああ!」「な、なんだぁ!」「てきしゅうだぁ!!!!!!」

中からトロルどもの悲鳴が聞こえてくる。

おーおー、怖がれ怖がれ。

私は人を奴隷扱いしやがった、あんたらを許さんからな。

「シェルジュ、いいわよぉ! その調子でじゃんじゃんぶっ込んでいきなさい!」

「YES・マスター!」

シェルジュが足からジェットを噴し、ニサラキの街上空を旋回。

「くらえ! マスター特製の、ポーションの威力を!」

ストレージから私の作った裂ポーションを取り出して、雨あられのごとく、地上を撃している。

その様子を、魔道【トローン】を使って見ている。

空を飛んで、あたりの様子を記録する魔道だ。

映像は水晶玉に映し出される。

ニサラキの街は、シェルジュがヒャッハーしまくってる(ポーション投げまくってる)ので、火の海に沈んでいた。

「わわわ……大丈夫なのかなぁ……?」

「問題ないわ。こっちには、スィちゃんがいるもの。すぐ鎮火するわ、ね?」

霊《ウンディーネ》の、スィちゃんが、まかせなさいってばかりに、を叩いた。

だからまあ、いくら燃やしても問題なっしんぐ。

「……し、しかし嬢ちゃんよお」

「なぁにテテロロ」

ドワーフのテテロロが、不安そうに聞いてきた。

「こんだけやりたい放題したら、トロルだけじゃ無くて、ドワーフにも被害が出るぞ。しかも建撃されて焼け野原になってる……」

そこへ、すかさず火竜人のトーカちゃんが、自信たっぷりに言う。

「問題ないでござる! 主殿のポーションがあるでござる!」

「……セイ様のポーションがあれば、怪我人、死者、壊れた建、すべてが元通りです」

どやぁ……と可いシスターズたちが

どや顔を浮かべてるわ。

かわゆす。

「こんだけの自信……噓じゃ無いんだな」

「當たり前じゃ無いの」

「そうか……やっぱ、あんたは凄い聖さまだよ。普通、ポーションなんてちょっとした怪我治すくらいの薬なのによ、撃、治療なんでもできるなんて。さすが聖のポーション」

……だから、はぁ。

じゃないっていうのねえ……。

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