《【第二部連載中】無職マンのゾンビサバイバル生活。【第一部完】》22話 激戦!東地區のこと 前編

激戦!東地區のこと 前編

「グウウルアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアッ!!!!!」

明らかに通常のゾンビとは違う咆哮。

それに・・・

「3、4、5・・・恐らく6人いる。ダブルタップの規則正しい銃聲・・・正規の、それも高水準の訓練をけた人間の撃ち方だ」

アニーさんが言うように、規則正しい銃聲がいくつも聞こえる。

方角は、俺達の目的地である造船所の方だ。

「訓練・・・ってことは」

「ふん、恐らく・・・忌々しき我が古巣、だろうな」

吐き捨てるアニーさん。

そうだろうなあ・・・っていうかそうであってくれよ?

これ以上の新規參戦は免だぞ?

しかし、クソ・・・楽に行かせてはくれないってか。

だが距離はまだ遠いから安心・・・!?

―――いや、まずい!!

急いで周囲に視線を巡らせる。

あそこは・・・駄目だ!

あっちも・・・クソ!

あ!見つけた!!

「アニーさん!俺についてきてください!早く!!」

ゾンビに聞こえるとか、そんなことを考えている暇はない!!

返事を待たずに走る。

今いる路地、そこは塀で家屋と仕切られている。

そのの1つにうまいこと飛びつけそうなものがあった。

「っふ!!」

助走をつけ、塀に向かって跳ぶ。

出っ張りにうまく足を引っ掛け、一気にを持ち上げた。

「よっ!」

塀の上に立ち、幅跳びの要領で踏み切る。

しの浮遊の後、古い木造家屋の屋に乗ることができた。

足元の瓦でらないように気を付け、息をつく。

・・・ふう、うまいこと屋まで行けそうな塀があってよかった。

「おっ・・・と!」

俺に遅れることわずか、アニーさんも屋に到著。

特殊部隊出だけあってそつのないのこなしだ。

幹が安定しているから、ふらつくようなこともない。

「ふふ、子供のころを思い出すな。それでイチロー?何故急にパルクールの真似事を?」

「いや、俺の予想が正しければそろそろ・・・ああ來た」

アニーさんの質問に答えようとしていると、『それ』は始まった。

「ガギャアアアアアアアアア!!!」「アアアア!!!アアアアアア!!!!」「オオオオオ!!!ガガガガガ!!!!」

周囲に點在していた気配の主たちが、一斉にき出す。

1、また1と路地にゾンビが現れ・・・ある方向を目指して勢いよく走り始めた。

そう、さっきの咆哮と銃聲が聞こえてきた方へ。

もろい塀を突き破るもの。

他のゾンビにぶつかろうが意に介さないもの。

雨戸を破壊して走り出るもの。

頭ゾンビなだけあって、愚直に最短距離を行っている。

「なるほど・・・これに巻き込まれたら大変だったな」

張した聲のアニーさん。

「ええ。奴らの目的地はあそこでしょうけど・・・そこへの道に俺たちがいたらマラソンの給水所よろしくついでに喰われるところでしたよ」

おーおー・・・どんどん出てくる。

閉空間に殺蟲剤をまかれたゴ〇ブリめいた景だ。

「キシャアアアアアアアアアアアッ!!!」

隣の家から小學生くらいの男の子ゾンビが飛び出した。

やはり若い個だけあって運能はいいようで、先を行くおじさんおばさんゾンビを見る間に追い越していく。

「・・・ッ!」

橫から息を呑む気配がした。

アニーさんも、子供ゾンビには々思う所があるみたいだ。

老若男問わずゾンビはゾンビなんだが、子供はな・・・

理屈じゃなくしんどい。

まだそんなに生きちゃいないのになあ、ゾンビになっちまうなんてなあ。

だからと言って、手加減をする気は頭ないが。

「・・・行ったな」

そんなことを考えていると、アニーさんが呟いた。

「ですね・・・あの聲にでもあんのかなあ。あっという間に走って行っちまった」

さっきまであれほどうるさかった目の前も、今はもう何もいない。

遠くの喧騒とは真逆で、噓のように靜まり返っている。

「隨分とまあ景気よく撃つもんだ。あれが『レッドキャップ』だとすると、たんまり弾丸があるんですね」

バカでかいゾンビの聲に混じって、規則正しい銃聲がまだ聞こえてくる。

「・・・元々攜行していた量に加え、隊員の絶対數も減ったからな。軽く戦爭・・・いや紛爭でも起こせそうなくらいはあるはずだ」

「マジすか。逃げる時に吹き飛ばしたんじゃなかったんですか?」

銃はなあ・・・マジで最恐であり最強だ。

そりゃあ俺も『遠間斷』なんていう技を使えるが、さすがにマシンガン相手はキツイ。

あれは単発の猟銃とかそういう相手を想定して作られた技だ。

「時間がなくてな、弾薬関係はほぼ手付かずの狀態だ。研究書類や実験結果データの破壊を優先したよ」

「あー・・・長い目で見りゃその方がよかったですね」

再び前の水準に戻る時間を稼げたんだからな。

話に聞く糞ったれな研究が完する前に、ぶっ叩く時間が。

「うーんと・・・あそこがああで、アレをアレすれば・・・よし」

今いる屋から上を見上げる。

俺達がいるのは1階部分の屋だ。

というか突き出した庇みたいな部分だけど。

「ちょっと偵察してきますね~っと」

言いつつ、壁に張り付いている雨どいの排水パイプに手をかける。

軽く引くが、がたつきの様子はない。

これなら重をかけても大丈夫そうだ。

この家は多分3階建てなので、かなり高い。

そして東地區には森がなく、高いビルもない。

だから、この家に登ればかなり遠くまで見渡せるはずなのだ。

今も聞こえるお祭り騒ぎに參加する気は頭ないが、奴らが何をしているかは気になる。

「怪我をしないように気を付けるんだぞ」

アニーさんが保護者めいたことを言ってきた。

「アイアイマム」

「キミのようなデカい息子を持った覚えはないよ」

軽口を叩きつつパイプにかけた手にグッと力を込め、俺は家の外壁を登り始めた。

「い、意外ときつかった・・・」

の上に腹ばいに寢転がって、疲れた手を休ませる。

が重いんだよなあ・・・置いてくわけにもいかんけどさ。

さて、騒がしい音は俺のいる場所の反対から聞こえてくる。

たぶん結構離れてるから大丈夫だとは思うんだが、それでも見つかることは避けたい。

いつものチンピラと違って、向こうには長程の銃とそれを楽々扱う腕前があるのだ、たぶん。

懐からいつもの単眼鏡を取り出し、匍匐前進を開始。

急なきをして目を引いても困るので、ゆっくりゆっくりと屋の頂點を目指す。

ウチの地方はあまり雪が降らないので、屋の傾斜がそんなにきつくないので楽だ。

大學の友達に雪國出の奴がいたが、見せてもらった実家の寫真では屋がむっちゃ鋭角だったなあ。

そいつ曰く、『冬は天國だけど夏は地獄・・・お前よくこんなカスみたいな土地に住めるなあ』とのこと。

故郷ディスはやめてくれろ。

お前の地元こそ冬は地獄だろ、たぶん。

黒歴史をリフレインしつつ、屋の頂點の手前まで來た。

さーて、こっそり頭を出して確認・・・

「ふむ、中々魅力的なヒップだな」

「・・・セクシャルなハラスメントですよ」

「おっとすまん、訴訟は勘弁してくれ」

いつの間にか後方にアニーさんがいた。

ビックリしてぶところだったじゃないか・・・

あと俺のケツはそんなポテンシャルめてないから。

「てっきり來ないかと思いましたよ」

「何を言う、私がいなければ相手が古巣かも確認できないじゃないか?」

「それもそうか」

橫にアニーさんが匍匐前進で寄ってきた。

さすが軍人さん、明らかに俺よりも作が洗練されている。

・・・洗練された匍匐前進ってなんだよ。

気を取り直して単眼鏡を構え、そのままゆっくり頭を出す。

見るべき場所はすぐに分かった。

俺達がいる住宅地から北の方角・・・前にドローンで見た壊滅したスーパーのあるあたりだ。

そこに、黒山の人だかりがある。

「―――なん・・・だ、アレ」

スーパーの駐車場だっただろう場所に、ゾンビが集まっている。

押し合いへし合い、殺気だった押しくらまんじゅう狀態のようだ。

この地區のゾンビが全部集まってるんじゃないかってぐらいの。

だが、問題はそこじゃない。

その中心が問題だ。

「ほう、考えたな。兵員輸送車で即席の防波堤のつもりか」

アニーさんの言う通り、駐車場には4臺の車があった。

俺も乗ったことのある緑の車両。

その上に、何人かの軍人の姿がある。

「貸してくれ・・・ふむ、ダブルにスラッシュ、オークシーと・・・レイチェルか。間違いない、古巣だ・・・あとは知らん顔だな、追加の人員か」

俺の単眼鏡を持って、車両の上を確認するアニーさん。

やはり相手は『レッドキャップ』のようだ。

奴らは手に持ったライフルをゾンビの群れに向け、流れ作業でもするようにひたすら撃を繰り返している。

なんだ?ゾンビ駆除にでもやってきたってのか?

「ゾンビ駆除ですかね?」

「いや、それでは先程の咆哮の件もある、一奴らは何を―――!!」

アニーさんが息を呑んだ瞬間。

車両の正面にあるゾンビの群れが、弾け飛んだ。

まるで発にでも巻き込まれたように、ゾンビどものパーツとともに宙を舞う。

弾・・・じゃないな、閃炎もない。

「グルウウウウウアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアッ!!!」

空気が震えるような咆哮。

目測で500メートル以上は離れているだろうに、まるで近くで聞くような聲だ。

至近距離で聞いたら鼓が破れそうだ。

「そうか・・・!そうか!」

アニーさんが単眼鏡を握りしめている。

あの・・・今パキっていいませんでしたそれ?

そんな心中をよそに、彼は絞り出すように呟いた。

「なるほど・・・『試験運用』か!!」

その言葉が終わるか終わらないうちに、ゾンビの群れが割れた。

そこにいるものを見て、俺もまた息を呑む。

「天蓋ゾンビ・・・!!!」

『みらいの家』の教主、龍印天蓋。

奴は俺たちと対した時に、自らの意思でゾンビとなった。

っている謎の注を使って。

駐車場にいるゾンビは、あの時のものに酷似していた。

沢のある黒

を覆う鋭利な裝甲板。

そして、ゾンビとは比べにならない運能。

だが一つだけ違うことがある。

遠い上にきまくるのでハッキリ見えないが、頭部にヘルメットのようなものをかぶっている。

「知っているのか、イチロー」

「ここに來る前に、本土のトチ狂った新興宗教家がああなりましてね・・・2度と戦いたくないくらい厄介な相手でしたよ」

思い出してもうんざりする。

あの時はその後に鍛治屋敷が來てそれも大変だったなあ。

・・・ん?

鍛治屋敷・・・?

「あっ!アニーさん!鍛治屋敷!鍛治屋敷がその時に倒したゾンビの頭に、変な注突っ込んで中持って帰ったんですよ!!」

『クライアントからの要求でな、ちょいとしたお使いだよ・・・リサイクルってやつだ、このご時世じゃ大事だろぉ?』

脳裏に、その時の奴の言葉が蘇った。

「クライアントからの要求って言ってましたけど・・・まさか」

「ふうん、クライアント・・・ね。恐らくそのまさかだろうさ」

あの時からすでに、軍隊とつるんでたってのか・・・鍛治屋敷!

そりゃあ軍の後押しがあれば薬でもなんでも調達できただろうな!

俺と戦う時に乗ってきた車だって、よく考えれば軍用車じゃねえか!

「それじゃああそこにいるのは天蓋のクローン(中)ってことかよ・・・再生怪人は特撮の中だけにしとけってんだ」

ぼやきながらも観察を続ける。

黒ゾンビ・・・じゃあないな、何て呼ぼうか。

白黒とも違うし。

うーん、便宜上ネオゾンビとしておこう。

特撮にあやかろう。

・・・ゲルゾンビじゃあなんか別の生命になっちまうしな。

ネオゾンビは、當たるを幸いと腕や足を振り回して大暴れしている。

天然の裝甲に當たったノーマルゾンビたちは、巨大な砕機にでも放り込まれたようにあっという間にバラバラになっていく。

「戦闘能力のテスト、ってことか・・・」

車両の上にいる軍人たちは、自分たちの方へ向かってくるゾンビだけを機械的に処理している。

もっとも數はそこまで多くもなく、ほぼすべてのゾンビはネオゾンビの元へと殺到している。

「っていうか、制されてません?あのゾンビ」

「・・・そう、だな」

ネオゾンビは背後の軍人たちには目もくれていない。

ひたすら目の前のゾンビを挽に変えていくだけだ。

「あのヘルメットみたいなものにでもあるのか・・・?」

考えられるとすれば、明らかに人工的なそれくらいである。

「・・・ゾンビの『中』に電気が有効なことは知っているな?」

「ええ、電気ショックに滅法弱いんですよね、『中』」

神楽で見た渦巻き脳味噌はちょいとしたトラウマだ。

「我々の方でもそれは認識していた。同時に、微弱な電流を流すことでゾンビの行をある程度制できるのではないか・・・と、推察がされていた」

・・・なるほど?

理屈は全く分からんが、死ぬ程ではない電気を使うわけか。

「私が走した後で、さらに研究が進んだということだろうな・・・damm!區畫丸ごと吹き飛ばしておくべきだったか・・・!!」

アニーさんは瓦をとても悔しそうに音を立てて叩いた。

あの、怪我しますよ?

「・・・うん?あれ、なんかおかしくないすか?」

なんか、軍人たちのきが急にテンパり始めたような気がする。

銃を撃ちながら、しきりに何かを怒鳴っているような・・・?

「なんだあれ?パソコン?」

軍人たちの中にいる一人が、しゃがみ込んで車両の屋に置いたノートパソコン的なモノを作している。

他の軍人は、その1人に向かって怒鳴っているようだ。

パソコンの方の1人は、必死に作しながら怒鳴り返している。

「アレで作しているようだが・・・ははは、トラブルか!ざまあないな!!」

アニーさんが馬鹿にするように笑った瞬間、ネオゾンビのきが急に停止した。

それと同時に、周囲のゾンビが一斉に車両へ向けて走り出す。

おお、なんだ?

ネオゾンビの聲でゾンビがられていたってことか?

ゾンビたちは車両に押し寄せ、數の暴力で車両に縋り付く。

向こうの銃弾はまだまだあるようだが、數が數だ。

このままでは飲み込まれてしまうだろう。

ゾンビは跳んだり跳ねたりモノを登ったりはできないが、倒れたゾンビが疑似的に段差を形し始めている。

そこを足場に、じりじりと車両の天井に手がかかりつつある。

「ははは!ホラ、頑張れゾンビ共!味い餌はすぐそこだぞ!」

心から嬉しそうなアニーさんである。

コワー・・・

古巣には並々ならぬ恨みがあるようだ。

だがまあ、俺としても歓迎だ。

ゾンビと『レッドキャップ』が共倒れしてくれれば、かなり楽ができるからな。

ゾンビがんばえー!

そこだ!目を狙え!パンチだ!ゾンビ!!

・・・が、事はそううまくは運ばないものだ。

軍人の1人が何かをぶと、車両がき始めた。

迫るゾンビをものともせずに、その多すぎるタイヤと強靭な車によってゾンビは轢かれてミンチへと変わっている。

いいなあ、俺の軽トラじゃああはいかないんだよなあ。

燃費は悪いだろうけど、裝甲車ってそう言うところ便利だよなあ。

「うおっ!?」

発音が響く。

どうやら軍人たちは何らかの弾的なモノを投擲し始めたようだ。

駐車場のそこかしこで小規模な発が起き、ゾンビが仏していく。

「この地區のゾンビはほとんどあそこにいるようだな。これだけの音を聞いても新手が來ない」

「あのネオ・・・変なゾンビの聲でだいたい引き寄せられてたんじゃないですか?」

そんなことを話し合っていると、徐々にくゾンビの數が減ってきた。

さすがの殲滅力だな、軍隊ってすげえ。

あれからしばらく。

すっかりネオゾンビ以外のゾンビはかなくなった。

當のネオゾンビは突っ立ったままきもしないし吠えもしない。

電池の切れたラジコンめいて沈黙している。

「ぬ」

くものがいなくなって、軍人たちが車両の屋から降りてきた。

ネオゾンビを連れて帰るのかな・・・と思いきや。

彼らはバカでかいマチェットのようなナイフを取り出し、それで・・・

「うわぁ」

「・・・なるほどな、『在庫』の確保か」

淡々と、野菜の収穫でもするようにゾンビ共の首を切り落とし始めた。

まるで戦國時代みたいな景だ・・・

「あのゾンビの能試験と、ゾンビの『中』を回収するつもりだったってことか・・・」

「ああ。持って帰って『培養』でもする気なのかもな」

なんとも恐ろしい話である。

だが、現狀俺達には何もできない。

「イチロー、まさか突っ込んでくれるなよ?」

「・・・アニーさんは俺を頭チェストか何かと思ってます?大丈夫ですよ損得勘定はできるんで」

「チェスト・・・?よくわからんが、安心した。今は彼我の戦力差がありすぎる、一緒に死んでやるくらいしかできんからな」

恐ろしいことを言うアニーさんである。

自衛隊とか駐留軍が合流していれば別だが、今は戦力差が灑落にならない。

相手がノーマルゾンビやチンピラならいくらいても大丈夫だとは思うが・・・さっきまでの練度を見ると俺達だけではどうにもならん。

接近戦なら・・・と言いたい所だが、接近する前にの開いたレンコンさんみたいなるわ。

とにかく、悔しいがこの場は息を潛めて靜観が吉だ。

戦うべきは、今じゃない。

軍人たちはサクサクと首を回収して車両の1臺に放り込んでいく。

よくあんな作業できるな・・・慣れるくらい頻繁にやってるってことか。

考えようによっては、俺達の今後の探索が楽になるからいいけどさ。

そして、倒れたゾンビはほぼ全て首を切り取られた。

かはミンチになっていたから諦めたようだ。

「アイツラが帰ったら探索しましょっか」

「そうだな、楽ができそうだ」

そんな風に話していると、軍人たちはネオゾンビの周りに集合していた。

何人かがり、何かを確認している。

まるで、兵の整備でもしているみたいだ。

1人の軍人が諦めたように首を振り、何か・・・リモコン?のようなものを持ちだした。

何度かボタンを押すような作をしているが、ネオゾンビはく様子はない。

それから、諦めたらしい彼らはネオゾンビを殘して車両に引き上げていき、各々乗り込もうとしている。

ネオゾンビの首が、僅かにいた。

「ッガアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!!ガアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!!!」

突如として再起したネオゾンビは、軍人の最後尾に突如として襲い掛かった。

振り返ろうとした1人は作が遅れ・・・の辺りをぶん毆られて冗談みたいな勢いで真橫に吹き飛ぶ。

理法則を無視したような勢いでガードレールに激突したそいつは、一目見てわかるレベルの即死だった。

だって上半と下半がねじれて反対に向いてるし。

普通のチンピラならパニックになるだろうが、奴らは腐っても軍人だった。

すぐさま振り向きつつ撃。

それと同時に、何人かが丸いボールのようなものを投げる。

それが炸裂すると、閃と甲高い・・・ガラスをひっかくような音がこっちにまで聞こえてきた。

うぐぐ!耳が死ぬ!!

ネオゾンビはそれに対し、頭を抱えるような作をして崩れ落ちた。

・・・あの音が苦手なのか?

それとも閃の方か?

それを見屆けもせず、奴らは素早く車両に乗り込んだ。

ウッソだろ!?置いていく気かよ!?

車両の1臺の助手席の窓から、1人がを乗り出して何かを構えている。

なんだあれ・・・ロケットランチャーか?

「伏せろイチロー!狙いはこっちだ!!」

アニーさんが俺の背に手を回して2人揃って屋に伏せる。

マジで!?バレてたのか!?

ぽしゅ、と何かを発するような音が響き。

しばらくすると、そう遠くない場所で重たいものが地面に落下するような音がした。

・・・発は、しないか?

構えていても何も起こらなかったので、ゆっくりと屋からを起こす。

周囲を確認すると、さっきまでなかったものが目にった。

50メートルほど先の家の屋に、何か・・・アンテナ?みたいなものが突き刺さっている。

なにあれ?

「アニーさん、アレってなにかわかりますか?」

「・・・いや、初めて見るものだ、ではないようだが」

起きてきたアニーさんと一緒にそれを確認していると、そのアンテナのようなの先端が赤くった。

なんだあれ?ビーコンか?

そう思った瞬間・・・何も、起こらなかった。

なんだよ、驚かせやがってからに・・・

張したを弛緩させていると、違和にふと気づいた。

「・・・アニーさん、俺の気のせいじゃなかったらなんですけど」

「・・・奇遇だな、私も言いたいことがある」

俺達は顔を見合わせた。

「あのゾンビ、こっち見てません?」「正確にはあのアンテナもどきを、だがな」

お互いにそう言った直後だった。

「グルルウウウウウウウウウアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアッッッ!!!」

ネオゾンビはをのけ反らせてび、こちらの方へ向かって猛然と走り出した。

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