《怪奇探偵社》(10)
「蓮クン!?戻って!?」
「なっ、れてはダメだ!!柏木君っ!」
ナイと乃良の焦る聲とともに、新社員?の柏木という男は結界に消えた。
あの男は嫌いだ。気にらない。
だから、私はあの男を助けてやらなかった。
私の能力なら十分に止めることは出來た。でも、られていることに気づきながら、私は無視した。
消えた後も2人の焦る聲はし聴こえていたが、すぐに止んだ。
あの男が結界にる時に作ったらしい歪みを見つけたとかなんとか、よく分からないが、もうしで結界を破れるらしい。
それまでにあんな男死んでいたらいいのに。
あんなに悪霊に好かれる男、足手纏いにしかならない。
あんなに簡単にられて、加えてあの力の無さ。
あの痩せぎすなでは私には傷一つ付けられないだろう。
その上、呪い自大量に持っていそうだが、呪持ちとして覚醒しているわけでもない。
どうせ覚醒しても使えない呪いに決まってる。
なにより格は臆病、怖がりの小心者。
あんな格では余計に悪霊達に付けられる。あの質でよく生きてられたなと思う。
だが怪奇探偵社の仕事はあの男に憑いていた者共より何倍も強い悪霊や妖怪、怪談達を相手する。
どうせこっちが護ったってアレでは直ぐに死ぬ。
何故、ナイや乃良達がアレに興味関心を向けるのか分からない。
分からない、分からない。
「ユアチャン!アナタ蓮クン止められたでショ〜?」
「………」
敢えて答えない。止めなかった事を、私は全く後悔していない。
「ハァ……もう、後悔してないのは分かったから。そのぶすくれた顔止めなさい?カワイイ顔が臺無しだワァ〜?」
「…してない」
私の表筋は死んでいる。こんな事でく顔は持ち合わせていない。ナイが言っているのは微表びひょうじょうとかいう、mm単位にもならない些細な表変化なのだろう。
「してるワァ〜、ブッサイクな顔。どうして蓮クンを嫌ってるのかしらァ?」
「……足手纏い。」
「本當にそれだけかしらァ?」
「…………。」
答え、られなかった。
ナイの鋭い視線に、が竦むすくむ。
思わずが震えて、がヒュッと小さく鳴る。
ナイに責められるのは何ヶ月ぶりだろう。私の事なんてきっと殆どほとん分かっているくせに、こういう時いつも痛く突いてくる。いつも優しいけど、優しくない。
「まぁ、いいわァ。ユア、もう蓮クンの事殺すとか死ねばいいなんて思うのは止めなさい。怪奇探偵社の社員は家族。アナタの弟みたいなものじゃない。」
「……借金でった仮のバイト。」
「それを言ったらユアチャンだって、吸鬼事件の犯人だったじゃない。
乃良社長が方々に頭下げてお詫びもれて!…それでユアチャン社員になったから良かったけど、社長もアタシ達も事件の隠滅をしてくれた方々も!ほんっっっとに大変だったんだからね!?
その後も仕事で行く先々で事件を引っ掻き回して…」
「う…………」
それは、悪いなとは、思っている。
頑張ろうとしても、私には學が無い。 
仕事は今までされてきたような命令とも全く違う。
だからか、頑張ろうとして毎度場を引っ掻き回して空回りする。何もかも難しい。
人やを傷つけるんじゃなくて、守る、なんて、私には分からない。
″アタシに怒られた時はアタシが何故それを言ったのかを考えなさい。″
ふと、ナイに何度も言われた言葉を思い出す。
なぜ、……?
新人を死なせたくないだけではないのか。
多分それもある。
でも、たったそれだけなら警護対象とかなんとか、もっと短く言うはず。
……なにかに気づかせたいから?
同じ、か。
あの男と私は同じだと言いたいのか。
正直嫌だが、確かにあの男には居場所が無く、現在進行形で怪奇探偵社に迷をかけていて、雙方共にバイト。
怪奇探偵社員は家族だと言うナイからすれば、私とあの男は確かに末っ子なのかもしれない。
だから仲良くしろとでも言うのか。
それは嫌だ。仲良くなんてしない。しない、絶対に。
……私が認めるまでは、してやらない。
「……もう、大丈夫そうねェ〜。」
ホッとしたようなナイの様子。多分及第點は貰えたようだ。
「よし、結界を解除した!もうれるぞ!」
いよいよ結界にるらしい。気を引き締める。
あの男、殺すのは無し。…守っては、やる。
なくとも、呪持ちとして覚醒するまでは。
「………あんな大きい弟、要らない」
「アハハッ!アナタ前に可い弟しいって言ってたじゃないのォ〜」
「………アレは可くない」
「あらあらァ〜」
……あ。
すみません更新遅れましたぁ〜!!!
すみません、バイト掛け持ちとバレンタイン被るの舐めてました!
今回は、赤野 ユア ちゃん視點でした!
無口無表キャラなのでほぼ出番なくて作者が怒られそうになってたとこです。これで許してくれ…!
次は蓮くん視點!いよいよ人形の家編、進んでいきます!
次回更新予定日未定!1ヶ月はかかりません!
世界観設定書き足しました!《呪持ちについて》の部分です!
出來る限り無いように心掛けてはいますが、
誤字字、ここの表現何?等あれば教えて頂きたいです!
たまに世界観設定や人設定を書き足すことがあります。その際は新しい話のあとがきに書きますので、時間のある時に覗いて見てください
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